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鉄と海の帝国  作者: 007
第1章 開戦

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同時多発侵攻

1939年2月25日。世界枢軸同盟は、連合国に対して全面的に宣戦布告を行い、世界規模での同時多発侵攻を開始したのである。世にいう『第二次世界大戦』が勃発した瞬間だった。その侵攻は世界枢軸同盟が周到に準備した計画により実行された。

世界枢軸同盟を担うのは第二神聖ローマ帝国・アメリカ合衆国・イタリア王国である。そして同時多発侵攻である為に、世界各地で一斉に実行された。まずはヨーロッパ大陸に於いての侵攻であった。第二神聖ローマ帝国は大規模な軍備拡張により、ヨーロッパ最強の陸軍と空軍を整備していた。第一次世界大戦以来のアメリカ合衆国との同盟は、ドイツ帝国の頃から大量生産体制を整えるに至り、第二神聖ローマ帝国になってからは大英帝国と並び世界3位の経済大国に君臨する事になった。その豊富な国力により整備された軍事力が、再びヨーロッパ諸国に牙を剥いたのであった。

ロシア帝国国境沿いの部隊は二正面作戦を避ける為に動かなかったが、オランダ王国とベルギー王国・デンマーク王国・ルクセンブルクに侵攻した。オランダ王国とベルギー王国・ルクセンブルクへの侵攻はフランス共和国が国境沿いに構築したマジノラインを迂回する為であり、デンマーク王国への侵攻は国境の安定の為であった。強大な第二神聖ローマ帝国陸空軍の侵攻は、三カ国を圧倒する規模となった。

イタリア王国は第二神聖ローマ帝国に呼号する形で、陸海空軍によるフランス共和国侵攻を開始した。フランス共和国としては全力を挙げて阻止したかったが、第二神聖ローマ帝国が侵攻してくるのは確定しているようなものであり、安易に軍を移動できなかった。

そして太平洋では復讐に燃えるアメリカ合衆国が太平洋艦隊を投入し陸海軍合同作戦で、大日本帝国南洋府ミッドウェー島とオーストラリア領ニューギニアに侵攻を開始した。これはミッドウェー島の奪還と、大日本帝国とオーストラリア・ニュージーランド間の海上輸送路を撹乱する為の侵攻だった。

更にアメリカ合衆国は大英帝国のカナダ自治領にも、陸軍と陸軍航空軍による侵攻を開始していたのである。

このように世界枢軸同盟による侵攻は同時多発であり、しかも大日本帝国以外の連合国は軍の動員体制が完全ではない為に、後手後手に回るしか無かった。そんな中で唯一大日本帝国は世界枢軸同盟成立により大命降下で就任した海軍元帥たる黒崎妖華総理大臣が、早々に大日本帝国軍に動員体制を命令していた為に即時の行動が可能だった。だが黒崎総理は無闇矢鱈に動くのは賢明では無いとして、初動は状況把握と整理に費やすると決意した。

それは皇軍戦略情報局が中華民国の暗躍について掴んだ為でもあった。それら対策を行う為に黒崎総理は世界枢軸同盟による宣戦布告を受けて開催された御前会議に出席した後で、首相官邸にて緊急対策会議を開催したのであった。


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