ひとりじゃない
「うん、彼女はきっと浮遊霊だろうね」
茜さんは至って真面目な顔でそう言った。
「え、マジですか……?こ、こいつの幻聴とかではなく?」
美菜は信じられないといった様子でそう言った。
さて、とりあえず現状を報告しておこうか。前回、突然僕の前に現れたノーパン幼女の幽霊、といっても僕も彼女の姿、形を見たわけでもなく、彼女の声しか聞こえない。しかし、『何か』いることは確か。そんな疑問あってか、僕は身近な知り合いでそういったことに詳しそうな人……茜さんにその事で相談することにした。美菜達にそのことを報告したのだが……まぁ、当然そんな非現実的な事を信じるわけがなく、代わりに複数の素敵な軽蔑の眼差しが返ってきました、う〜ん、快感。とまぁ、僕1人でそんな経緯で茜さんのいる音楽室へ……わけもなく、美菜、ルルー、まちる、ミューたんもついて来た。理由は至ってシンプル、『密室であんたみたいな獣とか弱い女の子を二人っきりにさせるわけにはいかないでしょ』……フフッ、全く酷い話だ、だがそれがいい。長い長い苦難苦行を乗り越えてから、その先のある果汁がたっぷり詰まったおいしそうな果物を時間をかけてじっくりお召し上がるのだ………舐め舐め、ペロペロ、舐め舐め、ペロペロ、舐め舐め、ペロペロ………ウフフ、実に楽しみだ……
「で、でもでも!オバケだなんてそんな………!いきなりそんな非科学的な存在がいるって言われても信じられないですよぉ〜!」
ルルーは何故か青ざめた顔でオロオロしながらそう言う。
「既に非科学的な塊がいくらそんな否定的な事を主張しても何の説得力もありませんよルルー、みゅーん」
「うっ……」
ルルーはミューたんにそう返され、何も言えずたじたじ。
『え〜、何々?この子私の事びびってんの?おもしろーい♪イタズラしちゃえ♪』
ノーパン幽霊幼女はそう言うとルルーの傍まで寄って行った。
ん?何故、見えるかって……?さっきは全く見えないって言ったけど、実は原因は分からないがつい先ほどから僕にはうっすらと彼女の姿、形が見え始めている。見た感じ完全にロリキャラ、幼さが残る顔立ち、肩筋まで伸びている茶色のショートヘアー、白のワンピース、細身、白い肌、ちょっとじゃなくて大分控えめなオッパイ、ブラはしていないのか?服の上から可愛らしいポッチ見えておりますぞー……あぁ、あれを赤ちゃんのようにちゅぱちゅぱできたらどんなに幸せな事か……ウフ、ウフフフ………
「ひっ!何か今、背中に寒気が走ったんですけどっ……!な、直人さん!今、な、何かしましたね!?」
「僕は何もしてないよ、僕が君に興味があるのはそのふくよかなオッパイだけなのだからね」
「……何か妙に説得力のある言葉ね、それ自体は史上最低最悪なセリフだけど」
美菜はいつもより刺激的な軽蔑の眼差しで僕を見つめる。たまらんですたい。
『今度はこうしちゃえ♪』
ノーパン幽霊幼女はそう言うと、今度はルルーの耳穴にふーっと息を吹きかけた。羨ましい……
「ひぃいいい?!今度は耳穴に生暖かい空気がぁあああ〜〜〜〜〜!!!!!な、直人さん!!!い、いい加減にしてくださいぃいいいいーーーーー!!!!!」
「僕は何もしてないよ、僕が君に興味があるのはそのもっちりとした太ももだけなのだからね」
「……何か妙に説得力のある言葉ね、それ自体は史上最低最悪なセリフだけど」
うーむ、怖がるルルーにあのノーパン幽霊幼女がちょっかいをかける度に僕が濡れ衣を着せられる。うーん、世の中なんて理不尽。そろそろ、止めるとするかな。
「おーい、そこの貧乳ちゃん!そろそろその子にちょっかいをかけるのは止めてあげてくれないかな?」
『だぁれが貧乳よ!!!このタコ入道!!!泣かすわよっ?!』
