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告白と決意

  マイを仲間にしてから5年が経ち俺は10歳になっていた。

 いつも通り、外で木刀で素振りをしていると声がかかった。


「ハクヤ様ご飯出来ましたよ」

「いつもありがとうな」


 なんとマイは1年前に国家資格であるメイドマスターというものに合格した。

メイドマスターというのは家事が完璧にでき、仕える主人を守れるほどの戦闘力があり、博識であるということが前提条件で、試験が行われる。

合格率は母さん曰く、1割もないということだ。


「まさかマイがここまで成長するとは思わなかったぞ」

「私はあの日ハクヤ様に助けていただき、さらに奥様に拾われたご恩を少しでも返したいですから」

「まぁ…俺もマイが来てくれてうれしかったぞ。切磋琢磨できる相手だしな」

「ふふ、もったいないお言葉です。それではご飯を食べましょう」


マイはこの5年間でかなりの美人になった。正直、俺もときどき惚れそうになる時がある。女性としての魅力は抜群で俺が同い年なら速攻コクっていたし…


「なぁ…」


俺は家に向かいながらマイに聞いた。


「何でしょうか?」

「俺はさ…冒険者になって世界を回って見ようと思うんだ。10歳になったし冒険者に登録できるし…」


そう、この世界では冒険者に登録できるのは10歳以上なのだ。だから俺はそろそろ旅に出ようと考えている。


「だからさ…一緒に冒険しないか…?」


俺は今までにない緊張で、心臓が破裂しそうな勢いだった。


「えぇ、もちろんですよ。あの時にハクヤ様は言ったじゃありませんか『俺の仲間にならないか』と。その時から私はハクヤ様について行くと決めてますから」


俺はその言葉を聞いて安心すると同時に、マイに飛びつき抱きしめていた。身長は俺の方が頭1個分より低いが…


「ハ、ハクヤ様!?」

「ありがとな…それとな…」


俺はこの言葉を言うかはすごく悩んでいた。だが、いつかはこの気持ちにケリをつけたいと思っていたのでこの機会に言うことを決めた。


「俺さ…マイの事が好きだ!だからさ…答えを聞かせてくれ。一人の女性として…俺を主人としてしか見れないなら断ってm…ンッ…」


俺は全部言い切る前にマイにキスをされた。


「それ以上はダメですよ。ふふ、私もハクヤ様のことを愛していますよ、一人の女性として」


マイはとても美しく妖艶に見えた。


「だから、私はハクヤ様にずっとついて行きますよ。ハーレムを作っても、みんなから嫌われたとしても私はずっと側にいますよ」

「…ありがとう」

「いえいえ、こちらこそですよ」


マイはもう一度俺とキスをして、手を繋いでまた歩き始めた。


俺も照れくさくマイを見れなかったが、この雰囲気は悪くないと思った。






家に着くと、母さんと珍しく父さんがいた。


「ただいま父さん、母さん」

「おう!久しぶりだな!ハクヤ!」

「おかえりなさい」


2年前にしったが父さんは冒険者で、Sランクでレギオンのリーダーでもあるらしい。『神速』とかと呼ばれている。そんなわけだから家に滅多に帰ってこない。

そして、母さんも元Sランクの冒険者で、『銀の魔女』とかって呼ばれてたらしい。



…これを知ったとき俺の両親チートすぎだろと思ったよ。まぁ俺もマイも相当なチートだけどな。


「それじゃみんなで食べましょうか」


俺とマイは自分の椅子に座り、ご飯を食べ始めたので俺は旅をしたいということを両親に話をすることを決めた。


「母さん、父さんいい?」

「ん?どうしたんだ?」


俺は深呼吸をし落ち着き話した。


「俺、そろそろ旅に出たい」


俺がその一言を言った瞬間に父さんの目は冒険者の目になり、母さんもキツイ目になった。


「子供が何を言っているんだと思うかもしれないけど、俺はこの世界を見てみたい。そして、父さんと母さんを追い越して最強のレギオンを作りたいんだ!!」

「……本気か?」


父さんは俺の目を見てくるので、俺も逸らさず見つめ返した。

そしたら、父さんが笑い始めた。


「はっはっはっ!!」

「ちょっとあなた!?」

「レミリア…あれは昔の俺とそっくりな目だわ。いくら言っても聞かない目だな!!!」


父さんはずっと笑っている。母さんがため息をついていた。


「はぁ…仕方ないわ。そうねぇ…明日、私と一騎打ちをしなさい。そこで私が旅立たせてもいいか判断するわ」

「分かったよ。母さん」

「なら、食事を再開しましょうか」

「ちょっと待って」

「何かしら?」


俺はマイの顔を見ると、マイは頷き返したので俺も頷き話し始めた。


「えぇーとね…俺、マイと恋人になった」

「「………」」


この沈黙は痛いよ!!早く答えてくれよ!!!


「はぁあああああああああああああああああああああ!?!?!?」

「えぇえええええええええええええええええええええ!?!?!?」


家の中で2つの絶叫がこだました。


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