第31話 【我、畑の手入れで忙しい☆】
☆【ジョニー【仮名】の称号】
・日本人(職:農業)
・【先導者チーター】(タネ:野菜)
New・【動物使い(ビーストテイマー)】(飼:魔獣の概念)
New・【鉄塊機ギミック・メタリスト】
☆【所持品】
・茶色の手提げ袋
・財布(13800円)
・ガラケー(圏外)
New・異世界パソコン
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☆野菜のタネ各種(夏野菜) [以下、使い切ったものも含む]
﹂旧式育苗箱
﹂トマト(アイコ、つやぷるん)
﹂ナス(千両ナス)
﹂ピーマン(京まつり)
﹂キュウリ(四川キュウリ)
﹂カボチャ(坊ちゃん)
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・畑【完成】
・軍手
・鎌
・鍬
・スコップ(大)、(小)
・マルチ(マルチング)フィルム
・肥し+木くず
・支柱
・ビニールひも
・ポリ鉢
New・種《インゲン豆、エダマメ、トウモロコシ、カブ、スイカ、ラッカセイ》
New・除草剤散布器
New・除草剤(ラウンドアップ、バスター)
New・千年の鎌
New・収穫したキュウリ
New・収穫したトマト
New・収穫したナス
☆【魔獣】
New・【〔空白〕の概念】
冬野菜の植え付けは、日本に居た頃は、子供の頃から手伝わされていたのを覚えている。
とにかく、植える量が半端ないのだ。
白菜100本は当たり前、その他にキャベツやブロッコリー、カリフラワー、ホウレン草etcと植えるものが、一つずつ採るタイプの野菜なのだ。
そんなわけで異世界でも植えようと思うのだが。
ちょっと前にこんなことがあった。
◆◆◆◆
古代遺跡ボル・へボルンのギルド依頼をユンファさんと受けていた。
【地下1層に可笑しな函があるから、回収してきてほしい。】
とのこと。
「ヒュッハー、ドラ子、ヤツを消し炭だァアル!!」
《ガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ》
ドラ子が吠えると。ゴーレムは襲ってくる。が、しかし。
ドラ子が吐いた火炎弾で次の瞬間にゴーレムは黒焦げになり、バラバラと崩れ落ちる。
背後から迫りくるゴーレムは、我が対処する。
「千年スラッシュ――ッ」
園芸屋さんで買ったチート武器「千年の鎌」だ。どんな敵も真っ二つに切る波動を放つことが出来る。
波動に耐え切れず、
ゴーレムは砕け散った。
とまぁユンファさんとのパーティで攻略は順調に進み、地下10層あるうちの1層のお宝「謎の函」を手に入れて帰る。結構コレ小さい割に重くないか?
◆◆◆◆
とまぁ先日の話だ。報酬の【謎の函】には ユキチ ノグチ と刻印が打たれている。
コインの投入口があるから銀貨を一枚入れると【ノグチ】札が1枚出てくるので、
銀貨を入れると【ユキチ】札が1枚出てくる。
更には、金貨を入れると【ユキチ】札が5枚も出てくる。
これは、どうみても我に異世界通販を使わせたいようだ。
悪意のある函だった。
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異世界通販で、冬野菜の苗を一通り揃えると、裏庭がポットに入った野菜で埋め尽くされてしまった。
翌朝のことだ。
「さぁ、今日は私も頑張りますよ!! お店の方は休店日なのでフル稼働できます」
「農家の我としても、それは頼もしい!」
リビングで飯を食いつつのやり取りだ。テーブルには、キュウリの酢漬けが置いてあるのが、ミツハの箸さばきで3分後には空になる。
「キュウリはこれが食べ納めですね」
「夏野菜は夏限定だからな」
少し寂しそうにミツハは遠くに思い耽っている。だがしかし、ミツハも我も知っている。
冬野菜は植えれば、ブースト土であっという間にできるということを。
されど、異世界の冬はキツイらしいとも聞いている。
「「ごちそうさま」」
食後の挨拶はほぼ同時。時間は8時、ユンファさんが来る頃だ。と思ったら、玄関の方から声が聞こえてくる
「おい、なに呑気にしているんだアルネ。姉貴から石灰を運ぶようにと言われて持ってきたアル」
土は、酸性にしまう。野菜の多くは弱酸性から中性の土壌に適しているので、
石灰を散布して耕すと土壌の酸度が調整されて病害を予防する効果がある。
石灰はカルシウムやマグネシウム等が含まれている。
植物にとって、それが重要な要素成分の補給になってくる。散布量は1㎡当たり約200gほどだが、野菜づくりを続けている畑では約70~100gほどが適量となってくる。
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気を取り直して、裏口で三人揃って準備体操。
ラジヲ体操の再生ボタンを押すと、『チャラララーンチャラララーン』と音楽が鳴り響き、
『(前奏)
腕を前から上にあげて大きく背伸びの運動から~はい
背伸びの運動
いち、に、さん、し、ごー、ろく、腕と足の運動』
せっせと手足を動かして、いい運動になるとはこのことだ。
――5分後、ミツハが一輪車を物置から取り出してくる。
中に入っているのは堆肥だ。
「ユンファさん、堆肥です。ドラ子さんで全体的に撒いてくれませんか?」
「オゥラァイ――アル☆」
畑の前に一輪車の堆肥を下ろして山積みにする。その隣に石灰の山もある
ユンファさんは、ドラ子を呼び出す。
そして言った。
「ドラ子、――土の舞ッッ!!」
翼をドラ子が広げると、その翼で風を起こす。それは土を吹き飛ばすほどの暴風と化す。
ぶわっと、風が舞い上がる。同時に堆肥と石灰が吹き飛び、畑全体に散布される。
その風で、正確に精密に均等に堆肥と石灰が蒔かれていた。
でも、まぁ畑を耕したり、畝を作るのは我たちの手でやるしかない。
そのための人材だ。
「ここからは我らの出番ですよ」
「んーー、畑を耕せばいいんだな。農業高校で習ったことを実践するときが来たアルネ」
「私も女子高生をやりたいですぅ」とミツハ。
確かにユンファさんは、【高校】と言った。それは数か月前まで存在しなかったものだ。
これらは、あちら側の浸食だ。
間違いなく我がこの世界の調律を崩してしまったのか。その質問は誰にも分らない。
「さぁやるぞ。時間は限られてるんでね。夕飯は、我がご馳走を作るぞ」
ワーキャーわーきゃはー。
その一声でざわつく。
一同は鍬を構えて、畑を耕し始める。それは、まさに農業のあり方そのものだった。
「御馳走は、最後のピーマンを使ったチンジャオロース丼がいいですゥ」
「さぁて、なにかな?」
つづく。




