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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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急襲!アステロイドマッスル

ついに魔族が現れます!

「自宅」に戻ると、筋肉の帝王ことライスリッチフィールド25世、宮廷魔導士長のサバンナさんにシルビアさん、バラの騎士団長マーガレットさんが待っていた。

ソネッタさんとカレラさん、例の魔族の娘も一緒だ。


(たまにキャラ解説入れないと)


誰かの声が聞こえたようだが気のせい?


客間に勢ぞろいしたメンバーの表情は一様に暗い。


重要な話をするのでお子様ズは寝室においてきた。メイド姿が板についてきたナタリアにお世話を頼む。

騎士を目指すといってたが、細かい作業をやらせてもちゃんとできるし、いろいろと気が利くからこのままメイド騎士を目指すのはどうだろう。


サバンナさんは目の下にクマを作っている。先日の魔素プールで採取したサンプルの分析を夜通しやっていたのだろう。


「先ほど「預言書」に新たなページが出来たと通知がありました」


そういえば「預言書」は城の金庫室に保管されていて、新しいページが出来るとベルが鳴ってお知らせしてくれる便利機能があったと聞いていた。

その「預言書」の本体がロリババアなメガネロリで十六夜という名前をつけているというのは、たぶん僕と精霊女王しか知らない。ロリがかぶったが気にしない。


「新たな「預言書」の記述によれば、そちらのお嬢様はかなり高位の魔族らしく、現在魔族の精鋭部隊が探しているとの事です。お嬢様はかなり強引な方法で連れ去られたようで、その際に護衛の魔族に怪我人が出ており、場合によっては戦争に発展する可能性もありそうです。それを阻止できるのは勇者だけと、付け加えられています」


解決できるのは僕だけ?「預言書」におもらしの件で無理強いした報いなのか!


「すまほーちゃん」のアドレス帳をめくって「十六夜おもらし」に魔導電話をかけようかと悩んでいると、バラの騎士団の方が血相を変えて客間に飛び込んできた。


「国王さま!魔族の代表がお会いしたいとこちらに見えられています!」


「魔族の代表ですか?」


国王はうーんという感じで心当たりを探しているようだ。


そのとき、客間の外の廊下からミシミシといやな音がした。誰かが入ってきたようだ。


「ライスリッチフィールド国王がこちらに居ると聞いた。失礼する!」


十分に大きいはずの客間のドアいっぱいの筋肉の塊が無理やりに入ってきた!


身長は2メートル以上、青黒い肌に黒い皮のライダージャケットのような服装。額には2対の角が生え、髪はすこしパーマが掛かった赤色。

首にはチェーンのような装飾品を巻き、指にもごつい指輪を何個もつけている。


そう、まさに鬼!!!!!!!!


その鬼は部屋の中に殺気を満たし、何かを探している。


この感覚、僕がこの世界に飛ばされた直後に「預言書」に見せられた魔族の姿そのもの。


火の玉や電撃を飛ばし、破壊の限りを尽くしていた。


あの光景が現実になってしまうのか…。


殺気に満ちた鬼の顔が一瞬のうちに破顔する。


鬼は一瞬のうちにカレラさんの横に移動すると、隣に立っていた魔族の娘をいとおしそうに抱き上げた。


「わが娘!さーーーーふらーーーーーん!よくぞ無事で!父はそれはそれは心配したぞ!」


説明をするとあーず○ゃーん的なイントネーションだ。


「メイド服姿もよく似合っているぞーーーー」


この家では着るものがない場合、メイド服が出てくる仕掛けになっている。あまり派手な服を着せるよりカモフラージュ効果が高いと思われる。と信じたい。


「父上!皆さんが見ています!やめてください!」


髭がちくちくするのか、魔族の娘、サフランは全力で拒否をしているが、そこは腕力の差。


ライスリッチフィールド国王が声をかける。


「魔族の代表と聞きましたので、どなたかと思いましたらハイランダー国王!お久しぶりです」


「マッスルキング殿!あの戦以来ですな!お変わりないようで!」


サフランへの頬ずりとマッスルキング氏への挨拶をマルチタスクする筋肉の小惑星。アステロイドマッスルとでも呼ぼう。


ようやく筋肉の抱擁から開放されたサフランは、その場にへたり込んでしまう。


「だいじょうぶか?」


カレラさんが助け起こすと、サフランは自分の父親に苦言を並べ始める。


そういえば僕、何もしてない。


---


簡単に自己紹介をする。


「預言書」の勇者だと名乗ったことろ、意外そうな顔をされた。魔族の国にも例の勇者本が多数出回っているようだ。


カレラさんからサフランの救出時の様子を説明してもらう。


相変わらず要領を得ないので僕が通訳をつとめる。サフランが精霊に「人形の術」を掛けてゴーレムを操らせた件も説明した。


サフランの表情が少し曇る。


ハイランダー国王は自分の家臣を呼ぶと、何かを持たせてそのまま下がらせる。


「各地に派遣した捜索隊に娘の無事を知らせるよう、使い魔を飛ばしました。幸いにも娘は無事でしたが…」


そこでハイランダー国王は黙ってしまう。


「どなたかを探していらっしゃるのですか?」


「今回、娘のほかに行方が分からなくなったのは少なくとも20名。いずれも「人形の術」が使える者ばかり狙われました」


「国にとって重要な役割を担う術者も含まれるゆえ、場合によっては武力を行使してでも」


「預言書」が言う戦争とはこのことなのか。


「差し出がましいとは思いますが、僕達も捜索に加わりたいのですが、いかがでしょう?」


「お気持ちはありがたいのですが、これは私どもの国のこと、ご迷惑をおかけするわけには」


言葉は丁寧だが、目は余計なことをするなと言っている。


ここで引いたら勇者の名折れ。殺気には殺気。目に見えないエネルギーを放出し戦いを繰り広げる。


それに気づいているのはマッスルキング氏とソネッタさんにカレラさんくらいだ。


ルティリナは「はうはうどっぐ」状態だが、ちりちりとした気配にものすごくいやそうな顔をしている。すまん犬っ娘よ。

というか、いつ寝室からここに!


その殺気のやりとりをサフランが心配そうに見つめる。カレラさんのメイド服をぎゅっとにぎっている。


それをちらっと見たハイランダー国王は殺気の放出をやめる。


「それではしばらくの間、サフランの護衛をお願いしよう。今国内は行方不明事件で大騒ぎとなっている。私は捜索の指揮を執る関係で、この子のそばにずっとついているわけには行かない」


「そこで、娘の護衛を任せるにあたって適任かどうか確かめさせてほしい。勇者殿の実力を」


ハイランダー国王が立ち上がる。実際の身長より大きく見える。飲まれてはいけない。その時点で負けだ。

小惑星のような筋肉。勇者に勝ち目はあるのか!

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