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縁などいらん、今すぐ断ち切れ  作者: 浅葱雪兎
25/42

選択ミス、ってやつですか

俺様教師×面白いこと好きのトラウマ持ち君第2話!


ひとりのんびり帰る充の前に現れたのは・・・?

「あの二人うまくいったかな~。

来週会ったときにくっついてたら、なんか

報酬貰わないと割りに合わないぜ~。」


一人でぼやきながら夕日に照らされた道をのんびり歩く。

なんとなしに、前方に映る自分の影を踏みながら、

次に会った時に多喜たき高氏たかうじの関係がどのように変化しているのか

考えながら、来週に思いを寄せる。


中学で多喜と仲良くなってから、俺の中で多喜は

一番大事な親友だ。


最初に話しかけたのは自分から。

クラスのやつらが年相応といえば年相応に騒いでる中で、

多喜だけは周囲の人間とは違っていた。


根も葉もない噂に踊らされることもなく、

かといって、人を寄せ付けない雰囲気を出してるわけでもない。


いつだって己を通しているのに、

誰かと反発しあったこともない。

ただそこに、『多喜』という人間がしっかりといる。


それを見て面白く思ったんだ。

彼はどうしたら、もっと感情を出すのか。

どういう人とぶつかり合うのか。


そんなことを考えながら話しかけたら、思った以上に

多喜はわかりやすい人間だった。

想像以上に沸点は低いし、嫌いな奴や苦手な奴は

かなりいる。文句を言いまくるし・・・、もの凄く口が悪い。


本人曰く、誰とも反発しないのはめんどくさい。とのこと。

自分でさらに多喜に惹かれていくのがわかった。


面倒くさいからといって、誰とも反発しないで生きていくなんて

容易いことではないのは確かで・・・。

自分を出したまま人と仲良くなるのはとても難しい。

なのに、それでも多喜はけろっとした顔で

それを普通のことのように言いのけた。


正直、羨ましいと思った。

自分は疾うの昔にそんなことはできないと諦めてしまったから。


はっきりと言ってしまえば、俺は羨ましいとも思ったし、

妬ましいとも思った。

どうしてこんなに簡単なことのように言えるのか。

どうしてこんなにも俺と多喜は違うのか。

何がここまでの違いの差をつけたのか。


色々考えたりもしたけど、俺と多喜が違うのなんか当たり前で、

違いなんてありすぎて数えるのも面倒になるくらいだった。


最初の頃は自分と多喜の違いに嫌になるほどだったのに、

それでも多喜から離れようとは思わなくて、

少しでも多喜みたいになれたら、と思っていた。


でも、こんな浅ましい感情を抱えたまま

なんでもないような顔をして多喜のそばにいてもいいのか

ふいに恐ろしくなった。


奇麗な多喜と、汚い自分ではいつか俺の汚れが

多喜を飲み込んでしまいそうに思えた。


・・・でもまぁ、そんな馬鹿げた俺の不安は多喜には

筒抜けだったみたいで、

ある日いきなり多喜に言われたんだ。


「お前さ、いい加減笑いながらウジウジ悩む癖やめろよ。

お前が何か悩んでんのはわかっても、何にそんなに悩んでんのか

俺にはわかんねーし。そんな泣きそうな顔で俺と

話すぐらいなら、さっさと相談の一つや二つ言えよ。

俺はエスパーじゃねぇから言ってくれねーとわかんねぇ。」


ってね。


この時は俺も言いたいことだらけだったよ。

だって、「わかんねー」なんて言いながら

俺が悩んでることとか、ましてや泣きそうな顔してるって

言うんだもんなぁ。


いやいや、わかってるじゃん!!

