不穏な展開
掲載日:2026/08/03
「最後に言い残す事はあるか?」
工場の廃墟にお世辞でも知り合いとは言えない2人が対峙している。
「まるで俺の死期が迫っているような事を言うんだね。それは本気の言葉として受け取って良いのかな?」
奴の右手には大きめなナイフが握りしめられている。
なるほど
そのナイフを使って自分の有利な展開に持ち込もうとしているのか。
「死ぬかもしれない時に迂闊な事を話さない方がいいぞ。金庫の暗証番号さえ言えばお前をフリーすると言っている。言わないなら言わないで構わない。他に方法はいくつかあるからな。」
どうやら俺が暗証番号を知っていると思い込んでいるようだが、どんな勘違いでそうなったのか。
俺の手元には武器と言えるものはない。
この状況を打破するには……




