「なろう系は海外で人気!」なんてことを言ってる人達とお隣の国の人達は思考回路がよく似ている、という話 ~なろう的知能デバフは現実を侵食するのか~
「日本のサブカルは海外で人気」
これは、多くの人が一度は見聞きしたことがあるフレーズだと思います。
ですが、俺はネット等でこういった話を見てると、しばしば思うことがあるんですよ。
「いや、アンタら絶対自分で海外サイト調べたりデータ調べたりしてないやろ?」と。
たとえば「日本の漫画は海外で人気」みたいな話ですが……
はい、ここで質問です。
Q・日本は何ヵ国に漫画を輸出し、国内国外の売上は年間いくらくらいでしょうか?
恐らくですが、これをスッと答えられる人は「漫画が海外で人気」とは言い切らないと思うんですよ。
実際はそのくらいの売上なんですね。
というか、これに答えられないのに「漫画が海外で人気」とか言うのって冷静に考えたらヤバくないですか?
自分で提示出来る数字的根拠が一つもないのに、人から聞いただけの情報を100%信じてるってことですよね?
それ、教祖サマの御言葉を盲信する信者と大差ないような……
ま、まぁ、気を取り直して、2020年のデータなんですが……
当時の輸出先は22ヶ国。(2022年初頭に23ヶ国になりました)
国内売上が約4400億円、海外売上が約1000~1100億円。(紙媒体のみの売上)
です。
アメリカと中国だけでも人口は20億人近くになるので、海外市場の規模は日本の20倍以上になります。
同じくらいに海外展開してる企業の海外売上は、国内売上の数倍はあるのが普通ですよ。だって、国内市場より海外市場の方が遥かに人多いんですもん。
一人当たりの単価はともかく、客が多けりゃ売上も上がるというのは当たり前の話ですよね。
これは講談社系の記事でも使われていたデータで、実際にその記事の中では「海外市場はまだまだ大きな市場とは言えない」といったことが書かれてました。
このデータを使った某漫画家やメディア関係のお偉いさん方の対談記事でも、同じような話をしていたものがあります。
国・地域別の売上だと、1位が北米・約250億円。
2位がフランス・約220億円。
3位が韓国・約150億円。
これを見てよくよく考えると、上位国ですら日本で言うと一都道府県レベルの売上しかないんですね。
余談ですが漫画の海外売上は上位の5~6ヵ国がそのほとんどを占めていて、残りの十数ヵ国はほぼ空気です。
で、これで「やっぱり漫画の人気は北米が一番なんだな」と思った人。
はい、すみませんがストレートにアホです。
なろう系にありがちなレベル9999とかステータス9999とかの、頭の悪い数字の羅列に汚染され過ぎです。
単純に売上額だけを見ればそう思うかもしれませんが、数字はそれ単体で見ても大して意味ありません。
北米をアメリカとカナダだけで考えても、人口は約4億人になります。全域込み込みだと6億人近くですかね。
フランスは約6000万人、韓国は約5000万人なので、北米の売上は人口ベースで考えると少な過ぎるくらいなんですよ。
【売上÷人口】って計算をすると、北米における一人当たりの平均出費額が他の国に比べていかに少ないか分かると思います。
というわけで、海外で一番漫画が人気なのはフランス。
……というのも、実はまだ思考が足りてません。
何故なら、漫画本の販売価格は各国でかなり違うからです。
日本での漫画の最安値は約500円。ジャンプコミックスとかのサイズのヤツですね。
これがフランスだと約800円で売られています。
対して韓国では約400円。
つまり、韓国でフランスと同じ売上を出すためには、フランスの倍の部数を売らないといけないわけなんですね。
なお、当時の北米では同じものが1冊約1200円。一時期(2022年)のレートだと1冊約1500円とかになります。
まとめると、韓国は人口比を考慮した売上や漫画の流通量で見ると北米を圧倒していて、僅差ではありますがフランスすら超えてるくらいなんですね。
各国での漫画本の最低販売価格をベースに、それぞれの国の仮定最大販売部数をザックリと計算すると分かりやすいかと。
北米は年間売上約250億円で最低価格が約1200円だから、仮定最大販売部数は約2000万冊。
フランスは約220億円の約800円なので、約3000万冊。
韓国は約150億円の約400円なので、約4000万冊。
んで、日本は約4400億円の約500円なので、約9億冊です。
なろうでは900000000冊!って書いた方が「しゅごい!」ってなりますかね(笑)
人口で割ると、北米は20~30人に1人が年間1冊購入。
フランスは2人に1人が年間1冊購入。
韓国は1.2人に1人が年間1冊購入。
日本では全国民が年間7~8冊購入してることになりますね。
これはあくまで最低価格をベースにした計算なので実数はもっと少なくなるでしょうし、1人が年間1冊しか購入しないなんてこともあまりないでしょうから、実際の漫画購入者数はかなり少なくなるでしょう。
これが数字を基にした現実で、こう見ると韓国が一番日本の漫画を評価してくれているということが数値的に分かるかと。
まぁ、それでも日本国内と比べれば大した数字じゃないんですが。
んじゃ、なんでこれで漫画の話になると韓国を差し置いてアメリカやフランスの話ばかりになるのかと言うと、それはメディアなんかがそっち方面の話ばかりするから。
そして、自分の頭で考えることを放棄した人達がその情報をオウム返しに広めて、それをさらに同じように鵜呑みにした人達が広めて……
という現象が起きてるからでしょうね。
これとまったく同じことが起きてるのが、「なろう系は海外で人気」なんていう話です。
つーか、漫画の人気もこの程度ってのが分かると、必然的にラノベの海外人気も高が知れるじゃないですか。
漫画とラノベ、どっちが知名度と人気が高いかなんてバカでも分かる話でしょ?
