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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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通信手段を確保する勇者

気が付けば随分と日が傾いてきた。


ライスリッチフィールドとあちら側の世界、サブロニアの時差はそれほど無いような気がする。


『タマヨさま…』


今までいなかった方がタマヨさまの隣に。


執事っぽいスーツを着た白髪の男性がタマヨさまに何やら耳打ちを。


『長々と引き留めてしまい済まなかった。話の続きは後日改めて』


「いえ、こちらこそ。ご足労頂きありがとうございます」


あれ?何で僕が代表者みたいになっているんだ?


王妃さまは最初の挨拶をしたくらいで特に何も話していない。


毎回ここまで来ていただくもの心苦しいというか、ビルに戦車横付けというのは相当目立つだろうし。


「すこしおまちください」


急ぎ、日の出荘の管理コンソールにアクセス、先程生えたインターホンをアップグレード。


「そちらの受話器…で通じますか?通信機をお持ちいただければいつでも話が出来ますので」


『これを?』


壁に生えたインターホンの受話器からケーブルが無くなり、受話器にボタンが生えた簡易通信機といった感じに変型。


たった今は通話のみとなっているが、これも拡張機能ですまほーちゃん程度の機能には出来ると思われる。


受話器はお付きの方と思われる女性が受け取り、なにやら重箱のようなものに収められた。


『この場所は立入を禁じ、我ら以外近づけぬようにする』


「ありがとうございます。衆目に晒されるのは慣れておりませんので」


後ろの中継車両は蹴散らされたようで1台も残っていない。


ひとまず第一回目の会合はなんとなく両者の立場的なものを共有して終わった。


ただ、この壁を通じて何か取引が出来るかと言われると何も無いんですよね。


物資のやり取りまで出来たらそれはもう星間侵略に当たると思われるので。


タマヨさまとお付きの方々が車両に引っ込むと足場も畳まれ、護衛の車両と共に去り、いつもの風景が広がるだけとなった。


---


「思い付きで作ったものが大変な事態を招いてしまったようで」


APIに関して具体的な説明は何一つなく、手探りで進めた結果がこれである。


次に建物を作るとしたらこの窓は絶対に選ばないようにしないと。


またどこか別の次元に接続されでもしたら大変なことになりますし。


「エイト様、私共としては他の文明に触れることはむしろ好ましいと思っていますので」


結局マッスルキングさんは間に合わず、今もこの場に顔を出していないのでオパール王妃からお言葉があった。


まぁ、地球の文化に触れた後なのでそういった言葉も出るのだろう。


直接何かされるわけではなく、あくまで双方向でのコミュニケーションが取れる壁が出来たという認識をされているようなので。


壁に穴を開けたらどうなるのかとちょっと試してみたくもありますが。


多分亜空間に接続されるだけだと思うのでやりませんけれど。


再度日の出荘のバックヤードにアクセスし、インターホンへの通信をバイパスしてすまほーちゃんで受けられるように変更。


これで何処にいても通話が可能となった。


さて、今夜のお泊り会はどうしましょうという感じなのですが。


もう少し様子を見てほしいとお願いをされたので、今晩も御厄介になる事に。


---


「とまぁ、新たな文明との接点が出来まして」


「サブロニアと言ったか…しかし小僧はどこへ向かっておるのだ」


いつものように十六夜さんの股下ログインとなる。


今日のおぱんてぃらさまは某アニメのサブキャラ的な立場にあるボール状のロボットがプリントされており、思わず主題歌を歌いそうに。


しかし、これは誰が用意をしているのか。


ひなちゃんにインストール権があるのは知っているが、彼女に聞いても用意した覚えがない物がけっこうあるんですよね。


そんなわけでいつものようにスカート下から這い出すと、既に待機組と温泉組が分けられた後でした。


僕は後半に組み込まれており、前半の皆さんがお風呂から出るまでモニタの監視をすることになった。


---


何か変わったかと言えば特に何もないのだが、あえて言えば近未来側の窓側に規制線らしきものが張られ、赤く点滅する航空灯のようなものが浮いている。


多分立入禁止区域として設定されたのだと思うのですが、初見のみなさんはあれは何かと尋ねてくるので質問に答えることに。


こちらの世界ではなじみのないものなので仕方ないだろう。


「勇者さま、きせーせんというのですね!たしか…」


姫さまがさいせいくんRXを取り出し、何か検索をしている。


「ひめゆぶのこの巻にきせーせんというものが出ていました!」


本当に何でも網羅しているんだなあのライトノベル。


主人公の通う高校の近くでガス漏れ騒ぎがあり、規制線が張られて普段どおりに登校できず遠回りをすることになったというくだりが。


「きせーせんは危険な場所にあるのでしょうか?」


「あとはみだりに立ち入ってほしくない場所ですかね…」


事件現場など踏み荒らされてはいけない場所とか。


まぁ、あまり血なまぐさい話をしても仕方ないので何かよい例えは無いのかとネットを探したら不発弾処理の記事が出てきてもっとデンジャーに。


「ふはつだんとは何でしょう?」


これはどこから説明すべきか。戦争の歴史を語ることはこの国ではタブーとされているのでちょっと説明がしずらい。


国と国との争いによって生まれた負の遺産とでも言えばよいのだろうか。


ネットニュースの不発弾処理を行っている映像を見せることに。


物々しい警戒ぶりに目を丸くするうちの子たち。


爆発すれば数百メーエル四方が吹き飛ぶと説明するとどうしてそんなものを落としたのかと。


どう説明したらよいのやらと悩んでいると、すまほーちゃんに着信が。

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