今後の方針 計人
サブタイトルのみ変更。
「『北』からすぐに出られる方法、か……」
考え込むタイチョーサンに、美奈が尋ねる。
「心当たり、ありませんか?」
タイチョーサンは、首を振って
「いや、一度入ったら出られない方が多いのが『北』だからな」
「そうですか……」
残念そうに言う美奈だが、自分の思い付きを捨ててはいないようだ。
でも、それなら、梨亜はとっくに戻って、俺らがとっ捕まったことを知って、ここにやってくんじゃねーのか?
それとも、俺らの居場所知んねーのか?
俺が足りない頭でつらつらと考えている間に、二人の会話が進んでいた。
「隊長さん。『北』というのは、上司が部下へ面会することは可能ですか?」
「あぁ、俺なら多分可能だろう。――それしかないか」
実際に行ってみることに決定らしい。
ってことは、だ。
「俺は、また留守番ってことか?」
一緒に出て行くってのは、無理なんだよな? 俺と話すためにここに来なきゃなんなかったってことは。
「すまないな。出そうと思えば出せないこともないんだが、そうすると警戒されかねないんでな」
まぁ、確かに、俺が一緒だと『北』とやらにも行けなくなるだろうしな。
でも、ヒマだな。何か差し入れねーのか? こっちの携帯ゲームとか。
どうやって時間を潰すかと考えている俺に、美奈が
「大丈夫、段々慣れてきたから、計人も見れるよ」
どういう意味かと聞くと、タイチョーサンに付いていく美奈の分身が見た映像を、そのまま俺に見せられるらしい。
ほほぉ。そりゃ便利だ。
本当にお前人間か? と聞きたくなるくらいには便利だ。
――ま、今更だな。
あっさりと、俺は考えるのをやめた。
「じゃあ頼んだ」
「うん、任せて」
それから暫くして、最初にタイチョーサンと一緒に入って来たやつがやってきた。
「悪い、遅くなった」
頭をかきながら謝るそいつに、タイチョーサンが気にするな、と返す。
「色々聞いてたから丁度良かった」
「もう平気か?」
「あぁ」
「じゃあ、出るか」
「分かった。――それじゃあ、また来る」
そういうと、タイチョーサン達は部屋を出て去っていった。
「――さてと、それでどーすりゃいいんだ?」
そのまま一緒の部屋に残された美奈に聞くと、
「うーん、映像流していると、見られたときに困るし、直接流そうか」
言いながら、椅子を俺の座った椅子の横にぴったりつけて座り直す。
ちょっとこっちに寄って、と言われたので美奈の方に寄ると、美奈が肩にもたれかかって眼をつぶる。
「計人、眼つぶってみて?」
言われるままにつぶると、何やらどこかの部屋がぼんやり見える。目の前にあるのは……誰かの足?
「成功したみたいだね」
なんでも美奈(別働隊)の視界を共有したことになるらしい。そっちでは今、膝枕で眠ってる状態なんだそうな。うん、訳分からん。
ひとまず、のんびりロードショーとしゃれ込むことにした。




