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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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勇者、命名で失敗する?

思いつきというのは時と場合によって失敗することが多々あります。

「Oh!なんという結末!」


逸話というのは大体バットエンドで締めくくられる。この話にはおそらく森を甘く見てはいけないという教訓が含まれるのだろう。


姫さまやフィリー、サフラン達が真剣に本を読んでいる中、精霊女王は飽きてしまったのかトイレに立つ。


「おしっこおしっこーふふんー」


おしっこの歌はやめてほしい…。あれ、昔も歌ってたよな…。と、どうでもいいことを思い出す。


僕の隣で「ん?」と首をかしげる「わーきゃっと」


彼女は肉球のついた前足で上手に干し肉をつかみ、こりこりとかじっている。


毎回「わーきゃっと」と言うのはちょっと呼びづらい。


「そういえば君に名前ってあるの?ええっと、決まった呼ばれ方というか」


「横幅の広い人間さんからご飯のときに「わたしのかわいいこねこちゃん」と呼ばれてましたが、あまり好きではなかったです わー」


何かを思い出したらしく「わーきゃっと」の尻尾がぶわっ!と広がる。何もされてないよね?


「わーきゃっと」に仮の名前をつけようかな…。名前といえば土地神もずっと「土地神」で通しているんだが。


たま?ぶち?みけ?


突然、何かが降りてきた。気がした。


僕は本を閉じ、こほん。と咳払いをする。


「えーと。突然ですが、土地神と「わーきゃっと」に名前をつけようと思います」


「にゃ?」


「わー?」


「どるるるるるるるるるるるる」


空気読みすぎな精霊女王の分身のアバターが「すまほーちゃん」からドラムロールを流したので、一同唖然とする。


「勇者さま、いったい何が!」


うろたえる姫さま。


僕にもわかりません。


「じゃん!」


「まずは、土地神から…ターナ!」


「みゃ!たーな?」


「続いて「わーきゃっと」は…ノーラ!」


「わー?のーら?」


特に深い意味は無い。


それを聞いていたユキとモモが「あー」という感じで、おくちをぱかんと開いてこちらを見ている。


お手洗いに行って戻ってきた精霊女王があわてている!


「エイト、だめだ!すぐに取り消すのだ!」


洗ってちゃんと拭かなかったのか、まだ水気の残っている手で僕の口を押さえるが、時既におすし。


直後、土地神と「わーきゃっと」が金色の光に包まれる。


---


「いきなり育ったな…」


土地神のターナと「わーきゃっと」のノーラは一瞬だが人間年齢で十五歳くらいまで成長した!


二人ともねこみみとしっぽは変わりない。


が、すぐにしぼんで元に戻る。


そして、ノーラの手足はぶち模様の毛皮から人間と同じに…。


土地神はこれといった変化は無さそうだ…。


「命名」というのは特別な意味を持つ。ましてや特別な夜に特別な力を持った者が行えば…。


「ノーラは元の獣の姿には戻らないぞ…たぶん」


精霊女王の言葉が僕に重くのしかかる。


---


「わー!」


「すまない、僕が思いつきで名前をつけたばかりに…」


どうしていいのかわからず、おろおろする僕。


「よかった!これで追い払われずに済みます わー!」


路地裏を住処にしていた「わーきゃっと」改めノーラは、二足歩行する獣というだけで、どこに行っても追い払われていたという。


唯一、あの路地の突き当たりだけが安心してすごせる場所だったようだが、曲者に隠れはこを壊されてしまい身を潜める事も出来なくなってしまったというのだ。


「勇者さま、ちゃんと責任とってあげてください」


姫さまはノーラを抱っこしつつ、僕に詰め寄る。


「も、もちろん」


僕は深呼吸をする。


「ノーラ、もしよかったらだけど。ここに住まないか?」


「それと…改めで聞くけど、ユキとモモ、君たちもどう?」


三人?の回答は…


---

2/22 若干修正しましま。


「命名」というのは特別な力を持つ。

「命名」というのは特別な意味を持つ。

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