無理です
物凄い短いです。
てか、本当におまけです。
「ちょ、おま、机に落書きすんなっていってんだろうが!」
「……ちぇ、わかったよ。しょうがないなあ」
「いや、なんで俺の消しゴムで消すの? お前ので消せや」
「だってもったいないし」
「お前がかいたんだろうが! 消しカス自分で捨てろ、俺におしつけんなよ! ……ああっ?!ちょ、今度は消しゴムに落書きしてんじゃねえよ?!――消せ、それェェ!」
「あーはいはい、わかったわかった。そんな怒るなって」
席替えをして、休み時間。後ろから聞こえるこのあたかもイチャついたような会話に不快、としか言い表しようがないからだ。
先週、佐竹の家に遊びに言ったときの帰り道、朱音はたしかに佐竹とは普通の友達でしかないといっていたはず。なのに前の席にいるあたしに見せ付けるようにイチャつくとは、嫌がらせなのだろうか?
……そんなわけがない、と思っていても嫉妬してしまう自分に嫌気がさす。朱音はただ単に、本当に佐竹のことは友達として好きなんだろうから。
まあ席も近いことだし、多少のことは我慢――
「お前なに考えてんだ?!じょうぎで消しゴム削るなよ!」
「だって、落書きしたの消せっていったじゃん」
「だからって削るか?!もうそれ、ケースにはいらねえじゃん! どうしてくれんだよ?!」
「消しゴムごときでそんな怒るなって。ほら、前校門のとこで配ってた消しゴムあげるから許せ」
「ったく。……お前は物を粗末にしすぎなんだよ……っておい。何これ。ワックのトナルトさん?」
「うまいっしょ? ボクだと思って大切にしてね?」
「……こんなんいるかァァァ!」
「うわ、ひど。それ力作なのに!」
……無理です、嫉妬で狂いそうです。
女の子視点で書くのは難しいですね。