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夢追人  作者: 北西みなみ
第一話
3/175

学校の裏山にて 1 梨亜

さてはて、次話の投稿の仕方が分からずに、人物紹介だけで終わりそうになったこのお話。一体、どうなりますやら。

夕焼けに染まる学校の裏山。


一本の木に寄りかかる彼女が、振り返る。


「悪い、待ったか?」


「ううん、今来たところ。――で、話って何?」


まるで、ドラマのワンシーンの様な会話の後、男は説明をし始め……


「――そんなわけで、俺、夢追人やることになったから」


……終わった。



いきなり言われた言葉に、ぱちくりと目を瞬かせた後、女は言った。


「分かった、頑張ってね!」


「おぅ、まぁそれなりにな。――あ~、何か腹減ったな」


「あ、お菓子あるけど、食べる?」

「食う食う、何?」

「えっと、「ちょっと待って!」


そのまま延々と続きそうな会話を遮ったのは、地の底から聞こえてきそうな低い音を出す私 ――結城梨亜―― の声だった。


「ぁ? お前もほしいのか?梨亜?」


「皆で食べられるよう、沢山作ってるから、よかったら食べて?」


全然見当違いの会話を進める二人に、くらくらしつつも、何とか声を絞り出す。


「違う! そうじゃなくて、計人あなた、事情を話すって言ってなかった?」


そう。元々、私のせいで夢追人なんてやる羽目になった彼 ――五十嵐計人―― が、唯一、幼なじみの彼女 ――山口美奈―― にだけは、事情を話しておきたい、と言ったため、今この場と相成ったはず、なのだ。


それなのに、計人の言った事といえば、前述の


『――そんなわけで、俺、夢追人やることになったから』


のみ。


ひょっとして私、白昼夢でも見て、聞き逃したんじゃないか、という位、見事になにも説明していない。


何を考えているんだ、という目で睨むと、何を今更、という顔をされる。


「別にいいだろ? 言いたいことは伝わったし」


「どこが? 何が!?」


キョトンと見つめてくる二人に問い掛けると、計人は、美奈に言う。


「伝わったよなー、美奈ー?」


なー? と、小首をかしげながら言う計人に、おずおずと美奈が口を開く。


「えっと、細かい部分は私の想像が入るんだけど……」


言ってやれ言ってやれ、と後ろではやす計人の言葉を受けて、美奈が話し出す。


その内容は……。

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