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お店を訪ねて

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 ダンジョンを出ると出待ちしているプレイヤーが数十人いたが囲まれている感じが怖すぎて走って街の方へ逃げ帰った。


「ようやるなぁで待ちなんて」

「お前だって有名人に会えるってなったら行くだろ」

「いやぁ、わからんのだよ俺はその感覚」

「そういやお前はそういうタイプだったな」

「燕もそうだぞ」

「そうね、私も有名かどうかで人を判断しないわね、私が会いたいと思うほどの魅力があれば会いたいし多少会いに行く努力をするわ」

「なんか、俺だけミーハーみたいでヤダななんか」

「お前は有名になりたい一心で活動した結果今の地位があるんだからそれでいいんだよ」

「俺も悪いとは思ってないよ、仲間はずれがやなだけで」

「それで、二人はこの後RoLやるの?」

「俺は配信したいからやるぞ」

「私は忙しいから今日はパス」

「じゃあソロプレイってことで、乙~」

「お疲れ」

「乙~」


 ログアウトして現実世界に戻ってくる、目の前にはさっきまで通話していた燕が立っている、そういえばここ燕の事務所であることを思い出した。


「改めてお疲れ様、本当によく頑張ったわね」

「そんな母さんみたい言い方するなって、また母さんになんか言われたのか?」

「すぎなを褒めておいてって言われたわ、愛されているわね本当に」

「俺の唯一の取り柄だからな、家族が最高って」

「そんなこと言える人は中々いないわよ」

「そりゃそうだろ、俺以上に家族に恵まれている人なんて見たことないからな」

「ほんと好きね家族のこと」

「そりゃ、これまで何度も助けられてきたからな。そんなことより忙しいんだろ俺になんて構っていなくていいから仕事を優先してくれ」

「そうするわ、RoLの発売でうちの事務所も大忙しなのよ」

「嬉しい悲鳴って感じだな、じゃ今日はありがとお疲れ」

「お疲れさま、出口が分からなかったらそこれ辺にいる人に聞いて案内してくれるから」

「わかった、ありがと」


 燕と別れ帰路に着く、ボスを倒して数分経った今でもアドレナリンが収まらない、いつもと違い興奮してるのが分かる、これは暫く眠れそうにない。


「ただいま」


 返事は帰ってこないが実家にいるときの癖が抜けず今では習慣になってしまった。

 携帯食料のようなものを水で流し込み腹を満たす、最近の携帯食料は栄養価も高いので大変助かっている。

 シャワーを浴び外出した汚れを落とす、人間らしい生活を三十分しているとまたゲームがしたくなるので抗おうとせずログインする。

 町はずれにスポーンする、攻略情報や配信サイト等々で俺の顔は知られてしまっているので隠せるものを探しに服屋に入る。

 流石VRゲームというべきか現実で置かれていても手に取ることすらためらうようなデザインのものが多く置かれている、中には地味なものもあるが七:三ぐらいの感じで派手なものが多い。


「きついなぁ、俺が求めていたようなものが全くおいていない、俺は別にビキニアーマーを着たい訳じゃないぞ」


 癖の強い服屋を後にし雑貨屋を目指す、雑貨屋になら仮面の一つぐらい置いてあるだろうという安易な考えのもと。


「ない」


 どうやらこの世界の雑貨屋という物は回復薬やあ毒消しなんかを買うための施設らしい、現実の雑貨屋とは程遠いラインナップをしている。


「これは、プレイヤーにお願いして作ってもらうしかなさそうだなぁ」


 とはいえ生産職の知り合いなんているはずがない、となれば知っていそうな人に聞くしかない、猴希に生産職の知り合いがいないか聞いてみる。


『仮面作りたいんだけど丁度いい生産職の知り合いいる?』

『いない、裁縫士とかのギルドに行けば作ってもらえるんじゃね』

『どこにあるの?』

『知らん、自分で調べろ、どこか看板出てるだろ』

『使えん』

『うるせえ』


 さて、どうやら生産職の人たちが集まったギルドが存在するらしい猴希の口ぶりからして、肝心なのはどこにあるのかだがある程度予想できないこともない、そのギルドの規模にもよるが資金的な問題で一等地に店を構える余裕はないはずだ、なんせまだサービス開始から間もない時期だ、もうすでに一等地に店を構えられるならヌルゲーになりかねない、ということは中心街の人が集まるところから少し離れた所でプレイヤーが購入できそうな建物が立ち並ぶところ。


「ビンゴ、名推理だね俺」


 似たようなデザインの建物が立ち並ぶ通りに一つだけ看板が出ている、恐らくあそこが生産職ギルドだろう。

 もしかしたらまだ商売を始めていない可能性もあるので恐る恐る中に入る、中にはガラガラの棚にいくつかの商品らしきものが陳列されている、まだ戦闘職のプレイヤーもお金を持っていないので作っても売れないしお金が無くなるだけなので行きず待っているのだろう。


「ごめんくださーい」

「はーい、どうされました?」


 奥から返事が聞こえる、暫くして出てきたのはポニーテルにエプロンに皮手袋を装備した服装は職人だが容姿はかわいい女の子だった。


「どうされました?」

「依頼したいものがあるのですが」

「どんなものですか?」

「質問を質問で返して申し訳ないんですが、どこまで作れますか?」

「今知られている服だったり装備は大抵のものはお作り出来ます、うちのギルドはそれなりに人数いるので」

「マジっすか!!!じゃあ、仮面って作れますか?」

「いけますよ素材にもよりますが、担当の人を呼んでくるので少しお待ちください」

「はい、わかりました」

「っとその前に、自己紹介がまだでしたね生産職ギルドオムニアルのギルマスをしていますヤマシカです以後お見知りおきを」


 俺の直感でしかないがこの人とは長い付き合いになりそうだ。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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