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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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ぬるすらいむ焼き

勇者はようやく城の外に!

初の天然魔獣との対決が!

そして調査出発の当日となった。

初めて日付が飛んだ気がするよ!

1日だけど。


アンクルは例の遊び人精霊から「口止めされているけど(ry」の情報提供があり、今回の調査に持参することにした。

身に着けてもいいか聞こうとしたら既にいなくなっていた。

呪いの類はなさそうというが、若干怖いので皮の袋に入れてベルトにぶらさげた。


そして当初の予定通り、ガソリン残量に不安のある赤竜車はおるすばんである。

シースとレーネが自分の髪を1本づつ引き抜くと、色違いのくまちゃん人形に変化させた。

これを赤竜車に置けば防犯装置になるという。


恐怖!巨大熊の咆哮といううわさが流れるのはしばらく後である。


目的地まで2日ということと、調査をあまりおおっぴらにしたくない為ぱっとしないほろ付き馬車が用意された。


僕らのグループ、護衛の騎士と調査魔導士、機材や食料などを積んだ計3台の馬車と斥候と遊撃のための騎馬が4頭。


畑の中をゆっくりと進んでいく。


なにもしないというのはある種の拷問である。

ソネッタさんから裁縫に使う太目の糸をすこしもらい、おこさまたちにあやとりを教える。

僕自身もそれほどできないのだが、完全に飽きていたおこさまたちには好評のようだった。


姫さまはあやとりの糸で自分を縛るという高貴な遊びに興じている。


途中、食事休憩を挟みながら森の中を進んでいると、予定外の場所で馬車が止まる。


先行していた騎馬が地響きを立てて戻ってきた。


「この先の街道脇に多数の魔獣発見!「ぬるすらいむ」と思われます!」


魔獣との初遭遇。

スライムといえばあの形しか思いつかないのだが、こちらの世界ではそうでもなかった。

おなじみの饅頭のようなものではなく、どちらかというと巨大な透明みみずのような感じだった。

グリストラップにくっついてるアレを思い出す。

ぬるは「null」、知性のないスライムということのようだ。

そのぬるぬるくんの体内(?)には泥や倒木を食したのだろうか、茶色に濁った体液に折れた木がまざりぐにゅぐにゅとゆれている。

触れたものを取り込み、魔素を吸い出して体を成長させる。豊かな土地は一瞬で枯れるのだ。

速度は遅いものの、体の表面は魔力により硬化しているため、巨大化したアレをまともに(物理で)倒すのは困難を極めるという。


騎士団が守りを固め、魔導士のみなさんが臨戦態勢に入る。


「このスライムで試したいことがあります。最初は僕にやらせてください。」


馬車からアサルトライフルの入ったかばんを取り出す。


今の僕には姫さまを守りながらの近接戦闘は無理と判断し、国王さまに頼んで宝物庫から出してもらったのがこれだ。


最初見たときはクリップ(弾倉)が空で使えないと思っていたのだが、これは使い手の魔力を変換する魔導武器のひとつだった。

(双子が説明してくれた)

ただし、これを使えるのは魔導適正がニュートラルに近い者だけという。

(これも双子が説明してくれた)

そのため長い間、宝物庫の肥やしになっていたのだ。


アサルトライフルのセレクタをFireにセットする。

「ぬるすらいむ」に向け、トリガーを引くと電動エアガンのような小気味よい発射音と共に小型のファイヤボールが大量に飛び出す。

道をふさいでいた数体の小型「ぬるすらいむ」に命中し、爆散。


次にセレクタをThunderにセット。エレクトリックサウンドと共にエネルギーボルト(雷撃の矢)が連射される。

森から這い出してきた中型の「ぬるすらいむ」は痙攣しながら消えていく。


最後はAquaだ。これは単発でソフトボールサイズの聖なる水の塊が発射される。チャージタイムは長めだ。トリガーを引いて数秒チャージして、トリガーを離すと発射だ。すぽん!という若干拍子抜けた音とともに木立を越えて放物線を描いて飛んで行き、森の中に居た大きめの「ぬるすらいむ」に命中、スコン!という表面装甲を貫通した音がして、1発目で浄化され消えた。


