第5話
説明回です。
長ったらしいですがお付き合いいただけたら嬉しいです(汗)
俺がこの世界に参加してからだいたい一ヶ月くらいがたった。
俺は今あの謎の声に転移させられたマップ「テーベの村」を出て、そこから一番近い街マップ「ベストラの街」を拠点にして活動している。
テーベの村は名前の通り村で俺が今いる街マップと比べてアイテムショップなどの店が取り扱っている商品の種類が少ない、しかも人であふれかえっていてとてもじゃないが俺はそこで暮らしたくなかった。
その点今俺が拠点にしているベストラの街は序盤にしてはショップが取り扱っているアイテムの種類も充実しており便利であった。
また、まだここまでこれないレベルの参加者が大多数のため人も少ないのも魅力だ。
そのため俺はこのマップを拠点とし、今まで色々な活動を行ってきた。
それとは別に、 この一ヶ月で一般の参加者たちの行動にも大きな変化があった。
初日こそ一般の参加者たちは皆恐慌状態で集団パニックを引き起こしていたのだが、そこでどうもイレギュラーの内の一人がそんな彼らのなかで声をあげ、その次の二日目には一つの集団を作り一般の参加者たちをまとめ上げたようなのである。
そのイレギュラーさんはギルドを設立し一般の参加者を加入させたり、参加者同士でギルドやパーティーなども組むように取り計らったり、戦うのが嫌な人達の為にアイテムの売買や情報の売買を行う組合のようなものまで作った。
そのおかげか今では一般の参加者達も積極的にモンスターのいるマップに出ているようだ。
そんな一般の参加者の指導者的立ち位置についたイレギュラーの人は、今では姫騎士等というご大層な名前で呼ばれているそうだ。
それを聞いたときは俺も
(いやはや、世の中にはすげぇ人もいるんだなぁ)
と、思ったものである。
ただ、問題がなかったわけでもない。
どこの世界にも集団にあわないものや根性がひねくれている奴はいる。
そんな奴らがどうも犯罪まがいのことをやっているようなのだ。
ただ、これは姫騎士さんのギルドから人員を出して警戒にあたらせたためそこまで問題は深刻ではないようである。
数々の問題の中で特に深刻だったのは参加者の中にいたカルドニアオンラインの元プレイヤーたちの問題であった。
元カルドニアオンラインのプレイヤーたちは、ここがそのゲームの世界そっくりであると知るとすぐさま初期に支給されるお金で序盤に必要なアイテムを買い占めレベル上げをし強くなっていった。
姫騎士さんの活躍のおかげで心に余裕が出来た元プレイヤーではない参加者たちはこのことを知り彼らのことをおおいに恨み元プレイヤーたちのことを侮蔑を込めて
「皆を見捨てた究極の自己中集団」
と、呼ぶようになったらしい。
それで一般の参加者と元プレイヤーたちの間に軋轢ができ、中には殺し合うものにまで発展する者もいた。
しかも元プレイヤーは一般の参加者たちよりも強いため襲われた元プレイヤーの人は相手を返り討ちにしてしまいさらに一般の参加者たちの恨みを買うこととなってしまったようだ。
そのため元プレイヤーたちは襲撃を恐れ自分が元プレイヤーであることを隠すようになり、彼らの持つ情報も一般の参加者たちは知ることが困難になってしまいさらにレベル差を生むという悪循環が起こっている。
それなら元プレイヤーでしかもイレギュラーの俺って色々とやばくね?と思ったりもしたが俺は気にしないことにした。
まぁ、うん、その内どうにかなるんじゃね?
そんなさなかで俺は一ヶ月間一体何をしていたのかというと、それはこの世界の調査であった。
この世界は本当にカルドニアオンラインと同じなのか?という疑問のもと色々なことを調べていたのだ。
そしてこれまでに判明した違いが以下の通りである。
・マップの広さがゲームとは比べ物にならないぐらい広くなっている
・ゲームのにはいなかったモンスターがいる
・ゲームにはなかったアイテムがある
・知らない魔法、スキルがある
大雑把に上げるとしたら以上になるだろうか。
他にもないことはないがめぼしいのはこれくらいである。
「やっぱそりゃあゲームと少しは違うようにするだろうなぁ。もとのままだと簡単にクリアされちゃうだろうし」
あぁ~あなどと言いながら宿でゴロゴロしていた俺なのであるが、今更とあることに気づいた。
(んじゃあ職業とかステータスの増減とかも変わってんのな?、、、、、、それはまずい!)
非常に今更な疑問である。
(俺は魔法職だから、、、、ブツブツ)
ちょうどいいのでこの世界のモデルとなったカルドニアオンラインの設定などを思い返してみようと思う。
まずは職業かな。
このゲームは職業があってレベルの高さに応じて職業を変更できる、まぁ当然だわな。
レベルの上限値は300でレベル120を超えた辺りから必要な経験値が鬼畜になってくるのが特徴だ。
この職業には大まかに二種類があって戦士職とよばれるものと魔法職とよばれるものがある。
戦士職は剣など物理方面で攻撃し、魔法職は魔法などの非物理方面で主に攻撃する職業だ、もちろん例外もないことはないが。
この二種類にもいろいろな種類がありゲームだった時には
(魔法職)
冒険者→メイジ(魔法使い)→ハイメイジ(高位魔法使い)→ウィザード(魔導士)→ハイウィザード(高位魔導士)→ソーサラー(賢者)orエンチャンター(付術師)
冒険者→メイジ(魔法使い)→ハイメイジ(高位魔法使い)→プリースト(司祭)→ビショップ(司教)→カーディナル(枢機卿)orエンチャンター(付術師)
(戦士職)
冒険者→ファイター(戦士)→ハイファイター(上位戦士)→ナイト(騎士)→ブロンズナイト(青銅騎士)→パラディン(聖騎士)orバーサーカー(狂戦士)
冒険者→ファイター(戦士)→ハイファイター(上位戦士)→アーチャー(弓師)→ハイアーチャー(上位弓師)→スナイパー(狙撃手)orバーサーカー(狂戦士)
のようになっていた。
転職が可能になるレベルは下から20,50.100.150.240だったかな。
一度戦士職を選んだら魔法職にはもうなることができず、その反対も同様に転職できない。
経験値はモンスターを倒すかクエストをクリアすると入手することができる。
ステータスは戦士職は物理方面に秀でていて魔法方面に弱い、魔法職はその逆だ。
カルドニアオンラインはこのステータスがパッと見変わっていて初見の人たちを驚かせる。
その驚く理由はパッと見た時のMPの少なさだ。
前回も確認した俺のステータスもHP15000に対してMPは2500しかない。
あ、ちなみにこの前調べたステータスは装備品の性能抜きでの能力値だよ?
HPが高いのは俺がステータスを防御力&体力方面にも振り分けているからであって魔法職なら普通はもっと低い。
カルドニアオンラインはMPの消費が少ないゲームでMPもそこまで増えない(MP消費が最も高い魔法でも500ちょいくらい)
俺もステータスを魔力方面に上限値まで振り分けて今のステータスである。
それに比べHPはほかのゲームと同じくらい増えるため疑問を感じる見た目となっちゃっているのだ。
ふぅ、疲れた。
夜も遅いし続きはまたいつかににするか。
だるいし眠いし。
2013年8月18日
全体的にめちゃくちゃになっていたので修正。
2013年8月20日
戦士職の名称の「ハンター」を「アーチャー」に変更。
ご迷惑をおかけします。




