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夢追人  作者: 北西みなみ
第二話
34/175

その後の結末 計人

天界の巨悪を暴き、排して捕らわれしヒロインを助ける、とか期待した方、いたりします?

いや、実際に起こるようなものはこんなもんかなぁ、と。勘違いで事態が勝手に大きくなるけど、実はたいした事ない(むしろ問題自体存在しない)ことって結構あると思うのです。

俺らが統括者とやらに泣きつく事を決めた後。


それからの展開は、早かった。


俺ら ――というか、実際にはタイチョーサン達―― が『北の邸』に行き、門兵に事情を告げて伝言を頼んでからわずか十分足らず。


文字通り、梨亜が飛んで出てきた。


どうやら本人は、隊長に話が伝わっており、今頃は俺達を迎えて代わりに対応してくれているものと思っていたらしい。


すげー勢いで、こちらを見もせずにどこぞ ――方角は、俺らの捕まってる方と言えなくもない―― へ向かう梨亜を呼ぶと、さらに物凄い勢いでこちらに近づき、謝られた。


それから、統括者直筆の指令書だか意見書だか希望書だかを持って俺らの元へ行き、責任者に見せると、即解放。拍子抜けするほど簡単だった。


そして、


「本っ当ーにごめんなさい!」


何時間ぶりに梨亜と合流した。


「このまま、牢で餓死すんのかと思ったぜ」


ふざけて言うと、泣きそうな顔で、謝り倒される。


――やり過ぎたか。


「あー、お前が悪い訳じゃねーだろ」


慌てて訂正するが、顔もあげずに謝り続けてくる。こちらに向いたつむじをつんつんつついてみるが、顔を上げる気配もない。


どーすりゃいいんだ、これ?


どうすりゃいつもの調子にもどんだろうと困っていると、美奈が明るく割り込んできた。


「私、こっちの美味しいもの食べてみたいなぁ」


その言葉に、梨亜が頭をあげる。


「……ダメ?」


小首を傾げつつ、嫌とは言えない様な良い笑顔で梨亜を見上げる。


俺も乗っかって、真似してみた。


「ダメ~?」


梨亜は、はっとした顔をして、答えてきた。


「とっておきのを用意する! ――だけど計人、それ気持ち悪い」


むっ。


「失礼な奴だな。人がせっかく可愛らしくおねだりしてやってるってのに」


「美奈がやるなら可愛いけど、男の計人がやると公害よ」


「なんだとー!?」


おーこわい、と言いながら、梨亜が走っていく。


きっと、料理を用意にいったんだろう。


梨亜が見えなくなった所で、タイチョーサンが頭を下げてきた。


「こっちの不手際で迷惑を掛けてすまなかった。結城を許してくれて感謝する」


こっちはこっちで堅苦しいな。


「まぁ、しゃーねーだろ。次はもうないだろうし」


「梨亜ちゃんが無事だっただけで、安心しましたし」


「すまない」


さすがにこちらは、それで謝罪は終わりになり、今後の予定を説明される。


「今、結城が食事用意しているので、食べ終わったらこちらの手続きに付き合ってもらうことになる」


「それって、私もですか?」


美奈の質問に、頷くタイチョーサン。


「あぁ、五十嵐よりは少ないが、一応美奈も付き合ってもらう。協力者のことは公にしておいた方が、何かと都合がいいからな」


「はい、分かりました」


ようやく、今日来た元々の目的に辿り着いたようだ。やれやれ。

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