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67話・誰かの視線を感じる


「ねぇ、バーノ。モモとキミドリは?」

「ハスティン爺さんのところに置いてきた。ちょっと最近、モモの体調がおかしくてさ」

「病気?」

「いや、まだ良く分からない。それで爺さんに見てもらおうとして連れて行ったんだ」

「たいしたことがないと良いわね」

「うん」


 二人で話し込んでいると、アンジェリーヌとカナレッドに注目されていた。


「今ね、カナレッドさまと話していたのだけど、四人で王都観光をしない?」

「わたしは構わないけど、バーノは?」

「僕も構わないよ。でも、カナレッドさまはそれでいいの? 気を遣わない?」

「僕はベラのお友達であるきみたちとも仲良くなりたいと思うよ」


 じゃあ、決まりね。と、アンジェリーヌは、カナレッドと肩を並べて歩き出した。

 てっきりアンジェリーヌが観光と言ったし、四人の先に立って歩き出したので、王都に並ぶショップ巡りでもするのかと思ったら違った。

 アンジェリーヌは、始めにカナレッドの行きたい場所や興味があること等を聞き出していたようだ。それに合わせて、美術館や、劇場、図書館と向かった。そこでカナレッドが興味を示し、聞いてきたことに詳しく説明していた。その彼女の態度に感心していると、バーノが教えてくれた。


「姉さんは勤勉だから。あのクズ殿下の婚約者だった時には、他国の大使らを招いて教育施設にご案内して説明したりしていたしね」

「なるほど。アンジェはさすがだわ。あのクズ殿下は大きな魚を逃がしたわね」

「僕もそう思うよ」


 二人で顔を見合わせ笑っていると、どこからか視線を感じた。


「どうしたの?」

「何か誰かがこちらを見ているような気がして……」

「ああ。あれかもね」


 バーノが顎で差した側を見れば、噂のアヴェリーノ殿下がベヤールと一緒にいて、こちらを見ていた。






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