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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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魔獣暴露後のお宝出現と勇者

お昼前、「魔獣暴露の収束を宣言する!」と冒険者ギルドと討伐に当たったバラの騎士団長からお話があり、今回の討伐ミッションは無事終了した。


負傷者はごくわずか、それも軽傷との事で治療も済んでいるとか。


冒険者ギルドはバラの騎士団、宮廷魔導士とも相談の上、これ以上の暴露は起こらないと判断したようだ。


みなさん、そのまま帰るのかと思いきやしばらく泊まり込むという方々が。


魔獣暴露後の迷宮には宝箱が湧くという言い伝えがあるそうで、正式な侵入許可が出次第突入をすると。


「ギルド長、宝箱の話は本当なんですか?」


「古い文献に載っておるようだが、わし自身の経験ではそれほど変わらなかった」


過去に何度か魔獣暴露の討伐指揮をしたというギルド長。


その際は目立った変化はなかったというのだが…。


「あれ?もしかして帰る人居ないですか?」


「済まぬが状況の報告でわしらは一度戻らねばならぬ。送迎を頼みたい」


今回の暴露で入手した資料などを持ち帰るのと、数日後に控えた現場の片づけの人手集めのためにギルド長と一部の職員が戻る必要があるのだとか。


「でしたら、アヒルちゃんワンボックスだけで足りますか?」


ちなみに僕もお城への報告があるので一時帰宅することになる。


姫さま達は今夜王都へ返す予定だが、お宝の話を聞いてどう動くのかちょっと不安だ。


---


「勇者さま!宝探しが出来ると聞きました!」


姫さまに報告の為王都へ1ニールほど戻ると話すと、何処で聞きつけたのか宝箱の話題が。


迷宮の宝箱は誰が用意しているのか非常に謎だ。


管理迷宮であれば地精霊が冒険者の忘れ物などを適当に見繕って準備していたような話は聞いたことがあるが、ここの洞窟はそもそも管理している地精霊が居ない。


MPTモンスタープラントツリーも存在していないようなので天然迷宮の可能性があるのだが、どうやって箱が湧くのか…。


偵察用のドローンは配備したままなので洞窟内に異変があればすぐに連絡が飛んでくるはずだが、今のところは特に動きらしい動きもない様子。


「姫さま、宝箱が湧くとは限らないようですが…」


「何事も確認が大事です。出なければ出ないという記録が残ります!」


何と言うか学術調査の一環みたいな感じになってるな…。


皆さんも乗り気なようで、自分の乗るぱわーど・ざ・アヒルちゃんのメンテナンスを。


既にオパール王妃にも連絡済みだというので僕がこれ以上口を挟む余地は無い。


ただ、かわいそうなのがマッスルキングさん。


迷宮と言えばマッスルキングさんと言う感じで、多くの古代遺跡を狩りつくした彼が魔導結界内の野良迷宮にアタックできないというのは…。


まぁ、国王としての責務を果たしていただかなければならないですし。


「サブロー、王都に戻るならお酒もらってきてほしいにゃ」


僕をパシリに使おうとする悪い猫娘が。


「わらわの分も頼むぞ」


「メイドはご一緒いたします」


精霊女王もパシらせるつもりらしい。


ソネッタさんはどさくさまぎれに僕についてくると言い出した。


帰り道はギルド長と一緒なので二人が並ぶと喧嘩になりそうな…。


吹っ掛けるのはギルド長なんですが。魔乳滅ぶべし慈悲は無いと。


車内の席順をどうしようかと悩んでいるうちにとりあえず帰還する組の準備が出来たと連絡が入った。


---


「車内での揉めごとはご遠慮願います」と先に釘をさしておく。


「ソネッタ、何の用があってライスリッチフィールドへ?」


ギルド長が仇を見るような目つきでソネッタさんを睨んでいる。


「旦那様のお傍にいるのがメイドの務めですので」


いつもの護衛役は野営地で油を売っており、たった今の護衛はソネッタさん一人。


「ソネッタさんは助手席に」


ギルド長とギルド職員は後部座席に座っていただくことに。


この二人、昔からこんな感じらしいんだけど…何と言うか記憶の隅っこに似たような光景を見たような残滓というか…。


思い出そうとしてもやもやするんですが何だろう。


「目的地、ライスリッチフィールド冒険者ギルド、進路クリアー!発進いつでもどうぞ!」


ナビゲーションピクシーが航路設定し、アヒルちゃんワンボックスが高度を上げる。


「アヒルちゃん発進!」


「ぐえい!」


基本は児童操縦・・・・の為、ハンドルを握る必要もないのだが、一応雰囲気的なものがあるので手を添えたまま。


少し薄曇りで視界が悪いが空中衝突するような物体はレーダーに映ることもなく、30分ほどで王都上空にたどり着いた。


---


「では1ニール後に!」と言い残し、ギルド長とギルド職員が冒険者ギルドへと入っていく。


あ、またお名前を聞きそびれた。いつになったら名前を聞けるのだろう、職員のおねえさん。


「では旦那様、王城へ」


アヒルちゃんをそのまま離陸させ、空路から王城へと移動。


前にも話したが僕専用のヘリポートのようなものがあってそこから出入りしているのだ。


魔獣暴露時は全時間帯でブロードキャストをしており、特に報告の必要があるかと言われるとちょっと考えてしまうのだが、一応勇者として現場に派遣されたので終了の確認だけはしておかないと。


後は中継していない時間帯の話もあったりしますので。


そのまま城のメイドさんに案内されオパール王妃の執務室へと通された。

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