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夢追人  作者: 北西みなみ
第八話
91/175

調査開始 梨亜

因みに、フロアガイドは

地下二階:食品売り場 地下一階:ギフト売り場 一階:化粧・装飾品 二階:ヤングファッション 三階:紳士服売り場 四階:レディースファッション 五階:雑貨・小物 六階:本・音楽 七階:祭事会場(納涼フェア実施中)

です。

デパートの念を散らした後の週末。


あの後一応、デパート全体を回って、特に他に念が溜まっていないことを確認し、この少し時季外れの肝試しは安全なものに変わっていた。


次の日も三人共元気だったから、少しだけ ――ほんの少しだけ!―― 気になっていた、本当に呪いであるという可能性も消えたし。


「では、いざ行かん! 設楽図デパート!」


結局、私達三人を含めた総勢十二名で出掛けることになった。


「まず、どうやって進もうか。上から? 下から?」


デパート入り口の案内板前で作戦会議。――今は人が少ないからいいけど、邪魔じゃないかな?


「七階まであるのに、全部行くの難しくない?」


「え? 全部見るの?」


「だな、一日じゃ無理だろ」


「え? 何か見て回るわけじゃないんだから、足りるんじゃない?」


「えー!? 買い物するでしょ?」


うん、見事にばらばらだ。計画性のなさを遺憾なく発揮している。


喧々囂々、いつ終わるとも分からない騒ぎに、そっとため息をつく。


「リーダー、発言許可を願います」


美奈もこのままでは埒が明かないと思ったのか、手を挙げて発言する。


この肝試しの発起人は、うむ、と鷹揚に頷いて許可を与えた。


「うむ、美奈隊員。発言を許可する」


「ありがたき幸せ。――ここは班分けをしてはいかがでしょう?」


「班分け?」


「はい、四班もしくは六班に人を分け、担当階を攻略するのがよろしいかと」


「おぉ、美奈隊員よ! それは良い案だ」


「あ、俺もさんせー」

「賛意を表するでござる」

「おい、どこの忍者だ?」

「いいと思いまーす」


どうやら、隊員の支持も得られたようだ。


「なら、どうする? 二人? 三人? 四人もあり?」


「結城隊員よ、どう思うかね?」


おっと、話に参加してなかったからこっちにきた。……そうねぇ。


「そうですね。二人で各一階ずつを担当。最後に残った三階は、二班ずつ合流して調査というのはいかがでございましょうか?」


まぁ、別に何人でもいいんだけど、二階以上受け持つとそれぞれの時間差が大きくなりそうだしね。


「おぉ! これまた良い案である。皆の者、異論はありやなしや?」


「なしや」

「異論ございませぬ」

「なしやって返事、あり? ……自分もなしや」

「意義なーし」

「リーダーの仰せのままに」

「ありや」


異論なしですむかと思ったけれど、どうやらそうはいかなかった。


「なんぞ?」


「発言を許可する。意義申し立てい」


「ははっ。屋上と駐車場は調査対象外にござりますか?」


「確かに! 盲点であった」


「屋上はいいけど、駐車場はうろついていると邪魔になるんじゃ」


「ここ、警備員さんいるよ」


「ううーむ……。我々の目的は怪異の存在調査! よって、怪異に出会った民草達の行ってない駐車場は調査範囲外とする!」


車で来てないとは誰も言ってないと思うんだけど……。まぁ、面倒なので言わザル聞かザル知らザル。事前調査で分かってるのよ、きっと。


「それなら、担当終わった班から屋上に集まって、最後は皆でジェラート食べない?」


美奈の提案に、皆からのり良い返事がきたので、組み分けすることに。


「とりあえず、四階は女二人だな」


「は? 男女ペアじゃねーの? 肝試しなんだし。男女丁度同じ数なんだし」


「じゃあ、お前行くか? 女性下着売り場」


「きゃー、私の選んでくれるのー? いやんえっちー」


「……すみませんでした。是非とも他の階に回してください」


「他は……、紳士服売り場とかは、男子がいいよね?」


「まぁ、そっちは女二人でも変じゃないけど、見て回るには一人は男がいた方がいいよな」


「てか、男二人で紳士服売り場……。絶対にこいつら自分では着ねーのに、何で見てるんだって思われねぇ?」


「賛成、男女混合希望」


「あ、あの……。一緒にっ……!」


やいのやいのと話し合い、二十分ほどかけて組み分け完了。もう一仕事した気分。


私の相棒は、残念なことに代わり映えのない顔だった。――どうせなら美奈と一緒が良かったのに、美奈は別の男子に誘われてしまった。残念。

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