日本でも格差がありますが、海外での格差は日本と比べものにならないレベルですからね。
漫画にしたって売上のほとんどを超メジャー級の有名作品が占めてる状況なんで、なろう系漫画とかほとんど売上に貢献してないでしょうけど。
その上で、実際に海外サイトを見に行ったら分かる話なんですが、なろう系の評判はメチャメチャ悪いです。
たとえば、英語圏の方でなろう系はISEKAIと呼ばれていて、それを喜んでいる人達もいるんですが、なんでこれを良い意味で捉えてるんですかね?
日本でもそうですが、今までラノベを読んでいた人達がなろう系を見て「まぁラノベだな」くらいに思えていたなら、なろう系なんて言葉生まれなかったと思いますよ。
「これは今までのlight novelより面白い!これからはISEKAIと呼ぼう!」なんてことが起きるんだとしたら、mangaやanimeだって呼び名変わってないとおかしいでしょ?
漫画やアニメだって過去の記録を塗り替えるような作品がドンドン出てるわけで。
つまり、ISEKAIなんて言葉が出来たのは日本で「なろう系」なんて言葉が出来たのと同じで、これまでlightnovelを読んでいた人達の……
「こんなのlightnovelじゃねぇ。これはISEKAIだ」
というような意見がネットを中心に支持されて拡散・定着した、というのが濃厚なんですね。
この言葉は出所が分かっていない言葉なんで、とりあえずネット発なのはほぼ間違いないです。
実際のところ、ISEKAIという言葉が出てきた頃から英語圏の掲示板サイトなんかでは酷評の嵐だったんですよ。
確かに一部の名作良作は高い評価を受けていましたが、全体的には初期の頃から不評で、あちらの掲示板サイトでは昔っから定期的に「ISEKAIは何故こんなに嫌われるのか?」みたいな考察スレが立つ始末です。
この回答に関しても日本と同じような感じでしたね。
「内容が稚拙」
「設定ガバガバ、中身スカスカ、矛盾だらけ」
「陰キャの妄想を見たいわけじゃない」
こんな言葉が並んでました。
また、2014年くらいに書かれた記事だったと思うんですが、海外サイトを調べて回ってた時にとある記事を見つけました。
内容としては「おすすめのISEKAI作品を紹介」ってものだったのですが、問題は冒頭の挨拶です。
そこにはこんなことが書かれてました。
「ISEKAIにはまともな作品がない。多くの人がそう言っており、それは私自身もその通りだと思います。ですが、中にはわずかではありますが素晴らしい作品もあるのです。ここでは私が実際に読んで是非皆さんにおすすめしたいと思えた十作品を紹介していきたいと思います」(要約)
ISEKAIという言葉が出てきたのが2012年頃だと言われてるので、この言葉がある程度定着してきた頃にはこの様ですよ。
ネタはまだあります。
それは、英語圏の方でISEKAI作品とワンセットになっている「ISEKAI BINGO」というゲームです。
これは、なろう系の多くが同じ設定、同じ展開、同じ内容だということを利用したビンゴゲームで、ビンゴカードに数字じゃなくて「なろうあるあるネタ」を書き込んでビンゴをする、というゲームですね。
「異世界ビンゴ」と検索したら日本語版がすぐ出てくるので、興味があればどうぞ。
これらも結局のところ、「ISEKAIクッソつまんねぇ」という反応から発生して発展していったものらしいんですよ。
ただ読んで「つまんねぇ。金と時間損した」となるくらいならネタにして遊ぼうぜ、ってことですね。
しかも英語圏のビンゴメーカーみたいなサイトでは今や、結構なところでこのISEKAI BINGOを作成出来るようになってます。