どの攻撃も魔力の続く限り撃てそうだが、「ぬるすらいむ」相手では強いのかどうかわからない。


「ぬるすらいむ」は魔導結石と胃の中身(!)をその場に残して全滅した。

スライムとはいえ本来であれば魔導士数人がかりで対処するような魔獣の群れを一人で撃破し、一同ぽかーん状態。

これは純然たる武器の力。僕の介在する部分は無い。魔力すら姫さまの持つ三色団子の加護だから。


「ぬるすらいむ」の抱えていた魔導結石は琥珀のような感じで、体が大きければそれに比例してサイズも大きくなるようだ。


そして大き目のぬるすらいむには、地中から這い出してくる途中で取り込んだと思われる金や宝石の原石なども入っていた。



---


その後の移動中、「はうはうどっぐ」と「らーじぴっぐ」「ぶるーぶる」に遭遇した。


こちらの対応は騎士と魔導士のみなさんにおまかせした。


「はうはうどっぐ」は濃密な魔素の影響で異常状態になった狼である。

ある程度のダメージを与えると魔導結石をペッと吐き出して、何事もなかったかのように森に帰っていく。

普段は人を襲うことはないわんわんなので、むやみに殺さないのだそうだ。


「らーじぴっぐ」はいわゆる野生化した大き目の状態異常ブタである。うつろな目と荒い鼻息がチャームポイントらしい。こちらは今夜のごちそうにとおもったが、やっぱり魔導結石を吐き出して森に帰っていった。


「ぶるーぶる」は青い牛である。体が青く発光している。胃が4つあるせいか魔導結石も4つ出てきた。


結界の中でなぜ魔獣がいるのだろうという気がするのだが、結界はあくまでも侵入を防ぐ壁であり、内部までは効果がないという。

そのため森の中にできた沼地など天然の魔素溜りの近くで、「はうはうどっぐ」などが目撃されるそうだが、今日のように連続して魔獣と出会うのはおかしいという。


いくぶん日が傾きかけたころ、野営地に到着した。

ここをキャンプ地とする!


この野営地はかなりおかしい。普通は馬車を停めるスペースと、煮炊きの簡易かまどがあれば御の字だろう。



露 天 風 呂 が あ る の だ !



ようやくソネッタさんのおふろでどっきりもお預けかと安心していた僕が悪かった。許してほしい。

ちなみに今回の調査団、男性は僕一人である。


そして、騎士団と魔導士のみなさんがくじ引きをしていらっしゃる。

風呂のスペースや警備の都合で全員が一度に入れないので、騎士と魔導士が均等になるよう、その順番を決めているらしい。


どこからか用意された石版ホワイトボードに名前が書きつらねられていく。

なぜか「エイトさま」だけ、すべてのグループに割り振られている。


このあとの惨劇を考えるとご飯ものどを通らない。

というのはアレで串焼きのおにくをパンにはさんでもむもむしました。


そしてご飯を食べる僕の後ろには珍客がいた。

昼間、相手をした「はうはうどっぐ」の子供だ。僕があげた肉をはむはむしている。

どうやら群れから離れてしまったようなので保護をした。

なぜか僕になついてしまい、姫さまが浮かない顔をしている。

この「はうはうどっぐ」はメスなのだ。


ソネッタさんには「ついに種族の壁を突破されたのですね!」などといわれる始末。


食事が終わり、すこしの休憩のあと、死地(風呂)へと赴く。

基本的に宝物庫にあるものはオーバースペックです。


次回は過酷なお風呂戦争です。(予定)

そして保護した「はうはうどっぐ」の子供に異変が!

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