中央高校の風物詩 3
何か、文章がダラダラと長くなる癖が……。
流石に、次で終わる、筈、です。。
「何かね、自分達も見せてほしいらしくって」
「予想テキスト持ってる俺にゴマすって、借りようとしてんだ。今回は、お前ももらえるからな、お前にもご機嫌取りしておいた方がいいということになったんだろう」
何でも、最初は希望者を交えて皆で勉強しようとしたが、如何せん数が多すぎた、らしい。
同学年の全員が望んだのだから、当然である。
かといって、数を絞ろうにも壮絶な争いが起こり、どうしようもない事態になったらしく。
何でもその時は、そのごたごたで計人も教わる事が出来ない状態となり、ほぼ全員で試験勉強をすべき時間を争いに費やしたため、学年全体が散々な結果となったらしい(美奈除く)。
「それ以来、美奈が自分で教えると言ったやつ以外は、美奈に聞くのを禁止されたんだ」
「最初は、クラスメイトとか、一緒に遊んだりするお友達には教えようとしてたんだけど……」
「今度は、お友達希望者が増えてな。誰か一人に教えるって言ったら最後、全員に教えなきゃならん事態になりかかった」
実際には、テスト対策というよりそれを口実に、美奈と仲良くなりたい、という人物も多かったのだが。
どちらにせよ、混乱の真っ只中に放り込まれた計人にはどちらにしても迷惑なことには変わりがなく、試験後もまだ言い争いの続く居心地の悪い環境に、キレた。
『お前ら全員、美奈は教えねー! 美奈が教えるのは、俺が許可取ったやつだけだ!』
計人の宣言以降、美奈は本当に他人に教えなくなった。
今まで、授業で分からないことや、宿題など、聞かれればなんでも気軽に教えてくれていたのに、そうしたことも一切なくなったのだ。
焦ったのは、今まで教わっていたクラスメイト達だ。
美奈の説明は、質問者にあわせて教えてもらえるため、とても分かりやすい。
どんな簡単な部分でも馬鹿にせず教えてもらえるし、ここが分からないなら、こちらも分からないだろう、と基本部分から遡って教えてくれるため、質問するのに勇気のいる先生よりずっと人気だったのだ。
「ある日、学年の代表とかいうやつらがやってきてな。土下座しながら、試験勉強邪魔してすみませんでした。もう邪魔しないので許してください! って訴えてきたんだよな」
「気にしないでって言ったんだけどねぇ……」
二人はその当時を見つめているかのように、遠い眼をしている。
「お許しいただけるまでここを動きませんって、凄かったもんな」
多分、靴をなめろといえば、本当になめたんじゃないかという位の、鬼気迫る勢いだったという。
別に、怒っているから教えなくなったのではなく、また混乱が起こるのが嫌だったため教えなくなっていただけだった美奈は、どうすればいいか悩んだ。
「で、とりあえず、日常での質問なんかは、今までの範囲でなら答えるってことを約束したの」
何か妥協案を出さない限り、彼らは諦めないだろうと悟ったらしい。
それは真に正しい判断だった。この判断が、大量のストーカー発生を阻止したのである。