余談ですが、ISEKAI BINGOはなろう系アニメの方でも遊ばれてて、世界最大級のアニメサイトと呼ばれるmy anime listの中では異世界ビンゴフォーラムという遊び場が作られてました。
メチャメチャネタにされて擦られてましたよw
これが英語圏の方での、なろう系に対する反応の実態ですよ。
中国語圏でも実際は酷いもんです。
そもそも、俺が海外サイトでのなろう系に対する反応に興味を持ったのはこちらが先なんですよ。
今は日本と韓国のIPアドレスに制限掛けられて閲覧出来なくなってるんですが、ezjzoneというまぁまぁ有名な翻訳転載サイトがあるんですね。
そこに俺が書いてる落書きが転載されてたんですよ。最初はマジでビビりましたw
まぁ商業展開することはないでしょうし、結構色んなところで話題にしてもらってたし、好きにしてもらったらいいかな、くらいにしか考えてませんが。
オマケ話になりますが、なろうでは三桁ptくらいの未書籍化無名作家さんの作品もいくつか転載されてたんですけど、中には年間ランキング入り作品より遥かに高評価されてるものがありましたよーw
俺の落書きですら、いくつかの書籍化作品より評価点高くてワロタw
俺の落書きは18話分、書籍化作品の方は200話オーバーとかなのにw 書籍化作品の方がPVは遥かに多いのにw
で、そのサイトは基本的に日韓の書籍化作品の転載がメインで、そういったものは書籍や漫画版の表紙絵もついていたので、タイトルが厄介な日本語に翻訳されててもどの作品かってのはすぐに分かったんですよね。
そこには感想もつけられてたんで読んだんですが、まぁ中身はお察しですよ。
さすが人口の多い国だけあって1万オーバーとかの感想が寄せられてたんですが、近年のざまぁ追放系なんかはどこまでスクロールしても酷評ばかりでしたw
「あちらの国だから日本作品を酷評するんだ!」みたいな短絡的な考えの人もいるでしょうが、英語圏もそうでしたがあちらでも名作良作と呼ばれる部類の作品はスゲー高評価でしたよ。
「狼は〇らない」とかの感想は、どこまでスクロールしてもスタンディングオベーションみたいな状態でしたからね。
良いものは良いと評価する、という土壌はしっかりとあるように見えました。
また、このサイトを含めたなろう系に関するサイトの多くでよく見掛ける言葉に「トイレットペーパー」というものがありました。
これは日本語翻訳を通した結果として表示される言葉で、原文では「厕纸(厠紙)」と表されるものです。
この「厕纸」は日本でいうところのチリ紙とか便所紙といったような古い言葉で、実際のトイレで使う紙は「卫生纸(衛生紙)」と表記するのが今のスタンダードだそうな(豆知識)
で、これがなんなのかというと……
これは中国のネットスラングでクソ漫画とかクソラノベを意味する言葉なんだそうですw
尻を拭く紙程の価値しかない紙(本)という皮肉ですねw
この言葉はマジで、なろう系に関係する様々なサイトでよく見られます。
それと、同じようによく見掛ける言葉でこんなものもありました。
「この作者は子供(小学生)ですか?」
これもまた、誰かが使い出したものが定型文化して広まったものだろうと思われます。
意味は……説明するまでもないですねw はいw
なろう系お得意の「なんか『しゅごい数字』を並べて『なんかしゅごい!』となる」みたいな話とか、登場人物の知能を極限まで下げることで成り立ってるような話は、本当に英語圏でも中国語圏でも不評ですよ。
〇
で、タイトル回収となるわけなんですが……
結局のところ、「海外ではなろう系が人気」みたいなことを言ってる人達って、実際に海外サイトを自分で調べたりしてませんよね?