「直人さんは一体誰に話しかけているんですかぁ!?」
ルルーは泣きそうな声でそう言う。
「あぁ、それにまだ君の名前を聞いてなかったね。教えてくれないかな?幼女ちゃん?」
『だぁれが幼女よ!!!このイカ臭男!!!私は幼女じゃない!!!永遠の11才よ!!!』
おぉ、僕のもろストライクゾーンだ。ホームランも夢ではない……おいしく頂きます。
『私の名前は名城夕!!!以上!!!』
ぷくーっと頬を膨らませながら彼女はそう言った。か、可愛いではないか……
「ふむ……僕の名前は藤本直人、趣味はおぱんちゅ鑑賞と陵辱シーンを脳内で回想することです………これからもよろしく、夕」
『りょ、陵辱ってアンタ……(汗)って、ゆ、夕?!私の事を気安く呼ぶ……!』
「だめかい?」
『……い、いいわよ、別に。その代わり、私はあんたの事、直人って呼ぶからっ!それでいいでしょ!?ふんっ!!!』
そう言いながらそっぽ向く夕。何だか少し嬉しそうな感じがしたのは僕の気のせいかな?
「うん、それでもいいけど………『直人お兄ちゃん♪』はどうだい?」
『絶対嫌っ!!!(汗)』
「それは至極残念無念また来週………」
「あの……直人さんは何でさっきからブツブツ独り言しているんでしょうか……?」
「みゅーん、ルルー、見ちゃダメです。汚されますよ、妊娠しますよ、死にますよ」
「えっ?!そ、それは何か嫌ですっ!!!って、死ぬんですか私?!(汗)」
「兄、何だか、嬉しそう……」
「あんたらは何も考えてなさそうでいいわね………」
『……ねぇ、直人』
「ん?なんだい夕?」
『さっきからアンタの周りにいる女の子………何?』
夕は怪訝な顔で僕にそう尋ねる。
「あぁ、彼女達は僕の大人の玩具だよ」
「コラァアアアアアアアアアーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
バキッドガッガスッメキッポキッ
『………何よ、この女たらし』
「……で、そろそろ話を続けさせてもらってもいいかな?」
茜さんは素敵な笑顔でそう言う。
……えーっと、まずいなぁ……怒っているのかな?茜さん。さっきの浮遊霊の話がうやむやになっちゃった感じだからなぁ……普段、温厚な人がマジ切れすると何か怖いねっ!
「浮遊霊っていうやつですね?地縛霊とかいう類ではなく?」
何だか後が怖そうなのでできるだけ僕は茜さんの話に乗る事にした。
「そうだね、直人君の言うようでは彼女は登校中だけでなく、この学校内までついて来ているんだよね?そうなると、その霊の彼女は特定の場所に縛られているような地縛霊などではなく、何か辛い苦しみや悲しみを抱えた浮遊霊である可能性のほうが高いね」
なるほど………確かに夕はここまで何の苦もなく僕にひょこひょこついて来た。浮遊霊……何か未練を残してこの世を彷徨い続ける悲しき霊………
「………」
僕はふと夕の方に顔を向けた。
『………』
夕は下唇を噛み、何か思いつめた、そんな表情をしていたが……それも一瞬、僕が見ているのを気付くと『直人?どうしたの?』と可愛らしい表情を見せた。この子は……この少女はこの11才という若さで何を抱えているのだろう……おそらく、想像を絶する重たい何か、何とも言い難い色々なものを抱えているのだろうか。もしそうだとしたら……そんなものこの子には重過ぎる。でも、それを聞く気にはなれなかった………さっきの表情……きっと聞かれたくない事、誰だって隠し事の1つや2つはある。僕だってそうだ。それを無理矢理聞き出して荷を軽くしてあげようだなんてちっとも思わない。だって、それじゃあただの好意の押し売り、自分への自己満足、そんなものドブ川に捨ててしまえ………でも、僕はきっと待つだろう、少女が、夕が、自らそれを話してくれることを、いつまでも。
