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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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2006/2388

薫先生に女児服を着せる勇者

ぐいぐいと来られるのにちょっとだけ慣れたのか、ココナは笑顔で更衣室から出てきた。


そんな様子を自販機コーナーから見守っていた皆さんもバーゲンコーナーに群がり始める。


ここの商品はひなちゃんが定期的に入れ変え、今は夏物がバーゲン特価?となっており秋冬モノがメイン。


特価は一応雰囲気づくりのためのPOPなのだが、果たしてみなさんに通じているのかは謎だ。


そしてようやくというか男性ものの服がわずかに増えた。


昔風のタートルネックのセーターがあるのですが、ちょっとずれてませんかね?


僕が流行に疎いだけという話もあるのですが。


「勇者さまはお着換えにならないのですか?」


「どうしようかな…」


婦人服売り場に仕方なく設置された、家でごろごろするおとうさん向けの服しか無いのである。


一時期流行ったとあるメーカー製スウェットの上下も陳列されている。


ここだけ時間が20年くらい前なのでは?


年齢的にもそんなに外れてはいないのだが、今着ているアロハとジーンズ以上の組み合わせが見当たらない。


「当初のTシャツとジーンズだけよりははるかにマシだけど」


そのTシャツもゲームのロゴが入ったいわゆるゲーム内配布アイテムそのままだったし。


十数か所ある更衣室はうちの子達がひっきりなしに出入りし、満員御礼状態だ。


これは今日もDSOVRに行けそうもないな。


せっかくなので薫先生も試着大会に呼ぼうかな。


あのリクルートスーツ一着しか渡してないし、そろそろ着替えが欲しいと思うのだけど。


---


「益田君、先生に何を着せようとしているのですか!」


本日もドラちゃんを伴ってやってきた薫先生。


彼女にいろいろと試着してもらおうと思ったのだが、ちょっと手が滑って小学校高学年向けの服をお出ししてしまった。


140でぴったりなんですよね。どういうわけか。


「すいません。出来心です」


ココナに着せたのと似たような感じになった。


ランドセルを背負わせれば完璧ではなかろうか。


当然のようにランドセルも用意されているが、さすがに背負ってはもらえなかった。


「もっと大人びたデザインのものは無いんですか!」


「ここは基本的に子供服メインのゾーンで」


ぷりぷりと怒っていらっしゃる薫先生をこっそり撮影し、大人向けのゾーンへと移動。


「サイズは児童的・・・に合うようシステムアシストが働きますので」


移動した先には大人向けのシックな色合いのカジュアルウェアが山積みとなっている。


ふつうは吊るしだとおもうのだがバーゲンコーナーを模しているので。


「いつまでもリクルートスーツじゃどうかと思いまして」


「また騒ぎになったりしない?」


「魔法少女服と違ってバフは掛からないですし」


薫先生が初回ログインで入手したアレはレア中のレアで、店売りのお高いほうの魔法少女服よりもさらに性能が上。


ただし、いい年をした大人が着るようなデザインからはかけ離れており、その辺がトレードオフと言う感じか。


「益田君、いま失礼なことを考えたでしょう」


「いえそんな別に…さっきの服でもいいかなとは思ってないですよ」


「ダメに決まってるでしょ!どこの世界に女児服を着た大人が」


「それがいるんですよね」


「またそうやって益田君は私を騙そうと」


すまほーちゃんで動画投稿サイトを開き、それ系の動画を見せることに。


「益田君がこういう動画に興味を持つだなんて…」


ロリコンと思われたか。まぁ、思われても仕方ないですけれど。


「見つけたのは姫さま達なので」


今もバーゲンコーナー近くにある謎PCにかじりついて最近のファッショントレンドを確認している姫さま達。もちろん地球の。


「益田君、もしかして文化破壊してない?」


「元々が混沌カオスな文化ですから」


特に分からないのがタングラートである。何故城が和風なのか。城下町もそうだけど。


大黒屋さんの実家なんてどう見ても武家屋敷でしたし。


「薫先生、こんどタングラートに行ってみませんか?絶対驚くと思いますし」


明日の用事はちょっとハードな話し合いになりそうなのでまた日を改めて。


皆さん着替え終わるとフォトブースに立って記念撮影を行い、また着替えるといったことを繰り返している。


僕はココナに気に入った服を着てもらい、そのままスイーツ自販機コーナーへ向かう。


薫先生も一緒だ。


ブラウン系でまとめた大人っぽいいで立ちとなっている。


とても狩りに行くファッションではないが。


---


「ところで…来るたびに自販機が増えているように見えるけど」


「僕と双子が増やしているので」


「海苔と梅干しの自販機なんて見たことないわ。よく見つけたわね」


「おにぎりブームの時に材料が無くて必死に探したんですが」


今はやや下火になっているおにぎりブーム。


自宅で食べようと思えば例の三人組が作ってくれるし、海苔の代わりに昆布を使ったものなら派遣メイドさんも作れるようになった。


いわゆる俵むすび的なものになりますが。


たまに朝食におにぎりが出ることもある。


こちらで積極的に食べることは無くなったのだが、僕のインベントリにはまだ20個近いおにぎりが。


これを食べて感想を伝えないとならないので、一日5個くらいが限度だ。


「ロールケーキはいつ?」


「ついさっきですね。双子が出したようです。おいしいですよ」


薫先生はロールケーキにしたようだ。それもプレーンな生クリームのを。


僕達は黄金饅頭にしようか。


名前に関して戦争になるというアレだ。


定番のつぶあん以外にもカスタードクリーム、いちごジャム、ブルーベリー、抹茶等々。


多分思いつく限りの甘味が入っている。


皮から砂糖を抜いて餃子の種を詰め込んだものも。


これ設定したの誰だろう。


どう見てもお酒の肴じゃないですか。


ちょっと気になったので餃子の種いりを食べてみることにした。


ココナにはカスタードクリームを。

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