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「事故があったな」
「うん、一人死んだね」
「黒い車のようだね」
「そうだね」
「少女の仕業じゃな」
「どうするの」
「まずはどこにいるのかを探さないと」
「どうやって」
「わしは感じることができる。でもとぎれとぎれで、感じられない時のほうが多いがな」
「そうなの」
「深い恨みを持っているとはいえ、基本の感情や思考は七歳の少女のまんま。気まぐれで、気が高まった時だけしか感じられんな」
「……」
また事故があった。
今度は黒いスポーツカーだ。
状況は前回と同じ。
一見はよくある自損事故。
だが運転手の首は不自然に折れ、フロントガラスは妙な割れ方をしていた。
担当の警察官は悩んだが、前と同じ報告書を書いた。
それ以外どうしろと言うのだ。
「また事故があったね」
「うむ」
「少女が犯人?」
「そうじゃな。黒い車ばかり狙っているな。黒い車にひかれて死んだから。で、闇雲に黒い車を襲っているようじゃな」
「どうするの?」
「探す」
「探す?」
「探して、依代を壊す。そうすれば少女の怨念は、いやでも事故現場に戻るだろうな。猟銃があったろう。おまえ、使えるな」
「うん、許可書もある」
「見つけたら、撃て」
ばあちゃんが強く言った。




