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ばあちゃんは死んでしまったが、俺には確信があった。
あいつはまたやってくると。
俺が生きている限り決してあきらめないと。
必要なものを準備した。
作り方は覚えている。
昔、作業で使ったこともある。
作り終えると、俺は森の中に入った。
ばあちゃんが死んで数日たつ。
そろそろやって来るころだ。
しかしその日、あいつは現れなかった。
次の日も森に入った。
俺にはばあちゃんのようにあいつの気を感じることはできない。
しかしなぜか確信があった。
やつはもうすぐここに、俺の目の前に来ると。
どれだけ森をさまよったのだろうか。
ふと気づくと前にあいつがいた。
少し離れてはいるが、俺の目の前に立っていた。
俺は構えた。
するとあいつが地を這うように俺に向かってきた。
けっこうな速さで。
俺は思い、心に刻んだ。
チャンスは一度しかないぞと。




