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HERO!!!  作者: 冴あき
第4章 真のヒーロー
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第37話メッセージ side栄華

 あの強さは何だ?何だったんだ!?この私が、操られていたのか・・・。その上人間の体のままであの波動を放ったカイトの姿・・・。間違いなく奴は、白いスーツに相応しいヒーローだ!


 意識が朦朧としている・・・。ゴボゴボと何やら液体の中に入っている感覚・・・。私は生きているのか・・!?1発でヤラレタはずの私が・・・。胸に強烈な痛みを感じた後、意識を失っただけなのか?


 ゴボゴボと液体が流れ出る音。手足の自由が効く。目をうっすらと開けると、バババギャーンピンクが、カプセル越しに何やら笑顔になり後ろの白衣の女性に話しかけていた。カプセルがゆっくりと開き、私はそこから出た。バババギャーンと英雄ひでお達が安堵の表情で出迎えた。


栄華えいがさん!」

「お前ら・・・。無事だったのか!?」

栄華えいがさんこそ!何よりです!」

「私は、なぜ助かったんだ・・・?」


 その言葉を発した時、バババギャーン達の後ろ側にいた白衣の女性が振り向いて、手に持っていた注射アンプルを差し出して睨みつけた。


栄華えいが!なぜ?こんなものがあなたの胸に!?」

「おっお前・・・!!東郷!東郷美由紀とうごうみゆきじゃないか!?どうして・・・」


そう言うと口元を歪ませ、色めかしい目つきで私に言い放つ。


「あなたが、私を呼び寄せておいてそれはないでしょう!?質問してるのはわ・た・し!!」

「そのアンプルがどうした!?」

「どうしたってぇ?あなた、これが何なのかわかってる?」

「そっそれは・・・まっまさかぁ!?」

「そうよぉ!これは、我がWORLDの対怪人兵器のアンプルよ!それが何故、あなたの胸に・・・!?」

「それは、カイトと対峙した時に、刺されたものだが・・・」

「・・・そう言うこと・・・じゃあカイト君はどこからこれを調達したのよ?」

「カイト・・・生きているのか!?」

「・・・えぇ・・・今別室でテスターによる回復作業に取り掛かってる。それに母親の美咲さんもね」

「み・・・美咲みさきさんいるのか!?じゃあ、美咲みさきさんという線もあり得る話だろ?」

「えぇ・・・でも、今は重体よ・・・何があったのか聞きたいけど、胸に大きな穴が開いてて、微妙なところね・・・もしかしたら持ちこたえられないかも・・・」

「・・・・そうなのか・・・でも、どうして?美咲みさきさんに何があった?」

「それが問題・・・私がここに着いた頃には、この支部に担ぎ込まれてたわ・・・カイト君と共にね」


 すると、バババギャーンピンク、鳥居とりいが、状況説明をしだした。その内容によると、今から6時間前、このWORLDビルに、ある波動の閃光が走ったそうだ。

 下階に駆けつけると、女性とカイトが共倒れになり、重なり合っていたようだと聞かされた。直ぐ様ロボットテスターによる手術が始まったが、今もなお美咲みさきさんは、手術が終わらずにいる。カイトは、一旦カプセル内での回復処置を行うまでになったが、意識は戻っていないと・・・。

 そして、ある事実が鳥居とりい東郷美由紀とうごうみゆきより告げられた。水島駅付近に、巨大な塔がそびえ立ち、そこから、大きな波動が発せられている様子だと。そしてその地区から首相官邸に向けて、数千のジャッカル達が彷徨い向かっているという報告を受けた。私はすぐさま、首相官邸との連絡を取るため、東郷とうごう英雄ヒデオ達を連れて司令室に向かった。


栄華えいがさん!大丈夫なんですかぁ!?」


 オペレーター達が私の姿を見て一斉に声を挙げた。


「あぁ!私の心配より、首相官邸と連絡をつけたい!繋げてくれ!」

「はい!ただいま・・・」

 しばらくすると、通信モニター画面に防衛省の稲村大臣が映った。しかし、その映像はかなり乱れており、モニターの映像からはそこが、首相官邸とは思えない背景だった。


「稲村です!ただいま、シェルターに避難中!首相は、お怒りですよ!」

「・・・申し訳ありません・・・」

「そんな言葉で済む話か!貴様!国の存亡をどう考えておるんだ!」

 私は深々と頭を下げた。

「今、どういう状況になっておるか、わかっての連絡だろうな!?」

「・・・・・」

「チィッ!それもわかっとらんのか!?今から2時間前、都内のテレビ局が占拠された!その映像を見てからもう一度連絡して来い!我々は、自衛隊機をテレビ局に回し、今、交戦状態だ!切るぞ!この状況をどうにかしてみせろ!でないと、貴様ら全員牢獄行きだと思えよ!その対応次第で、首相と会わせてやろう!切るぞ!」


 強い口調で言い放った稲村大臣からwebを通して、映像が送られてきた。全面モニターに映しだれたのは、口から牙を生やし、モヒカン頭で目が飛び出た怪人・・・。その異様な目つきと口調でゆっくりと話し始めた。


「我が名は、大王製薬会長、大王、いや大王様と呼びたまえ!これから我がしもべであるジャッカル達が、そちらの首相官邸へと赴く。粗相のないように対応願いたい・・・。でなければ我々は、この日本を吸い尽くすだろう!ギャラギャラ!日本国民のみなさん!これからはこの私が国のトップになる大王だ!全国に轟くであろう!我が力が!心して待っておれ!日本国首相よ!」


 こいつが・・・大王・・・。

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