それは多分、自身が一番分かってると思いますが。
海外サイトをちゃんと調べているなら、こういった酷評の数々は嫌でも目にしているはずです。真っ先に出てくるんですから。
そして、これはお隣の国にも言えることですね。
「自国のネットに出回る、自国に都合のいい情報を鵜呑みにしてるだけだろ?」って言い掛かりの多いこと多いこと。
自分で真偽の確認もしてない情報を垂れ流すのは同じレベルの話ですよね。
情報とは、上手く切り抜き出来れば大したことのないものを凄いものだと見せ掛けることが出来ますし、思考能力の低い人、最初から変なバイアスが掛かってる人ならそれで簡単に騙せます。
たとえば……
俺は高校受験で200人ちょい中の7位の成績でした。
これを凄いと思った人、凄くないと思った人、どちらも間違いです。何故なら、俺はどんな高校なのか一言も言及していないから。
学校のランク次第で、この話はガラッとその姿を変えますよね。
ちなみに俺が受験した高校は「名前さえ書ければ合格出来る」と揶揄されるような、超絶ド底辺ヤンキー高校でしたw
受験勉強なんかしてませんし、そもそも俺は直前まで高校なんて行く気ありませんでしたしw
要は俺よりアホな連中が200人程いた、ってだけの話ですねw
あの当時に全国模試とか受けてたら、俺は底辺オブ底辺くらいの順位だった自信がありますw
なろう系アニメが海外で人気なんて話もこれと同じで、大抵の人が1クール数十作品の中で〇位だった、みたいなことを言ってるんですよ。
それが日本アニメ全体の中だと何位くらいだとか考えたことありますか?
先述した大手海外アニメサイトではユーザー投票によってランキングを作成してるんですが、なろう系アニメの大半って平成初期~中期のマイナーアニメにも負ける程度の順位です。
現在(2023年前期)ランキング1000位内に入ってるのは、無職転生、リゼロ、転スラ、オバロ、幼女戦記、盾の勇者、陰実、くらいです。(二桁順位にいるのは無職転生のみ)
割と有名な某「異世界ス〇ホ」や某「あ〇ふれ」すら、全体ランキングでは5000位以下だったかと。
my anime listはスマホからでも見られるんで、興味あれば調べてください。
自国の立場で考えればすぐ気づくような話なんですが、海外で評価される外産コンテンツなんて当該コンテンツのごく一部なんですよ。
アメリカの映画が人気だからって、皆が皆アサイラムの所謂B級映画とか、それ以下にマイナーな映画とか見てるわけじゃないでしょ?
それと同じで、ある程度受動的に作品情報が入ってくるようなパワープッシュ作品はともかく、能動的に探さないと辿り着かないようなマイナー作品を大勢が見てるわけないじゃないですか。
よく耳にするような海外のなろう系アニメに対する評価は、一部マニアの集いから情報をピックアップしてるってだけのことです。
これはお隣の国でも同じようなことをやってる人達がいて、話題になった一部作品に紐付けて「我が国のドラマや映画は日本で人気」と、クソデカ主語で全体が人気だと伝えるんですね。
で、K流コンテンツを嫌ってるような人、そもそもまったく興味のない人の言葉は一切無視して、マイナーなものまで見る一部マニアの高評価のみをピックアップ。
日本に対して精神的優位を取りたい人達がそれを鵜呑みにして、「やはり日本人は我が国に憧れてるんだな」と御満悦になるわけです。
好きな人は好きだからマイナーなものまで見るわけで、そりゃそういう集まりの中の評価は自然と高くなるんですよね。
問題はそういった人達がその国の社会全体・ファン層全体の中に何人くらいいるのかって部分で、それに答えられないのに自分にとって都合のいい表面的な情報だけで「こんなにファンがいる!」とか言われても、「それってアナタの感想ですよね?」としか言えないんですよ。
そもそも、俺はどれだけ調べてもアメリカのアニメ視聴者人口がどれくらいいるのか、概算の数字すら見つけられませんでした。
あちらでのネトフリの契約件数とか、日本のアニメチャンネルがある大手ケーブルテレビの契約件数とかは見つけたんですが、その中の個別のチャンネル契約状況とかはどこにも公開されてなかったんですよね。
ってことは、アニメ視聴者人口の割り出しも無理だってことですよ。
どれだけそのコンテンツの視聴者がいるか、その中の何%がマイナーな作品まで見ているかの数字的根拠すら挙げられないのに「人気!」って、「お前は何を言ってるんだ?」って話じゃないですかね。
あと、英語圏の方でなろう系アニメを好んでいるのは「インセル」と呼ばれる人達だと言われています。
インセルは正式名称をinvoluntary celibateと言って、ネットのサブカル系コミュニティとそこに属する人達を指す言葉です。
詳しくは各々で調べてもらったらと思うんですが、簡単に日本語で説明すると「非モテ陰キャのアニオタ」「北米版チー牛」みたいな意味ですねw
このインセルは近年社会問題にもなってるような人達で、この中から時折「無敵の人」が現れては重大事件を起こしてるそうです。
その度に「これだからアニメ見てるような奴らは」みたいな流れが起きるもんだから、ノーマルなアニメファンはインセル自体も「インセルが好きそうw」といったアニメも嫌ってる人がかなりいますよ。
〇
とまぁ、調べれば調べるほど酷い話が大量に出てくるのが、今の海外でのなろう系の実態です。
書ききれてないだけで、まだまだネタはありますからね。
今回の話は、別に「俺の話を信じろ」という話ではありません。
むしろ疑って、「自分で調べる癖を付けようね」って話ですね。
自分で考えもせず、自分で調べもせず、気に入った話は真実で気に入らない話は嘘。
自分の意見に合う情報があったから、これは正確な情報に違いない。
なんて思考回路では、それは信者と呼ばれても仕方なくないですか?
