助けてください 隊長
サブタイトルのみ変更。
鳥の目的が夢追人の隊長だとわかったからには、俺がそうだと言えば、色々と話を聞きだすことが出来そうだが……。
「紹介しようにも、俺がお前のこと知らないからな」
とりあえず、もう少し何か聞き出せないか、探ってみることにする。
案の定、ぐっと詰まった鳥は、何かを考え始める。
「いきなり『鳥の話を聞いてくれ』なんて紹介して、話を聞こうとしたやつに襲い掛かった、とかいわれたら目も当てられんしな」
更に揺さぶりを掛けてみると、焦って
『そんなことしません! ……ただ、夢追人の隊長の方に、助けてもらいたいことがあるんです』
「助け?」
喋る鳥を救う? 夢追人でないと助けられない類のことなのか?
『はい。……助けていただけるかどうかは分からないんですが、私が今考え付けるのは、そこくらいしかないんです』
『だから、隊長に会ってみて、助けてもらえそうか、話をしても平気そうかを見てみたいんです』
どうやら、なかなかややこしい事情があるらしい。
仕方がない、本当はそんなにぺらぺらと喋るのは良くないんだがな。
「で、話せそうか?」
とりあえず意味ありげに聞いてみる。
『はい?』
鳥は、不審そうだ。
「鳥谷」
「はい、何でしょうか? 夢守隊・第三部隊隊長、木崎要様」
俺の意図を汲み取り、所属まできっちりと加えて返す鳥谷。
さて、どう出るか。
だが、まてよ? さっきからこいつは『夢追人の隊長』という言い方してるが、夢守隊が夢追人が所属する部隊名だってのは知ってるんだろうか?
そこらの説明も必要か? と思っていると、鳥が反応した。
『第三部隊……』
『あれ? ――そこの方って、副隊長さんではないんですか?』
いきなり、話が明後日の方へ飛んだ。
「……そうだが。副隊長はいてはいけないのか?」
訳が分からない。
『あ、いえ。……副隊長さんって、吉野さんという方ではなく?』
その言葉に、思わず眉をひそめる。
「お前、一体何者だ?」
身構えた俺に代わって、鳥谷が補足する。
「確かに以前は吉野さんだったけど、十年くらい前に変わったのよ」
『あ、そうなんですか』
そう答える鳥の声は、とても明るい。どうやら俺は相談者として合格、ということか?
「それで、俺に助けてほしいことって?」
鳥が答えても、俺が助けるとは限らないがな。――副隊長として吉野の名前が出てくるなんて怪しすぎるし。
『はい。隊長さん、お願いです。梨亜ちゃんと計人を助けてください』
鳥は、真剣な声音でそう言った。
梨亜ちゃん……。結城?
どうやら俺の部下の状況は、意外なところから知らされることとなりそうだ。




