7
何日も続けて森に入った。
ばあちゃんと一緒に。
その間に二度、事故があった。
その瞬間、ばあちゃんは二度とも県道のほうで特に強い気を感じたと言う。
しかし二度とも、こっちが県道の近くにはいなかった。
急いで向かったが、まるで間に合わなかった。
「最初から県道の近くで待つのはどう?」
「うーん、それだと県道で猟銃をぶっぱなすことになるぞ」
「それはまずいなあ」
「できたら森の中で仕留めたいものじゃな」
そんな会話をしていると、ばあちゃんが顔を上げて言った。
「近くにおるぞ」
ばあちゃんは目を閉じた。
そして目を閉じたまま、ある方向を指さした。
俺はその方向に目を向けた。いた。
頭の大きな人形が。
いや体は人形だが、顔はそうではなかった。
その顔は、死んだ少女そのものだった。
小さな人形の体に、生きた少女の頭が乗っているのだ。
俺は呆気に取られていたが、我に返った。
慌てて銃を構える。
すると人形の少女が動いた。
――速い!
その辺の小動物よりも素早い動きだ。
猟銃の狙いがつけられない。
それを見ていたばあちゃんが言った。
「いいから打て!」
撃った。しかし当たらない。
そうこうしているうちに人形少女はあっという間に遠ざかり、見えなくなった。
生きた人形が消えた先をしばらく見ていたばあちゃんが言った。
「今日はもう帰るか」




