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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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運命の歯車は噛み合わない

フィリーの爆弾発言により、いろいろな事態が発生します!

マッスルキングさんの卒倒した音が屋敷に響く。


その頃、もえと双子は別室で着せ替えをさせられていた。


ギガンティスさんの奥様、クリスティーナさんにつかまり、フィリーが子供の頃に着ていた服をとっかえひっかえさせられていた。


メイドたちもよろこんで参加している。なにしろここには娯楽が少ない。


「もえちゃんは勇者さまのお子様ではないのですね?」


「はい、あるじさまとはお城で出会いました」


クリスティーナはもえの黒髪を見て、勇者の子供か身内と思ったのだ。


「ふふふ。勇者さまとフィリーが結婚したらもえちゃんのようなかわいい子が産まれるのかしら?それともシースちゃんやレーネちゃん似のカワイイ感じかしら」


ここにも1名気の早い人がいた。


もえの髪飾りが「!」に変化する。双子は次のお洋服に着せ替えられ中で聞こえていなかったようだ。


「あるじさまがけっこん?」


もえの心配は勇者がどこか遠くに行ってしまわないか、それだけである。そしてけっこんというキーワードは理解できていない。


「あるじさまがけっこんしたら、どこかにいってしまうのですか?」


もえは心配そうな顔をしてクリスティーナに質問をする。


「大丈夫よ。フィリーが勇者さまの元に行くことになると思うから」


「またフィリーちゃんと一緒に住めるの?」


もえはもえでまた違う方向で勘違いをしている。勇者とフィリーがけっこんすればみんなでまた住めると思っているのだ。


こうしていろんな歯車がかみ合わないまま、力任せに回転を始めた。


---


歯車が盛大にずれているのはこちらも同じであった。


床が凹むくらいの勢いで倒れたマッスルキングが、がばっと起き上がる。


フィリーとゼオライドは何が起こったのか理解が追いつかない様子だ。


「すいません。いきなりのことで驚いてしまいまして」


おそらくどんな魔獣相手にも絶対に怯まない、筋肉の帝王が倒れた。


勇者に家を用意し、娘を嫁がせてゆくゆくは国も任せてしまおうと考えていたのだが、精霊の国の領主の娘に先を越されてしまった。


ライスリッチフィールドの王族において婚姻は序列など関係なく早い者勝ちなのである。しかも女性からの告白が優先される。


国王自身もサンダッティアの姫からプロポーズされ、なし崩し的に押しかけられたという過去がある。


自分の父親から王位を譲られたばかりで、色恋より政治を優先しようとしていた矢先の事。結果的にサンダッティアとの揺るがない和平を結べたのだが。


オパール王妃が国王のどこに惚れたのか、世界七不思議の二番目くらいにランクされているくらいである。


ちなみに七不思議の一番目は預言書らしい。


もしも、精霊の国から勇者を婿にという話になれば、勇者とシルフィール姫の子供、つまり孫を育てながら迷宮探索をするという老後の計画が(ry


実際、マッスルキングに王位を譲った親は、未踏の遺跡調査にのめりこんでいて帰ってくるそぶりすら見せない。



当然だが、フィリーには政治的意図など全くない。自分を認めてくれた勇者と一緒になれればという純粋な思いだけである。


---


「フィリー、とりあえず落ち着こう」


僕はフィリーを座らせ、深呼吸をさせる。


「ひっひっふー!ひっひっふー!」


それ違う!


よく見れば枕元には妊婦読本だの赤ちゃんの本だのが積まれている。


ゼオライドが申し訳なさそうな顔をしている。それを見せたのはおねえさんでしたか!


ちょうどいいタイミングでマーガレットさんが迎えに来た。


「フィリー、今日は帰るね。結婚の話は…改めてしよう。ご両親にも相談しないとならないでしょ?」


「はい、お兄さん…」


フィリーは顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。


そしてマーガレットさんの耳に届いた「結婚」の文字。勇者が付けた「恋愛脳」の二つ名は伊達ではない。


---


ギガンティスさんに挨拶をして、ライスリッチフィールド城へと戻る。


赤竜王のコクピットにはアクチュエータの音だけが響いている。


マッスルキングさんは真っ白に燃え尽きた感じで、ぶつぶつと独り言を垂れ流すだけになっている。


もえは僕のひざの上に乗り、何かすがすがしい笑顔で僕を見上げている。


このままは居眠り運転になりそうだ。


「ああ、そういえばCDは聴けるんだろうか」


自分の車なのに、そんな機能があったことすら忘れていた。


「「マスター!スイッチおん!なの」です!」


某弾幕ゲームの電波ソングが流れだした。おうじょーしちゃう感じの!


「エイト殿、この音はどこから…」


うつむいていたマッスルキングさんが何事かと顔を上げる。


「すいません、選曲ミスです!」


CDチェンジャに確かクラッシックが入っていたのを思い出し、チェンジボタンを押す。


今度は無難なモーツァルトあたりが流れる。


「これはいったい!」


マッスルキングさんはどこかに楽団がいるのではと赤竜王の内部をあちこち探し始めた。


さて、どうやって原理を説明したらいいんだろう。


双子が気を利かせたのか、魔導スピーカで赤竜王の外にも音楽が流れる。


バラの騎士団のみなさんは突然流れ出した曲に最初は驚いた様子だったが、荘厳な雰囲気の曲調に合わせて馬を進める。


その時、護送中の外套の一味に突然変化が現れた!

外套の一味に変化が!

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