梅雨(二百文字小説) 作者: りったん 掲載日:2019/06/09 「もしもし、母さん」 「何だい、お前かい?」 「梅雨に入って洗濯物がたまってしまったから、そっちで洗濯したいので電車賃を振り込んで欲しいんだ」 「洗濯機が壊れて買い換えるから振り込めないよ」 「じゃあ、洗濯物を送るから洗って送り返してよ」 「洗濯機を買ってくれるのかい? 悪いねえ」 「違うよ、洗濯物を送るんだよ」 「着払いだったら受け取り拒否するよ」 母の鋭い指摘にぐうの音もでない息子はそっと受話器を置いたそうな。