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次の日は森には行かなかった。

ばあちゃんは何も言わない。

俺も何も言わなかった。


その次の日のことだった。

居間にいたばあちゃんが突然言った。

「来るぞ!」

その時、窓ガラスを破ってなにか飛び込んできた。

それはあの生きた人形だった。

俺は慌てて猟銃を取りに動き、ばあちゃんは近くの台所に逃げた。

猟銃を手に取り戻ると、ばあちゃんと人形の少女が向き合っていた。

ばあちゃんの手にはフライパンが握られていた。

俺は猟銃を構えようとした。

すると生きた人形がふらりと宙に浮かんだ。

そしてばあちゃんの顔の前に来た。

ばあちゃんがフライパンを思いっきり人形めがけて振り下ろした。

音とともにフライパンが人形に当たった。

しかし人形少女はぴくりともしなかった。

年老いた女性の力とはいえ、力任せに振り下ろされたフライパンが直撃しても、微動だにしないのだ。

そしてバキッ、という音が響いた。

人形少女が小さな手でフライパンに抱き着き、フライパンを二つに折ったのだ。

すごい力だ。

あの力で抱き着かれたら、生身の人間などひとたまりもないだろう。

ばあちゃんがフライパンを落とした。

人形の少女はばあちゃんの顔の前に浮いたままだ。

「撃てえっ!」

ばあちゃんが叫んだ。

しかし小さな人形の先にはばあちゃんの顔があるのだ。

撃てるわけがない。

「早く撃たんか!」

俺は撃てなかった。

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