ってツッコミたい気分だったよ。


結局その時も俺はなんとなく誤魔化して終わったけど、

それ以来なんか吹っ切れて、どうでもいいや!ってなっちゃったんだよね。


どうせ、多喜の前じゃ隠してたってバレるし・・・。

へたに隠しまくってたほうがいつか墓穴掘りそうだな~と思った。


俺が吹っ切れてからは多喜も何か気づいたのか、


「二度とへたくそな顔見せんなよ」


なんて言ったりしてたけど、今でも俺がなんか悩んでると

一番に気づいてくれるのは多喜だ。


初めて俺を見つけてくれた人。

初めて俺を許してくれた人。

初めて、心から親友になりたいと思えた人。


だから俺は多喜が大事だし、幸せになってもらいたいとも思う。

俺なんかより多喜が幸せそうに笑ってるのを見てるほうが

俺は嬉しい。


そんなことを言ったらきっと多喜は

余計なお世話だっ!!

って言うんだろうけどねぇ。


でもやっぱり、大事な人の笑顔が一番見たい。

だから高氏には頑張ってもらわなくちゃ。


初めて高氏と会った時から多喜が高氏に惹かれていたのは

なんとなくわかってた。

本人は自覚なしだけど、多喜は意外にもメンクイである。


一目惚れ同士、仲良くくっついてくれて

笑っていてくれればそれ以上に幸せなことなんてないだろう。


「高氏~、うまくやれよぉ」


俺はお前に賭けてるんだからな!

来週会ったら俺がいなくなった後に何があったか

根掘り葉掘り聞きだしてやる!!


_________________________________________

______________________________



・・・と。

昔を懐かしみつつ歩いていたら、駅前に出てきてしまった。


「ん~・・・、帰るにはまだ早いかなぁ・・・。」


チラリと時計を見ると19時丁度だった。

どうせ、家に帰っても誰かがいるわけでも無し。

家に帰ってダラダラするぐらいなら、

どっか寄って行こうかな・・・。


「あ~どうせだから晩御飯も外で食べるか・・・。」


そうと決まれば即行動。

休日の夜だからファミレスとかは混んでそうだなと

考えながら、駅前を歩きだした。


と同時に後悔した。

あぁ・・・、素直に帰ってればよかった・・・。


「おい、新庄しんじょう。」

「・・・。」

「お~い。」

「・・・・・・。」


アレレ?なんだろう~、幻聴が聞こえるぅ~。


みつる


背筋がぞわりとした。

鳥肌が止まらんっっ!!

後ろを振り返ると案の定、俺の大大大大っ嫌いな

クソ教師、藤堂とうどうが立っていやがった・・・。


「うるさい!!耳元でしゃべんなクソ教師!!!」

「なんだよ、聞こえてんなら返事しろよ。」

「ハァ!?なんであんたに返事なんかしないといけないんですかコノヤロー」

「おいおい、先生に向かってその口の悪さはひどすぎるだろ」

「え?」

「え?じゃねーだろ。」


「すいません。最近耳の調子が悪くて藤堂センセーのお声だけ

耳に入らないようなんです。」

「ほぅ・・・」

「というわけで失礼します。」

「失礼させるわけねぇだろ。」

「チッ」

「舌打ち・・・。」


あ~気分わるっ!!

さっきまであんなに幸せ気分だったのに

誰かさんのせいで急降下だよどうしてくれんの土下座してくれんの?


