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幼馴染のち恋模様  作者: 琴乃葉つむぎ
守られる心

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数日後______


今、私は温泉で有名な名所に来ている。仕事ではなくプライベートで。

あれから5日間の休みを取り、弾丸一人旅行を決行中。


12月に入った今はクリスマスシーズン。街並みがキラキラと輝き心踊る。

お昼時なので葵も目当てのお店に向かうことにした。


「いらっしゃいませ〜」


ここは名物のとり天が売りで、口コミサイトでも星4つのお店だ。

注文したとり天が運ばれてきていい香りが鼻腔をくすぐる。


「いただきます」


小さく手を合わせとり天に齧り付く。

衣がサクサクで、鶏肉は柔らかくジューシー!美味しすぎる!感動して頬が緩む。

あっという間に平らげ、お店を出た。


次はデザートだ!とまた違うお店に向かう道中。後ろから声がかけられた。


「葵・・・?」


振り返り目を丸くする。


「ひろくん!?」


ひろくんこと、畑中浩樹さん。大学時代の先輩で、元彼だ・・・。


「久しぶりだな。今日は旅行?」

「久しぶり・・・うん、ひろくんは・・・仕事?」

「そう。残念ながら仕事、出張で来てる」


あの頃と変わらない八重歯がチラッと見える笑い方。でも、あの頃よりも大人びたスーツ姿。


「いつまでこっちいるの?」

「3日後の夕方の飛行機で帰るよ」

「葵、アカウント変わってる?」

「変わってないよ」

「じゃあ夜連絡するわ」

「え?」

「後でな〜」


そう言い残して去っていった。何の連絡だろうか・・・?

疑問が残るが、せっかくの旅行なので思う存分楽しむことにした。


初日なので駅付近を楽しんで宿に向かう。少しだけ奮発して露天風呂付きの部屋を予約してある。ワクワクが止まらない!

部屋に案内され、終始感動に声を上げる。和風の造りだが古臭くなく、格式高いような洗練された雰囲気だ。その中にも古民家のようなぬくもりも感じられる工夫がされていてほっとできる空間になっている。

早速大浴場に向かい、体を温める。部屋の露天風呂は夕食を食べた後に入るつもりだ。




______そんなこんなで宿を満喫し、畳に置かれたローベッドに寝転がる。


今日撮った写真と一緒に真緒にメッセージを送る。


『ちょっと食べすぎちゃった。温泉最高だったよ〜!』


すると、浩樹から着信がきた。そういえば連絡するって言ってたな・・・。


「もしもし?」

「良かった、出てくれて」


こうして電話で話すのはとても懐かしい気持ちになる。


「どうかしたの?」


要件が気になり単刀直入に聞いてみる。


「いや、明日俺も一日休みなんだ。一緒に観光しない?」


思いがけない誘いに戸惑う。でも、旅行は一期一会だ。

そう思って返事をした。


「いいよ。行きたいところあるんだけど、ひろくんもある?」


ここは譲れない、という場所があるので一応聞いておく。


「あるけど、どっちも行こう。車出すよ」

「それは助かります」


いつの間にか気まずさもなくなり、あの頃のように自然と話せていた。


「じゃあ、9時に宿まで迎えにいくよ。あとで住所送っといて」

「分かった、ありがとう」

「うん、おやすみ。また明日な」

「おやすみなさい」


電話を切って思い至る。ん?これは・・・デート?えっ、デート!?

そこで梗介の顔が浮かぶ。


「ばか!早く忘れなさい!」


自分を叱咤して頭をブンブン振る。もう、関係ないんだから・・・。

電気を消して早々に眠ることにした。



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