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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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宝物庫の秘密

勇者はなぜかベットに・・・。

「…さま…ゆうしゃさま…」


姫さまの声?


目を開くと見知らぬベッド。


「ひにゃーーー」


ぐいーんと起き上がると僕の上に乗っかっていた誰かが、ころん!とひっくり返る。


おぱんつは真っ白だ。ということは。


「ユキ?」


僕がなかなか起きてこないので、起こしにきてくれたようだ。


ドアを開けられたということは、結界の効果が切れていたのか、それとも双子が?


「姫さま、ユキおはよう!・・・もえ、おはよう!」


姫さまとユキ、そしてちょっと遅れて客室に入ってきたもえにも挨拶をする。


双子はまだ眠っているらしい。


僕はソファで眠ったはずなのに、なぜかベッドにいる。


そして、掛け布団を注意深く観察すると、足元近くに丸いふくらみができている。


これはめくるべきか、めくらざるべきか…。


「勇者さま、おばあさまの姿が見えないので探しているのですが」


ぽすっ!という感じでふくらみの部分から顔を覗かせる、ユークレス王妃。


いやいや、まずいだろ!せっかくソファーに寝たのに台無しじゃないですか!


年齢不詳、見た目少女の王妃さまと同衾とか!


「おばあさま、寝相が悪いにもほどがあります!勇者さまが寝不足になってしまってますよ!」


まだ寝起きでぼーっとしているユークレス王妃に姫さまがガミガミと怒っている。


この事態が寝相で片付いてしまうのか…。深く考えないようにしよう。


---


僕は朝食もそこそこにユークレス王妃に手を引かれ、宮殿の奥まった部分に連れて行かれた。


夕べのこともあってちょっと恥ずかしい。


すれ違うサンダッティア城の兵士やメイドさんに手を振る王妃。軽く会釈をする兵士にさも当然といった感じで気さくに手を振り返すメイドさん。


到着したのは宝物庫のようで、扉の左右に強そうな兵士が張り付き、警備をしていた。


やはり手を振ってあいさつをするユークレス王妃。おもむろに扉に手を掛けて一気に開いた。


「あの?宝物庫は数十年ごとに開くとオパール王妃から聞いたのですが」


「収蔵物の公開は数十年おきだが、用事があって王族が入るのは別にかまわん。オパールに入るなと言ったのは危険な物があったからでな」


ユークレス王妃が壁の魔導パネルに手を触れると、庫内の魔導ランプが一斉に点灯した!


ぱっと見、何に使うのかよくわからない収蔵物の間を抜け、一番奥に到達すると、そこにはまた扉があった。


扉の周囲の空気がよどみ、頭がじんじんと痛み出す。


ユークレス王妃がそこを開くと、さらに空気のよどみが酷くなるのを感じた。


扉の向こうにはやはり何に使うのか見当もつかないアイテムが数点と例の短剣のレプリカが鎮座していた。


ほかのアイテムにも短剣と似たような文様が浮かび上がる。


僕が顔をしかめているのを見てユークレス王妃が言った。


「やはりこの力がわかるようだな。エイトに探してほしいものはこれと同じ力を発している。これを手がかりに、ぐうっ」


ユークレス王妃は頭を抱えてしゃがみこんでしまった。


「王妃!大丈夫ですか!」


彼女の顔は蒼白となり、がたがたと体が震えている!


僕はあわてて扉を閉め、ユークレス王妃を抱えて外に出ようとしたが、


「ま、まて。しばらくすれば元に戻る。このまま出て行けば兵士が心配する」


僕はユークレス王妃が回復するまでお姫様抱っこをすることに…。


数分後、頬に赤みがもどった王妃の第一声が


「伝説の勇者にプリンセスホールドをされるとは、長生きをするのも悪くないな!」


どうも調子が狂う!


エイトがベッドで寝ていた理由はわかりませんでした。犯人は私じゃないですよ?(ソニア談)

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