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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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珍客現る!

姫さまは真相を聞き出せるのか!

応接間とは名ばかりの簡素な一室に通された僕とソネッタさん。ソニアも一緒だ。


ソニアはまだぼけっとしていて掴まえていないと体が浮き上がってしまうので、僕のひざの上に固定してある。


「エイト優しすぎて変」などというので軽くウメボシをお見舞いした。


うちの子たちは少し離れた食堂で孤児院の子供たちと一緒にお菓子をむさぼっている最中だ。


ちなみにお菓子は持込である。


例の「候補」の件を聞く前に、かいつまんでうちの家族の話をしているのだが…。


神父は目を見開き、シスターはおくちをぱかっと開いたまま固まっている。


勇者のお披露目の席で精霊だとカミングアウトしている双子は除き、(世間的には精霊の御使いという巫女的ポジションらしいが)残念な精霊の長や妖精や魔獣というあたりはうまくオブラートに包んで、うちの子たちと出会ったいきさつを簡単に説明する。


ちょうど、話の中に出てきたナタリアがてきぱきとお茶を入れて回る。


この子には一応故郷もあるし、家族がいるんだよな。半ば追い出されたっぽいんだが。


「そうえいば、ナタリアは里帰りの予定とか無いの?」


と、あくまで田舎に帰るか?という聞き方をする。


「ええっと…。特に帰る理由も無いのですが…。旦那様に雇っていただいていることは家の者に手紙で知らせたのですが、どうも信用してもらえないようで」


「一度ナタリアの家に行くのもいいかもなあ…周辺の調査も兼ねて」


何しろ城内からあまり出ず、唯一の遠出は隣国のサンダッティアという有様の僕。


あれ、ナタリアの顔が姫さまみたいな残念なことに…。


「すいません。話が脱線しまして」


ナタリアの入れてくれたお茶を飲もうと手を伸ばすと、カップのそばにいた「自宅警備精霊」が点滅を始めた。何か様子がおかしい。


---


勇者があれこれ聞いているころ、食堂では。


色気のかけらも無いジャージ娘達が孤児院の子供たちと歓談中だ。


最初は貴族の子女が冷やかしに来たのかと警戒をしていたのだがそこは子供同士。すぐに打ち解けた。


とはいえ、話をしているのは女の子ばかり。


男女比率が約1:3という女性上位の孤児院。男の子は小さくなっていなければならない。


昨日、串焼きパーティで反論した例の熊の子も後で…。


勇者を串焼きのお兄さんと呼ぶ例の子は、姫さまと話し込んでいた。


庭先にある柵の補修で意気投合し、勇者と「ぶちゅー」に至った理由などを聞き出している最中だ。


「串焼きのお礼だったのよ。本当にそれだけ…」


姫さまはこれまでの経験から、勇者が天然のタラシということに薄々気づいてはいたがどうも納得がいかない。


オカンアイを発動し、もうすこし踏み込んだところを聞き出そうとしたのだが、思わぬ邪魔が入る!


「きゃーーーーーーーーーーーーーー!」


食堂に思わぬ珍客が!


---


「みんな!大丈夫か!」


「テイルズオブドラグーン」を抜いて食堂に向かった僕が見たものは…。


黒ずくめの男三人がくるくる巻きにされて床に転がされていた。


「みんな窓から離れて!」


子供たちを食堂の隅に集め、警戒をする。


外で見張りをしていた目つきのするどいメイドのカレラさんが「ん!」とサムズアップ。今のところ、他の脅威はなさそうだ。


「この男たち、孤児院の中を覗いていた。声をかけたらいきなり切りかかってきた」


顔を隠していた頭巾のようなものを取り払うと、シスターが「あっ!」と声を出す。


「この前、貴族の使いと一緒に居た護衛に似ている気が…」


となると、やはり。


「いよいよ実力行使ということですか…」


「実力行使ですか?」


僕は例の「候補」の件をシスターに伝えた。

いよいよ貴族に動きが!

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