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夢追人  作者: 北西みなみ
第十話
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誤解 梨亜

計人に美奈を止める気が全くないため、止める者のいない美奈の糾弾はとどまる所を知らない。


「そうでなくたって、いじめにあって心が傷付いて自殺とか、一生の傷とかになったりする可能性を考えた上で、それでも梨亜ちゃんにそんなひどいことしたわけ?」


抜け出す手段はいくつもあったため、実は大して焦りも怒りもなかった私は、とにかく話をすすめることにした。――計人が手を離してくれないので、計人の後ろから顔覗かせて。


「ま、まぁ美奈。私は平気だったんだし、その辺で。――それより、私は何で恨まれたのかが知りたいんだけど」


私、貴方達と何かあったっけ? と聞くと、三人は顔を見合わせる。


「何も言わないなら、何もないのに嫌がらせしたって受け取るよ?」


そのまま喋ろうとしない三人に、美奈が脅しともとれないことを言う。――落ち着いて、美奈! そしてさっさと白状して、お三方! 血を見る前に!


私の心の訴えが聞こえたのか、口々に理由を話してくれたんだけど……。


「天罰よ! 先輩弄んでおいて!」

「そうよそうよ! 先輩、ショックで落ち込んでるのよ!」

「部活だって、調子悪くて大変なんだから!」


――はて? 先輩? 弄ぶ?


「えーっと、まず先輩って誰?」


「誤魔化さないでよ! バスケ部の部長よ!」


いや、別に私にとって先輩という立場にある人物、一人じゃないし。


「それで、そのバスケ部の部長さんを、私は何をどんな風に弄んだの?」


「告られたのにこっ酷く振ったじゃない! 散々その気にさせておいて!」


……このお嬢さんたちは一体何を言っているのかな?


「おい梨亜、お前告られてたのか?」


計人が、耳元でこっそりと聞いてきた。


「いや、さっぱり。――そもそもバスケ部の部長って誰?」


こちらもこっそり返すと、お嬢さん方のわめき声が大きくなる。


要約すると、私は日々バスケ部の部長に色目を使い、その気にさせておきながら、告白をすっぽかし、何事もなかったかのように過ごす極悪人らしい。


誰ですか、それ? まず最初に、私に色目の使い方を教えてください。あ、会った覚えがないので、会わないで色目を使う方法でお願いします。


あまりの衝撃に、思わずバカなことを考えていたら、美奈がまた話を受け持ってくれた。……怖いけど。


「で? それでバスケ部の部長が貴方達に梨亜ちゃんに嫌がらせするように指示した最低人間だとでも言いたいの?」


流石に、憧れの先輩の悪口? は許せないらしい。一瞬怯んだお嬢さんたちは、それでも猛然と言い返してきたが、美奈の方も全く手加減する気はないようで、一刀両断に切り捨てられていた。

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