秘めてこその、秘密 (藤堂×充)
充視点話、開始!
充の不機嫌の理由。
藤堂と何があったのか?
化けの皮が剥がされそう!?
俺様教師×面白いこと好きのトラウマ持ち君!1話
いつまで秘密を隠せるか!
ガラッ
「おう、なんだよ新庄。
わざわざ国語教科準備室まで来て・・・。」
目の前には不愉快なほどニヤついてる担任。
人を馬鹿にしたようなその笑みが
俺は大嫌いだ。
「白白しいな・・・。俺が何言いに来たかなんて
分かってんでしょ・・・。」
「なんだ?告白か?とうとう返事する気になったのか?」
「ふざけんな。」
「ふざけてなんかねぇーって。前言っただろ?」
「あんたの言葉は信用できない。」
「ははっ、相変わらず俺にだけつめてーな。」
俺を冷たくさせてんのはお前自身だって
何度言ってもこいつは人の話を聞かない。
俺の名前は新庄 充。
今までそれなりにうまく過ごしてきたのに
つい最近こいつ、藤堂 克明のせいで
俺の気ままな人生が壊された。
ことの発端は先日。
親友の多喜から委員会で遅くなるといわれた日。
特にすることもないからと多喜の委員会が終わるまで
教室で待ってたいた時だった・・・。
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「ん~・・・、多喜何時に終わるかな~」
「おい。」
「へ?」
「こんな時間に教室で何やってんだ、新庄?」
「藤堂センセー・・・」
入学当初からいるこの先生のことを
俺はあまり好きではなかった。
去年はクラス担任ではなかったものの
現代文と古典の担当教諭がこの藤堂だった。
「別に?多喜の委員会が終わるの待ってるだけですよ~。」
「ふ~ん、お前、茶新と随分と仲いいな?」
「まぁ、中学の頃からの付き合いですからねぇ」
「中学か・・・。」
「・・・?もう教室出ていきますから鍵閉めるならどうぞぉ」
「あぁ」
先ほどから何となく何か考えてるような
そぶりを見せる藤堂。
まぁ、俺には関係ないし・・・。
あまりこの人と一緒にいたくないってのもあって
さっさと教室からおさらばしようと廊下に出るため
扉のほうへ近づく。
・・・と、その途中で手をつかまれた。
「ちょっと待て」
「っ!!」
「話がある。」
「・・・なんですか~?そろそろ多喜の委員会
終わるんで早く行きたいんですけど?」
話があるのはまぁ、いいとして
できるだけ手を離してもらいたい。
人に触られるのはあまり、好きじゃないんだよね・・・。
「お前、手、冷たいな。」
「あ、あぁ・・・。今日はちょっと寒いから
そのせいじゃないですかねぇ?とりあえず手、
離してもらってもいーですね?」
「ん?あぁ悪い。」
手を離されてほっと一息。
駄目だな・・・、もう平気だと思ったのに。
こんなんじゃいつか多喜あたりに何か言われそうだ。
多喜のことは好きだけど、目敏いから気をつけなきゃいけないなぁ。
「で?話って何ですかねぇ藤堂センセー?」
「あぁ、お前去年もそうだったらしいが面談に
親を連れてきたことないだろ?いつも叔母さんが来てくれてる
らしいが・・・、今年も無理そうか?父親は忙しいのか?」
「父親・・・?あぁ・・・、うん、そう。
忙しいよ。父親は。」
「・・・、そうか。」
あぁ、嫌だな。いやだいやだ。
もう聞きたくもない言葉だな。
あの人はおかしいからな。
ん?いや、違うな。もう平気なんだっけ?
忘れちゃったな。
「新庄、お前・・・、なんかあったか?」
「なんか?そうだなぁ強いて言えば藤堂センセーに
絡まれてるってことかなぁ?」
「別に絡んじゃいねぇだろ。」
「ふふっ、受け手がどう思うかによって
そんなの変わりますよ。」
そう、つまり今俺は藤堂センセーに絡まれてると
思ってる。本人にとってはそんな気はなくても
相手がどう思ってるかは別だ。
お互いの気持ちが通じ合えないっていうのは
とても厄介なことだよ。
この人と通じ合おうとは思わないけどね・・・。
「新庄、その顔やめろ。」
「は?顔は生まれつきなんでやめようがないんですけど。」
「違うそうじゃない。お前、わかってて誤魔化そうとすんの
やめろよ。」
「わかってるって・・・何がですか?」
「何もかも隠そうとしてるその笑顔をやめろって
俺は言ってるんだ。」
「いやだなぁ~センセー。俺が何か隠してるように
見えます?俺が笑ってるのは面白いことが好きで、
さらに笑顔が好きだからです。隠し事なんて
これっぽっちも無いですよ~」
「・・・。ほんとに隠し事はないんだな?」
「だから、そう言ってるじゃないですかー」
「そうか。」
なんなのマジで。
あぁ、だめだめ、笑顔笑顔。
笑ってないとダメなんだから。
「じゃあ、用がないならもう行きますね」
「充!」
「は?」
ふにっ
なにこれ、なんか柔らかい・・・。
目の前には藤堂の顔がドアップにある。
息がかかる・・・?っていうかえ?唇触れてない?
「んんっ!?」
「目、閉じろよ」
「んんっ!・・・んだぁごるぅぁっっ!!!!」
バシーーーーンッッッ!!!!
「いってっっ!!」
「っざっけんなよてめぇ!!!マジ頭沸いてんの!?
ねぇ、酔ってるの!?ネジ2~3本抜けてんのかっ!?
あぁ!?おい!!」
「ちょっとお前さぁ・・・性格変わってね?
