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第10章 二年後

 僕が沙織と別れてから、二年が過ぎた。僕はともちゃんと同棲している。あの事件以来、政和と話すことはめっきり減り、高校を卒業してからは連絡も途絶え、沙織と上手くやっているのかどうか分からなかった。

「ねえ、拓真くん、聞いて!」

 ともちゃんが喜びを抑えきれないといった様子で僕に話しかけてきた。

「何?」

「私、赤ちゃんが出来たの!」

「本当か!?」

「うん!」

 僕は嬉しくなってともちゃんを抱き締めた。その後、ともちゃんのお腹に手をやる。この中に、僕とともちゃんの子供がいるなんて。僕は何て、幸せ者なんだろう。付けっぱなしだったテレビの音声が耳に入ってくる。

「――赤井沙織容疑者は、三浦政和さんの腹部を包丁で刺したあと、自分の腹部を刺した模様。三浦さんは全治一ヶ月の重傷。赤井容疑者は、調べに対して『三浦さんが浮気したのでずっと一緒にいようと思って、三浦さんを殺した後自分も死のうと思った』と供述しているとのこです――」

「政和と沙織だ……」

 僕は驚きながら呟いた。

「まだ、付き合ってたんだ」

「な」

 僕は沙織と別れてつくづく良かったと思った。政和には悪いけど。

「ね、赤ちゃんの名前何にする?」

「そうだな――」

 そして二十の秋、僕とともちゃんは結婚した。この幸せはずっと離さない。そう思った。


最後まで読んで下さりありがとうございます。

このお話は、ある方から「略奪愛で彼女を奪われるけど、そのことによって幸せになる話を書いてほしい」という依頼を受けて書いたものです。

ヤンデレな女の子のお話を前から書いてみたくて、こういった内容になりました。

では、本当にありがとうございました!

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