サンダッティアの湯
すごかったお風呂とは!の説明回です。
ソネッタさんが勝手知ったる我が家といった感じでサンダッティアの宮殿内を進み、お風呂場へと案内してくれた。
道すがら、元々はオパール王妃直属の護衛だったとソネッタさんから初めて聞かされ、ようやく納得した。
シルフィール姫を守るマーガレットさんみたいな感じか…。
ただ、普段の二人を見る限り、旧知の仲といったそぶりはあまり見せなかったけれど、何か理由があるのだろうか。
などと考えていたら風呂場に到着した。
やはり扉の文字が読めない殿方入口から脱衣所に入る。ソネッタさんは侵入して来ないようだ。
入浴スタイルはライスリッチフィールドと同じで水着着用と聞いていたが、一つだけ用意されたバスケットにはそれらしきものは見当たらない。
ふと、背中に視線を感じて振り返ると見覚えの無い女性が立ってにこにこしている。
ライスリッチフィールドのメイド服とは若干デザインが異なるが、メイドさんに間違いないだろう。
山脈が巨大というよりはふっくらしている。
「…ソネッタから勇者様のお手伝いを命じられております。こちらにお召し替えを!」
見覚えのあるバミューダだ。
「ありがとうございます!」
僕がバミューダに手を伸ばすと、すっと引っ込められる。
「あの?」
「着替えをお手伝いをするよう命じられております」
山脈ふっくらメイドさんはバミューダをかごに入れ、両手をわきわきさせて僕に近寄る
うーん。困った。
仕方ないので、身をゆだねる…。いや、それはダメだろう。
困っていると、命令したとされるソネッタさんが更衣室の上から(・・・)降ってきた!
既に水着に着替えている!今日は白ビキニだ。
「そこまではお願いしていませんよ?」
ソネッタさんがニコニコしている。これは危険だ!
見知らぬメイドさんは僕にバミューダを手渡すと、そのまま逃げるように更衣室の外へ駆け出した。
ようやく着替えが出来る…。ソネッタさん、そこで見張っているのですか?
「不貞の輩がおりますゆえ、こちらで見張りをしております」
だれが一番フテイノヤカラなんだろう。思っても口に出してはいけない。
ソネッタさんには以前おしりを見られているし、まぁいいか…。
「きゃあ!!!!」
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「エイトさま、足元にお気をつけください」
ソネッタさんの先導により脱衣所から浴室まで、薄暗い通路を進むこと三十秒あまり。
がらがらがr
「おおっ!」
そこには百畳ほどの広さの、室内風呂と露天風呂が両方楽しめる空間が広がっていた!
室内の浴槽は大理石のような黒い石で作られ、浴槽の真ん中にそびえるマーライオンのような登り竜の口からじゅばばばばば!とお湯が噴出している。
そして、三つの月が天高くから粗く削りだされた岩で作られた露天風呂を照らしている。
お子様たちは露天風呂に進出し、お湯掛けごっこの真っ最中であった。
ちなみにユキは水風呂につかっている。熱いのはだめなんだろうか。
「勇者さま!」
僕に気づいたシルフィール姫が手を振る。やはり例のブレス浴びごっこに興じている。
オパール王妃もブレス浴びをやっているのだが、山脈の危険が危ないのでやめて!
かけ湯をして、姫さまがブレス浴びごっこをしている浴槽の隅っこに入る。ここなら竜の彫像が盾になってオパール王妃の山脈が大変なことになっても見える心配は無い。
ふはーと手足を伸ばしていると、隣にソネッタさんがやってきた。
「メイドでしたらいつでも見ていただいて」
山脈をグイとそらすので、あわてて視線をはずしたら目の前に平地が広がっていた!
「おわっ!」
「どうやら、風呂は気に入ってもらえたようだな」
いつのまにかユークレス王妃が僕の目の前に立っていた。薄いピンクのセパレートを着用している。
「ええ、疲れが一気に取れる気がします!」
「そうだ。…ソネッタから聞いたが、エイトにはなにやら特技があると…」
ユークレス王妃の背中を流すことに…。一瞬別の名前で呼ぼうとしたけれど、ソネッタさんの本名なんだろうか。
ちなみにユキは蒸気でのぼせてしまったようでソネッタさんが連れ出してくれた。
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ユークレス王妃に手を引かれ、露天風呂の横にある洗い場に移動。
「どうですか?強すぎませんか?」
王妃の魔力パターンに合わせてあわあわのスポンジを動かす。
「あ、ああ。だいじょう ぶ だ」
オパール王妃のようにぐったりしてしまうこともなく、普通に洗えた。と思う。
ちょっと息遣いがあやしかったが。
それからしばらく露天風呂に入り、ユークレス王妃からサンダッティアについていくつか話を聞いた。
この宮殿は魔獣を防ぐ結界の増幅装置としての役割を果たしているそうで、他国の城も似たようなつくりになっているという。
これもミカミさんの力なのか…。
ブレス浴びをしていた姫さまや、露天風呂で遊んでいたお子様たちも若干のぼせて来たようなので、あがることに。
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着替えてからよく冷えた果実水をもらって飲み干す。
双子ともえは僕が言う前に「「「ほどほどに」なの!」です!」とお互いに釘を刺し合っていた。
先に上がっていたユキの目の前にはいくつものコップが置かれている…。大丈夫か?
サンダッティアのお風呂を堪能した僕は、寝室に案内された。
ロリはいますが、ポロリはありません。