茶新でも乗り移ったか?」
「うるさいっ!!ふざけんのも大概にしろっ!!」
「ふざけてねーよ。俺はこれでも本気だ。」
「はぁ!?本気って・・・、お前馬鹿か!?」
「おう、おう、なんとでもいえ。俺がお前のこと
好きなのは事実だからな。」
「っ///!!」
なんだよこいつ!!頭おかしい!!
さっきまでこんな真剣な顔するような奴じゃなかっただろ!?
「お前はいろいろと隠したいことがあるんだろうが、
残念ながら俺はお前のこと全部知りたいんだよ。
好きな奴のことは知りたくなってとーぜんだろ?」
「んなの知るかっ!!」
「今は知らなくてもいいさ、でもお前のこと全部知りたいから
勝手に暴くことにする。」
「はぁ!?」
藤堂が一歩こちらに近づいてくる。
「てなわけで・・・、覚悟しとけよ充。」
「・・・な、名前で呼んでんじゃねーよ!!消すぞっっ!!
二度と俺に近づくな!!」
ガララッバン・・・ッ
「ははっ、可愛いとこあるじゃんかあいつ・・・。」
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なんなんだよ・・・。
「ふざけんな・・・ふざけんなよマジで・・・。」
あいつ・・・、
キス・・・キスしたっ!!
「くっ・・・そ野郎・・・!!」
落ち着け落ち着け落ち着け!!!
いつも通りにだ。・・・深呼吸!深呼吸だ・・・。
「はぁ、はぁ・・・。」
頭ぐるぐるする・・・。なんだこれ。
「・・・、多喜のとこに行こう。そうだ、そうしよう。」
とりあえず図書室着くまでにいつも通りに・・・、
笑顔、笑顔だ充!がんばれ俺!
「あいつ、ぜってー許さねぇ・・・」
二度と、二度と近づくかっ!!!
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とまぁ・・・、長い回想だったがこんなことがあって以来
俺の中で藤堂のイメージがさらにダウンした。
むしろ今こいつへの好感度は地を突き破り奥底まで行っている。
「で?告白じゃないならなんだ?
隠し事いう気になったか?」
「なんでお前に言わなきゃいけねーんだよ、あぁ?」
「お前、俺に対してだけ口悪すぎだろ・・・。」
お前がそうさせてんだろ。
ふざけやがって・・・・。
「さっきの、どういうつもりだ」
「さっきって何がだ?」
「とぼけんな!体育祭だよ!!
なんでアンタに勝手に決められなきゃいけないんだよ!」
「いや、じゃんけん負けたのお前だろ?」
「負けたけどリレー空いてただろ!!」
勝手に田中をリレーに入れやがったコイツを
俺は一生許さない!!
「俺はみんなを助けたんだぜ?」
「は!?何ふざけたこと言ってんだよ!」
「いや、だってよく考えてみろよ。バリバリ体育会系の
ガチムチ田中のコスプレと身長はまぁ少しあるけど
それなりに腰の細い華奢なお前のコスプレ・・・。
どっちが全校生徒の目を救うと思う?」
知るかよっ!!ガチムチ好きな奴もいるだろ!!
・・・たぶん。
「なんで親しくもない全校生徒のために俺が
犠牲にならなきゃいけないわけ!?」
「親しくもない全校生徒って考えるからダメなんだ。
ほら、茶新を助けると思え。
あいつに不純物を見せるなんてお前にできるか?」
「そこで多喜を出すなよっ!!
多喜のことは・・・た、高氏が守るからいいんだよっ!!」
そうだ、高氏がいるじゃないか!あいつに多喜の前に
立ってもらって多喜の視界を守ってもらえばいいんだ!!
「ふ~ん・・・。高氏は何出るんだよ?」
「は?リレーだと思うけど・・・」
なんてたって俺がそう誘導したからな・・・。
「残念だったな新庄。コスプレの次はリレーだから
コスプレ競争の時には既にリレー出るやつは待機場所集合
だから席にはいないぞ。」
俺の馬鹿野郎ぅぅぅぅぅぅっ!!
なんてことをしてくれたんだ、数時間前の俺!!!
腹いせなんかに高氏をおちょくったりしなければっ!!!
「それにお前がコスプレをすればいいことが待ってる。」
「・・・いいことって何?」
「俺が幸せな気分になれる。」
「ふざっけんじゃねぇぞおいぃぃ!!お前の
気分が幸せだろうが不幸せだろうが俺には
関係ねぇんだよ!!なんでお前のために俺が
恥を忍んでコスプレ披露しなきゃならないんだよっ!!」
お願いだから誰かこいつをこの学校から
消し去ってくれ!!
こんなやつが教師なんて認めたくないっ!!
「やっぱり俺はコスプレなんかしない!!」
「いや~残念だったな新庄・・・。
既にお前のコスプレ競争は決定してるんだよなぁ・・・。」
「なんで!?」
「ん?さっき委員長に種目決定書を職員室に
提出してこいって言ったからな。
今頃は体育祭実行委員担当の先生の手に渡ってるだろ」
「・・・。」
死んだ・・・。もう、ダメだ・・・。
俺は全校生徒の前で恥をさらして高校生活を
終えるんだ・・・。
これはあれか?高氏の告白時に多喜を見捨てた
罰なのか?
「ま、楽しみしてるから覚悟を決めろよ充。」
「・・・な」
「ん?」
「名前で呼ぶなって言ってんだろ、
このクソ教師っ!!あんたなんかだいっきらいだっっ!!」
バンッッ!!!
「あぁ~・・・、やっぱ可愛いんだよなぁ。
さらに嫌われたかなこりゃ。
くくっ、まぁ、体育祭を楽しみにするとするか。」
「絶対落としてやるよ、充・・・。」
やっと充サイドの話がかけましたぁ!
こっからどうなることやら・・・。
次は多喜サイドに戻ります