信者がいれば、そりゃ本だって売れるんですよ。
だから創k……某有名新興宗教団体の出版物は、なろう系出版物より売れてますし。
あそこの本は発売初週の販売部数が2~3万部、1巻当たりの総発行部数が10万部で「売れない本」扱いらしいですから。
なろう系漫画でこれだけの数字出せたらそれは十分上澄みの部類ですし、書籍の方でこれだったらちょっとした奇跡ですわ。
でも、一般人目線からすると本の発行部数なんて、その出版物やその団体の人気を担保するものじゃないですよね。
「なろう系は面白いから売れている」みたいな理論がお好きな人をよく見ますが、だったらあの団体の出版物は大抵のなろう系出版物より面白い本で大人気ってことになるやんけ、という話です。
あの団体の信者サンが同じこと言ったとして、それに対して「その通りだ」と言えるなら別にいいんですが、「違う」と言うならそりゃただのダブスタですよ。
ちなみに、なろう系漫画の多くは1巻当たりの総発行部数が約3万部以下です。
(ほとんどの出版社は3巻で累計10万部を越えないと発行部数を公開しない。そして、なろう系漫画は3巻以上出てても発行部数非公開の作品が異常に多い)
小説等はちゃんと読んでいれば論理的に思考する癖が身に付くものですが、なろう系の場合は見事にその真逆をいくものが多いように思われます。
普通に読めばすぐ気づくようなガバや矛盾を脳死でスルーする必要がありますからね。
こういった違和感をスルーする癖が付くと、自分に不都合な情報を無意識で排除するような思考になりますよ。気をつけてください。
自分でなんの裏取りもしていない情報を鵜呑みにするのは、まさにこれですからね。
「自分なりに信用出来る」という人の情報を目に、耳にして、情報収集出来ているつもりになっているのかもしれませんが、今日日弁護士や大学教授といった肩書きを持ってる人でさえ中にはトンデモなこと言ってる人が普通にいますから。
企業案件貰ってる人とかは企業側に不都合な情報を一切発信しなくなりますしね。
ある意味それは仕方ないっちゃ仕方ないですけど、それを鵜呑みにするのは偏向報道に騙されるお年寄りと同じ部類ですよ。
インターネットが発達した現在、海外の情報を調べることはさほど難しいことではありません。
そして、リアルな声を聞くには直接海外サイトに赴くのが一番です。
もちろん、最初に語った海外の漫画事情のように、多角的・多面的に情報を読み解く能力も必要ですが。
そういった努力を惜しみ、それどころかそういった努力をするという発想そのものすら持たず、自分が気持ちよくなれる情報だけを信じてる人達が客観的にはどんな風に見えるのか。
それは、大抵の日本人ならよく見覚えがあるものなんじゃないでしょうかね?
そうはなりたくないなと、つくづく思う今日この頃でした。
おわりー。
オマケ
アナログおっさんの検索方法
・英語サイト
「Isekai novel」「Isekai anime」等のワードで検索。
通販サイトでもアニメサイトでもいいので見つけたら、翻訳を解除して英語版の作品タイトルをコピペで検索。
ここで名作良作と呼ばれるような作品タイトルで検索すると、その作品についてのみ語るようなサイトがヒットすることが多いです。
(多分こういったサイトだけを見た誰かの情報発信が、海外でなろう系が人気という話の発端だと推測)
ISEKAI全般について語るサイトやスレを探すには、悪い意味で名前の知れた作家の作品とか近年の年間ランキング入り作品で検索するとオケ。
・中国語サイト
こっちは何かしらの取っ掛かりがないと難しいですね。
活该 (ざまぁ) 转生 (転生) 异世界 (異世界)
この辺りがよくタグに使われている言葉なんで、これらをコピペして検索すると関連サイトがヒットします。
あとは英語サイトの時と同じように、翻訳解除の作品タイトルコピペで検索先を開拓する、と。
※注
海外サイトを調べる際には、あくまで自己責任でお願いします。
my anime listなんかは問題ないでしょうが、ヘンなところにツッコむと何が起きるか分かりませんからね。