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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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2019/2388

課長の休日消失と勇者

「課長も大変だよな…」


「カチョーさんに何かあったのですか」


日中のダイブを終えてお屋敷に戻ってきたところで、姫さま達の帰宅時間と重なった。


ライスリッチフィールドの神社に関しての触れが十分浸透したとの事で明後日くらいに抽選機を一般公開することとなった。


既に設置済みなのだが、認識阻害が働いており一般の人には石塔か何かと認識されている。


抽選の際に人を流す方向についても既に計画されており、滞りなく捌ければ半日程度で終わる予定だが、予定は未定。


その間、屋台などの出店は禁止となるのでおにぎり三人組には先に伝えてある。


「で、課長でしたね。課長の姪っ子さんにヘルメット型ダイブマシンが貸与されることになりまして、サポート役に課長が選ばれたようなんですが」


「たしか詩乃ちゃんでしたよね?カチョーさんが困るようなことが起こるのでしょうか?」


「多分週末は詩乃ちゃんのお守でつぶれるんじゃないかと」


何しろヘルメット型に関しては第一人者と言っても過言ではない。


課長の行っていたテスト結果がこちらのヘルメットデバイスにも反映されており、比較的スムーズにロールアウトが出来た。


今度はこちらでデータ取りを行い、あちらにフィードバックを行っている最中だ。


課長にはフィードバック元の情報は秘匿されており、どこで取られたのか分からないデータの検証をすることに。


当然だが詩乃ちゃんのヘルメット型デバイスのデータも課長が検証することになる。


あとは先程あった美咲さんだったか…若い女性の名前と顔はすぐに忘れてしまうのでメモをしてある。


既に顔を忘れかけているくらい、この呪いは重篤である。


本当に誰の仕業なのか。


本人に断って写真を撮ってきたのだが、薫先生の隣にいなければ何故写真を撮ったのかすら思い出せないだろう。


「もしかしたら今夜は途中抜けするかもしれないけれど」


「大丈夫です。今日も境界の地だけで遊ぶ予定ですので」


これでDSOVRに出るとなると誰かしら付き添いが必要になるし、僕がいないといろいろと面倒なことになりかねないので。


そんなわけで姫さまと話をしている間に御夕飯の時間となった。


カタハマ神社の出勤状況の確認も忘れずに。


あれ以来特にトラブルも無く回っているようで何より。


もっとも何かあれば夜間バッチで同期したティーツーから報告が上がるので。


あちらのティーは失った記憶を取り戻そうと毎日1万歩ほどを探索に費やしている。


神社の境内で見つけたという珍しい色の石を写真付きで送ってくることもあり、それらは今度訪問した際に詳細を調べるつもりだ。


「勇者さま、御夕飯が冷めてしまいます!」


急ぎ食堂へ移動を。


---


本日もつつがなく夕食が終わり、食休みの後にお風呂となった。


ちなみにシロさんはしばらくの間僕へのスキンシップ禁止令が出たらしく、洗い場の隅っこで小さくなっている。


張り付いてくる方が変わっただけで、あいかわらず僕は取り囲まれた状態ですが。


特にアルマの世話焼きが酷くなった。


「サブローさん、シロさんと腕を組んで寝室に行くのは無しですから」


まぁ、いつもの調子である。


僕の体を洗ったら誰も触れてはいけないのかという感じで。


今夜も境界の地へ行く都合、アルマの匂いチェックは普段の3倍となる。


泡だらけの状態で確認しても分からないだろうと思うのだが。


「薫先生と会ったのですか?あともう一人、よくわからないですけど」


境界の地にいたのに残り香とかあるのかな?


魔力的な残渣までも嗅ぎ分けるアルマ。


ルティリナよりも嗅覚が発達しているのではという感じで。


「境界の地で親戚の人と会ってただけで」


「どんな関係ですか!」とあちこちから質問が。


そもそも最後に会ったのがいつだったかということすら思い出せないというのに。


さすがに今日はログインしてこないと伝えると、皆一様に残念そうな表情に。


そもそもダイブシステムの発送がいつなのか聞いてなかったですし。


来ると言えば詩乃ちゃんが現れそうな気はする。


今それを伝えて空振りした時のことを考え、いうのをやめておく。


---


「今夜もおじゃまします」


「日中にも来ておったようじゃが時間は大丈夫か?」


「僕だけ先に抜けると思うので後はよろしくお願いします」


「そこにお願いされても困るが、分かった」


今日は紫色のしまぱんてぃーむさま。


しまぱんてぃーむさまのバリエーション多くないですか?


十六夜さんのスカート下から這い出すと皆さんは既に自販機コーナーへ向かった後。


明確な残り時間が分からないので何とも言えないが2時間程度なら大丈夫そうな気がする。


僕達がログインした後、同じ場所に光の柱が聳えると見たことのある少女の姿が。


「益田さん!」


「詩乃ちゃんおひさしぶり」


「よかった!つながるかどうか不安で」


「今はどこにいるの?」


「自分のおうちです。明日おじさんのところに行く予定ですけど」


既に接続が出来るなら課長の出番は無いと思うのだが。


「まだ分からないところがるのでおじさんに見てもらおうと」


課長の貴重な休日は姪のサポートでつぶれるのか。


さすがに地球で作られたデバイスまでこちらでサポートするのは無理そうなので。


双子ならなんとかやってしまいそうだけど、勝手にお話をして機能がマシマシになったら大変ですし。


まずは姫さまに詩乃ちゃんの到着を伝えないと。

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