地界人の行方 隊長
サブタイトルのみ変更。
変更の際、うちのタマ知りませんか? と迷いました。かなり本気で迷いました。
「ここで間違いないな?」
『風』の前で問うと、手を引いていた少女は、こちらを見てこくこくと頷く。
「なら、行くか」
真っ直ぐ近付く俺らに、門番達が気付く。
「これは、木崎隊長! お疲れ様です!」
「鳥谷副長も! どうなさいましたか?」
この分だと、今日捕まえた二人がうちの隊あずかりである事を知らなさそうだ。
「今日、地界人が入れられただろ?」
「はい、二人程捕らえられてまいりました」
「そいつら、何で捕らえられたか知ってるか?」
「さぁ? 霧に偶々紛れ込んでしまったのでは?」
「いや、その二人は、招かれた客だ。許可前ではあるが」
門番達は顔を見合わせながら、首をひねる。
「そうなんですか? では、何があったのでしょうか。分かりません」
そんな話をしていると、中から男が出てきた。
「よぉ、木崎。こんなところに何の用だ?」
ここの責任者である島田だった。興味深そうに笑いながら声を掛けてくる悪友に、こちらも軽く返す。
「島田か。なに、お前の監督っぷりをひやかしにな」
「おぉ、そりゃたっぷりと観察していってもらおうか。この仕事っぷりを」
おどけて言うのに、二人で笑ったあと、すっと表情を消した島田は探るような表情になって聞いてくる。
「……で、本当は何しに来たんだ?」
「今日、うちに地界人二人が来る筈だった」
島田がほぉ、と相槌を打つのを見ながら続ける。
「それが、いつまで経っても、連れてやって来る部下共々来ない。どうしたのかと思っていたら……」
続きを言わずに、意味あり気に見やる。
「……俺らのところに捕まってた、と言いたいわけ、か」
「そうだ」
俺が肯定すると、分からないな、とばかりに首を振る。
「それをどうやって知った? 今日ここに地界人が入ったことは、特にうわさになってないと思うが」
「『通い路』の門兵に聞いた。うちの部下が通らなかったか、と」
――ちなみに、『通い路』というのは、天界に戻る際に通る関所のようなもので、結城達が捕まった場所のことだ。『夢の通い路』ともいう。
「そうしたら、それぞれ連れて行かれたって言うんで、心当たりを聞いてみたら、地界人の方は、ここじゃないかって言うんでな」
「確かめに来たって訳か」
「そういうわけだ」
美奈達の居場所を門兵に聞いた、というのは本当だ。後々誰かに調べられた時に嘘がばれないよう、先に門兵の所に行っている。
まぁ、どこに行ったか知らない門兵に、質問する振りをしながら『風』にいそうだ、という結論になるようにと導くのは大変だったが。後で事実を確かめられた時に矛盾が出て変に怪しまれないようにした方がいい、と美奈が主張するので、言い訳にする予定のことは、実際にやっている。
「で、うちの地界人達は、何で捕まってるんだ?」
俺には聞く権利があるぞ、とばかりに強く出てみる。
島田は、ぽりぽりと顔をかきながら、俺らを中に招き入れた。




