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鉄と海の帝国  作者: 007
第2章 加熱

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緊急対策会議4

1939年6月3日。大日本帝国では黒崎妖華総理が首相官邸で緊急対策会議を開催した。閣僚全員と、皇軍統合作戦司令本部総長を筆頭に大日本帝国軍の幹部陣と、皇軍戦略情報局長官と幹部陣も出席していた。開催理由は明白だった。ロシア帝国がロシア平原での大規模会戦に敗北し、戦線は事実上崩壊し大幅に後退せざるを得ない状況になってしまったのだ。国防大臣の石原莞爾陸軍元帥は立ち上がると説明を始めた。

結論から言ってロシア帝国はロシア平原での大規模会戦に敗北し、第二神聖ローマ帝国の北方軍集団・中央軍集団・南方軍集団は各々が突破を開始し、ロシア帝国陸軍は撤退したとの事だった。これにより皇軍統合作戦司令本部と皇軍戦略情報局を交えた会議では、ロシア帝国はバルト海沿岸部・ベラルーシ・ウクライナの過半が第二神聖ローマ帝国により占領されると判断したと語ったのである。

そして石原国防大臣に代わり空軍統合総長菅原道大大将と空軍航空総隊総司令官大西瀧治郎大将が立ち上がり、黒崎総理に頭を下げた。1939年4月28日の緊急対策会議で第5航空方面隊の中で、シベリア府に配備している航空群を早急にロシア帝国に派遣するように命じられていたが、その派遣は未だに叶わなかった。

理由はロシア帝国の受け入れ態勢が整っておらず、大日本帝国空軍という大規模な部隊が展開出来ないというものだった。大日本帝国としてもそれは百も承知であり、機械化工兵部隊を先遣隊として送り込み滑走路延長を始め基地設備の改修を行っていた。

だがなんと言っても事態は切羽詰まり現場は混乱状態だった。その為に大日本帝国の想定より時間がかかり、空軍の展開は今月末が予定された。その遅れを菅原統合総長と大西航空総隊総司令官は謝罪したのだ。

黒崎総理はそれは致し方無い、と言い切った。菅原統合総長と大西航空総隊総司令官に助け舟を出す形で、皇軍戦略情報局長官の川島芳子陸軍大将が第二神聖ローマ帝国とアメリカ合衆国に対する妨害工作の準備が整ったと語った。ベルリンとワシントンで一騒動起きると川島長官は断言したのだ。

黒崎総理以下閣僚達や軍人達は驚いた。初めて見る川島長官の顔に、皇軍戦略情報局の妨害工作に対する自信が溢れていたからだ。黒崎総理は満足そうに頷いた。だが問題はなんと言っても大日本帝国は、中華民国を対処しない事には動くに動けなかった。

黒崎総理は改めて気合を入れて戦争に臨むように語った。

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