ゴーレムライダー
裏主人公の無双をアンチ預言書側の少女から見たお話です。
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勇者が双子のツインバスターを食らった30分ほど前。
妖精の国から荷馬車を走らせていた外套の一団が、とある荒地の一角に差し掛かる。
そこには百人ほどの外套の集団と、大小あわせて20体のゴーレムが集結していた。
荷馬車から降りた班長らしき外套が、荒地で指揮を執っていた外套隊長に報告をする。
「隊長!妖精の国に現れた偽勇者を閉じ込めました!別働隊はゴーレムで応戦中、我々は例の薬を半分ではありますが持ち出しに成功しました!」
荷馬車の外套はゴーレムが消えてしまったことを知らない。
「目的地を妖精の国へ。「門」(ゲート)の開放準備急げ!」
荷馬車から魔導具が出され、術者により設営が始まる。
薬を乗せた荷馬車はどこかへ走り去った。
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一人乗りの小型ゴーレムの前で待機する少女。
半月ほど前、彼女は母親の病を治してもらおうと、新しくできた教会を訪れた。
貰った薬はよく効き、母親の病は回復した。何しろあの、「妖精の国」の治療薬なのだから。
しかし、少女はそのことを知らない。「神の奇跡」だと言われた。
そこで治療をしてもらう代わりに、「奉仕活動」をするように言われた。
「偽勇者」の討伐。
教会から偽勇者の所業を聞き、少女は怒りに打ち震える。
国王の娘をたぶらかし、女性の奴隷を買いあさってハーレムを作り、教会の人間を捕らえ、自らの私服を肥やすべく迷宮に送り込んでいるという。
「お母様、見ていてください。偽勇者を倒して私が本当の勇者になります」
大型のゴーレムの特殊水槽には教会を裏切った異端者に術を掛け、魔力の源として投入されている。
少女は生まれつき魔力が多く、魔果実も術もなしにゴーレムを起動出来た。
荷馬車から降りた外套と話をしていた隊長が、外套部隊とゴーレム隊にハッパを掛ける。
「偽勇者は「妖精の国」に閉じ込めた!いまこそ討伐の好機!量産2型ゴーレムの威力を持ってすれば偽勇者などひとひねりだ!」
後ろに控えていた100人ほどの外套から「「「オーーーーー!」」」と鬨の声が上がる。
「ゴーレム隊、戦闘準備!」
少女はそれを聞いて、外套を脱ぎ、下着姿となってゴーレムに乗り込む。
背中のハッチを開き、緑色の液体に身を浸すとゴーレムと意識が一体化する。
視界が徐々に広がり、上空から自身を見下ろす視点、通称「鷹の目」状態となり、周囲の状況がよくわかるようになった。
「「門」(ゲート)開放!これより「妖精の国」へ進攻する!」
と、そのときであった!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴという雷鳴のような音が周囲に響く。
「空から何かきます!」
警戒に当たっていた外套の声が響く。ゴーレムによって強化された少女の聴覚に突き刺さる。
少女は空に意識を向ける。鳥のようなシルエットが徐々に大きくなり、およそ鳥とは呼べないサイズまで拡大される。
「敵襲!敵襲!ゴーレム隊、空の敵を撃て!」
「「「「ファイヤボール!」」」」
少女とほかの外套が乗った小型ゴーレムはファイヤボールを連射する。大型ゴーレムは巨大なファイヤボールを単発で発射している。
青い空が真っ赤に染まり、だれしも勝利を確信した。
爆炎が収まると、そこには一羽の巨大な「不死鳥」(フェニックス)が居た。
「「じゃっじめんとほーみんぐれーざーなの」です!」
「不死鳥」から舌足らずな子供の声が響き、不死鳥の翼から大蛇のようにのたうちまわる大量の光線が降り注いだ!
「っ…………………………!」
少女は危険を察知し、ゴーレムを全速力で後退させる。少女を乗せたゴーレム以外は光の柱に飲み込まれた!
まばゆい光の柱が収まると、手足を粉砕されたゴーレムの残骸が転がった。
ゴーレムに乗っていた外套や、魔力の源にされていた人間がよろよろと這い出してくる。
まともに動けるのは少女のゴーレムだけのようだ。
「動けるものは「門」(ゲート)へ急げ!」
外套隊長が指示を出す。
ゴーレムの爆発のあおりをくらい、百人あまりいた外套は2/3が行動不能となり、残る1/3も立っているのがやっとのようだ。
少女は「門」(ゲート)へとゴーレムを走らせる。
1体だけとなったゴーレムと戦力になりそうなわずかな外套が「門」(ゲート)をくぐる。それを追って「不死鳥」が「門」に入っていく。
「門」(ゲート)が閉じ、荒地に静寂が訪れる。飛び散ったゴーレムの破片があちこちで燻り、その中で何が起こったのかいまだに把握できない外套の一団が呻いている。
当然、自分達が「メイド特殊部隊」に包囲されていることも気づかない。
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勇者はゴーレム乗りの少女にもフラグを立てて(ry
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9/28 一部typoを修正しましま




