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夢追人  作者: 北西みなみ
第一話
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学校の裏山にて 2 梨亜

「まず、結城さんが夢追人だったんだけど、つい最近、計人を助けるか何かしたせいで、やれなくなってしまった、と」


「昨日だけどな」


どうでもいい茶々を入れる計人。


「で、計人には夢追人の素質があったのか、誰でも出来るか、どっちかな? 結城さんが、計人に夢追人になる様頼んで、やることにした、と」


「俺が力あったんだよ」


何故か偉そうに補足する男に、ふぅん? と頷きながら


「で、夢追人は、危険もあって、急に何かやらなくなったりならなくなる事もあるから、心配しないでねって、いうお話、だよね?」


「おぅ、そうそう。そんな感じ」


正にその通り、とばかりに頷く計人。


「今日遅刻してきたのも、夢追人関連かな?」


「そうそう」


「結城さんは、サポートしてくれるためにいるんだよね?」


「まさか、学校にまで来るとは思わなかったけどな」


ビックリしたぜ、とこちらを見ながら言ってくる。


「あと、知っておいた方がいいことってある?」


「いやぁ? 俺は元々、夢追人になったって言っとけば、時々消えたりなんかした時にフォローしてくれっだろ、位だったしなぁ」


あまりに適当な考えに、美奈がふふふっと楽しそうに笑う。


「計人、大雑把~。授業サボった言い訳は、そうそう考えられないよ?」


「代返とか?」


「うちのクラスでどうやって人がいないのを誤魔化すの?」


「俺人形置いとくか」


おかしなことを言い始める計人に、ますます楽しげに笑いつつ、


「それじゃあ、ばれない精度で作らないと。でもそこまでやったら、人形が勝手に代返してくれるんじゃない?」


「目指すはアンドロイドか?」


和気あいあいと続けられる会話を聞きながら、私は馬鹿みたいに、口をぽかんと開けているしかなかったのだった。

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