「お前今の自分の顔見たことあるか?ひでー顔してるぞ。」

「いやだなぁセンセーほどじゃないですよぉ~。」

「おう、どういう意味だソレ。」

「御自分で鏡でも見てご確認くださいな。」

「お前・・・、少しくらい俺にも優しさ見せてもよくね?」

「えぇ!?やだぁ藤堂センセー、冗談は顔だけにしといてくださいよぉ~」


ははは、なんでテメェに優しさ見せなきゃいけねーんだよコラ。

こいつに優しさ見せるくらいなら俺は死んでやる。


「おいおい、モテて仕方ねぇ俺の顔見てその言葉はおかしいだろ。」

「モテて仕方ない?あぁ、見えない何かというセンセーの

妄想世界の人たちに、ですか?」

「いちいち辛辣だな・・・。」


あーあーあー。帰りた~いな~。

さっきの自分を殴りたいよ。

外食なんか考えないで家で何か作ればよかった・・・。


「ところでお前、こんな時間に何してんだよ?」

「あんたには関係ないでしょぉ」

「いいや、大アリだね。俺はこれでもお前の担任だからなぁ。」

「あぁ、そうでしたねぇ、スイマセン忘れてましたぁ~」

「お前なぁ・・・。あまり俺をおちょくるのやめろよ。」

「やだ」

「・・・、続けるようならここでキスするけど?」


セクハラ発言をしながら藤堂が俺の腰を

スルリと撫でてきた。

殺したい。今すぐ殺したい。


と、メラメラッと湧き上がる

殺意に身を任せようとした瞬間、

ほっそりとした奇麗な手がクソ教師の腕をつかんだ。


「藤堂先生、公然の面前で生徒に手を出すのは

完璧なセクハラ、公然猥褻、ですよ。」

「おやぁ、柚木崎ゆきざき先生じゃないですか。こんなところで

奇遇ですね・・・。」

「えぇ、そうですね。とりあえず今すぐに

新庄君の腰から手を離してください。」

「はいはい・・・、わかりましたぁ。

まったく、ちょっとした冗談だろ?」

「冗談かどうかは受け手が決めることですよ。

新庄君大丈夫ですか?」


大丈夫ですか・・・って。

色々助かったけど、なんで柚木崎せんせーがここにいるんだ?


「あ、ありがとうございます・・・。

さっきぶりですね。

でも柚木崎せんせーなんでここに?」

「買い物はさっき終わったところなんですよ。

今は晩御飯でも食べようかと店を探していて・・・。」

「あぁ・・・、そうなんですかぁ。

・・・、そういえばお兄さんはもう一緒じゃないんですか?

あ、仕事とか?」


そうだよ、あの人アレでもホストだもんな~。

しかもナンバー2だし・・・。


「え?さくならここに・・・い、ないです・・・ね。」

「もしかしてはぐれたんですか!?」

「・・・。どうでしょう・・・。」


だぁぁぁぁぁぁ!!出た!柚木崎せんせーの天然ぶり!!

あれだけ濃いお兄さんがいなくなったことに気づかないとかどんだけなの!?


柚木ゆきさぁぁぁぁぁんっっ!!」

「「!!」」


「おいおい、無駄にキラキラしてるナンバー2が走ってきたぞ~」

「え!?あんた、高氏のお兄さん知ってるの!?」

「知ってる。」

「これでも藤堂先生は私の高校時代の先輩なんですよ。

私が一年の時に藤堂先生は三年でした。

なので私つながりで朔とも知合いです。」

「こう見えてってなんだよ、ひでーなぁ・・・。

立派な先輩だったろ~」


ないないない。このクソ教師が立派な先輩なわけねぇし。

でも、意外だな。柚木崎せんせーとこいつ性格正反対なのに・・・。

何つながりだろ?部活か・・・?


いや待てよ・・・?

柚木崎せんせーは文学部って言ってたよな?

文学部?こいつが?

もっと、ないだろっっ!!!!


「柚木さん!!置いてくなんてひどいですよっ!!」

「すいません・・・。すっかり忘れてました。」

「忘れてたっ!?うぅ・・・酷い・・・。」

「あ!すいません!そういう意味ではなくて・・・。」

「む~・・・、っあれ?えっと・・・、新庄君?だっけ?」

「先ほどはどうもぉ~・・・。」

「なんでここに?」

「まぁ・・・、いろいろありまして・・・。」


そりゃもう色々とね。

おもにこのクソ教師のせいで・・・。


「てかさぁ~、とりあえずどっか店入らねぇか?」

「「「え?」」」

「めっちゃ目立ってるし。」

「あ・・・。」


いわれてみれば、スゲー注目されてる・・・。

まぁそうだよなぁ。

ナンバー2張ってるキラキライケメンに、

パッと見クールで中性的なイケメン。

・・・、気に食わないけどクソも一応イケメンっていわれる

部類だろうし・・・。


あれ?

てか、今気づいたけど・・・。

俺って場違いじゃね!?!?


誰か!た、多喜っ!!助けて!!

今更だけど、イケメンに囲まれるの辛い!!

ヘルプミィィィィィィィィィィィィィィッッッ!!!!





次回も脇カプのお話です!!

藤堂×充メインで、朔×柚木崎(?)

がわちゃわちゃします!

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