「直人君だけが見えているのも……きっと、それは彼女……」
「夕です」
「……そう、夕さんと直人君の波長が近いものだからだろうね」
「波長、ですか?」
「そう、波長。人間は誰しも相性がある、合わない人も合う人も、それはちょっと極端な話だけど、身体から出ている波、そう波長に関係があると私は考えているんだ」
本当に極端な話だが……全く信じられない意見でもない気がする。
「だから、そうだね……直人君、君は彼女の声が聞こえてからすぐに彼女の姿が見えたかい?」
「いいえ………ついさっきようやく姿が見えました」
『ぶーぶー、私は朝から直人の声も姿も見えたのにひどいなー』
夕は僕の隣でぶーたれながら横に寝転んでいた。
「それは波長の噛み合わせがうまくいかなかったからだろうね。でも時間が経てば徐々に両者の波長が組み合わさっていくというわけだ、うんうん」
うーん……ちょっと茜さんの話は極端すぎじゃないかなぁ……
「だから、さらに時間が経てば直人君の波長に近しい者にも影響を与えるだろうね」
「影響?」
「あぁ、きっと美菜さん、ルルーさん、まちるちゃん、ミューさん、そして私にも近いうちに彼女の声、姿、形が分かるようになるだろうね、あくまで予想だけど」
うーん、それが本当だったら嬉しいんだけど………何故って?
そりゃあ、1人は寂しいじゃないか……夕を知ってもらえる人は多ければ多いほどいい。
受け入れてくれる人は少ないかも知れないけれど少なくとも今ここにいるメンバーは皆、分かってくれるだろう。夕は何も言わなかったが……きっと彼女は霊体になってから道を通る人に声を掛けまくっていたのだろう。来る日も来る日も………ずっと待ち続けていたのだろう、自分に気付いてくれる人を。でも、中々気付いてくれなくて……それでようやく僕にそれが伝わった。今までずっと1人だった夕はどれほど寂しかったのだろうか………それは相当なものだっただろう。
「でも、それは裏を返せば波長が全く合わない人は絶対に気付かないだろうね」
茜さんの持論に確証あるわけでもないのに、それは絶対正しいように思えてくる………本当に不思議な人だな、茜さん………
「「「「………………」」」」
美菜、ルルー、まちる、ミューは黙って真面目に聞いていた………本当に茜さんは説得力のある言い方をするなぁ………
『ねぇねぇー何でみーんな黙っちゃってんの直人〜〜〜』
当の本人には影響がないご様子。
「………夕」
『なに?直人?』
「今日からお前は僕の、いやここにいる皆と同様、僕の家族だ」
『………っ』
ポタ、ポタ……
夕の瞳から静かに、涙が流れていく。
「夕………」
『っ、馬鹿、馬鹿、馬鹿、馬鹿……馬鹿直人………ひっく』
やっぱり、夕は耐えていたんだ、今までずっと、ずっと……そうしてこれからもずっと耐えようとしていた。……でも、そんな重たいものをこんな小さな女の子が1人で抱えられるわけがない。僕から荷を軽くする事はできないけれど………
『馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿ぁ………』
こうやって、今。彼女を抱きしめる事はできる。
それが今、彼女には必要な事。『家族』……ひとりじゃない、皆ここにいる。
「ひとりじゃない、ひとりじゃないんだ………君は決してひとりじゃない、皆ここにいる」
周りを見る、美菜、ルルー、まちる、ミューたん、茜さん………皆、優しい笑顔で微笑んでいる。
きっと、まだ夕は見えていないけれど………伝わっているはず、この温もりが。
『うわぁああああーーーーーん!!!!!』
彼女の声なき声が泣き止むまで僕は彼女を抱きしめていた。