緊急対策会議7
1939年8月25日、大日本帝国では黒崎妖華総理が首相官邸で緊急対策会議を開催した。閣僚全員と、風間皇軍統合作戦司令本部総長を筆頭に大日本帝国軍の幹部陣と、川島皇軍戦略情報局長官と幹部陣も出席していた。というよりも緊急対策会議開催の理由は、皇軍戦略情報局諜報員による重大な情報によるものだった。
川島長官が緊急対策会議の口火を切った。諜報員からの情報によると、第二神聖ローマ帝国占領地ポルトガル共和国リスボンに世界枢軸同盟を構成する第二神聖ローマ帝国・アメリカ合衆国・イタリア王国の首脳陣が集結したのである。ヒトラー首相・エメラルダ大統領・ムッソリーニ統領が集結するのは初めての事だった。それだけでも重大な情報だが諜報員が掴んだのは、アメリカ合衆国と第二神聖ローマ帝国は双方に援軍を派遣するとの事だった。
その言葉にざわめきが起こった。黒崎総理が手を上げ、静寂が戻り川島長官は再び話し始めた。その双方に援軍を派遣するというのは、アメリカ合衆国がロシア戦線とオスマン戦線に陸軍と海兵隊を派遣し、第二神聖ローマ帝国が太平洋に対潜哨戒部隊を派遣するというものだった。風間総長が引き継ぎ、アメリカ合衆国の陸軍と海兵隊の派遣は膠着状態が続くロシア戦線とオスマン戦線の打開の為、第二神聖ローマ帝国の対潜哨戒部隊の派遣は太平洋での通商破壊戦を肩代わりしアメリカ合衆国海軍太平洋艦隊が作戦行動をとる為、それぞれに利点があると説明した。
それは第二次世界大戦が新たな動きとなるきっかけになり得た。黒崎総理は説明を聞き終えると、石原国防大臣にロシア戦線とオスマン戦線への派遣を早急に準備するように命令した。何といってもロシア戦線とオスマン戦線への陸軍と空軍の派遣が最優先事項だとしたのだ。
太平洋に関しては敢えて第二神聖ローマ帝国海軍が派遣されてくるまで、待つように語ったのだ。それには殆どが驚いていたが、高橋連合艦隊司令長官は黒崎総理の真意を理解し、第二神聖ローマ帝国海軍の対潜哨戒部隊も撃破するのですねと語った。
その言葉に黒崎総理は頷いた。こうして大日本帝国の次なる行動が決定した。ロシア戦線とオスマン戦線への援軍派遣を最優先事項にしつつも、海軍連合艦隊はアメリカ合衆国海軍太平洋艦隊との第一次世界大戦以来の艦隊決戦を準備する事になったのだ。
第二次世界大戦は更に大規模に拡大する事になったのであった。




