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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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才女の動物アップリケ

勇者は姫さまの罰を受けることに。

「姫さま、ちょっと踏み方が強いですね。もっとやさしく」


「勇者さま、こんな感じですか?」


「はい、あー!だめ!戻して!」


「きゃっ!」


僕は今、シルフィール姫に「赤竜王」の操縦をレクチャー中だ。


姫さまから申し渡された罰は「私も戦力に加われるよう鍛えてほしい」というものであった。


本来は守られる立場の姫さま。無理をしても仕方ない。


いろいろと悩んだ末、赤竜王の基本操縦を覚えてもらう事に行き着いた。


双子が赤竜王に同化していれば自動操縦も可能であるが、細かい動作となると双子には無理なようだ。


たとえば機体を狙った位置で停止させる、荷物を持ち上げて運ぶなど。


進化した赤竜王は手足が長く動作が機敏になった分、どうしても操作が「ピーキー」な感じになっている。


例えるなら、某ゲームの教官専用機体のような感じだ。


まったく例えになっていない気がしないでもないが、一瞬気を抜くとオートバランサーでは対処しきれくなる。


転倒までは行かないが、緊急停止から復帰するまでに数秒を要するので、その間は無防備になるのだ。


「姫さま、そろそろ出発の時間なので、後は食事休憩のときに」


「…はい、勇者さま…。勇者さまはこんなに難しい操作をすごく簡単にやっているように見えるのですが、なにかコツがあるのですか?」


「長年積み重ねた経験によるものです。姫さまは筋は悪くないと思いますので、あとは訓練あるのみですね!」


赤竜王を片膝立ち状態にし、姫さまを一旦おろして村の人たちに挨拶に行く。


ルナール先生の親類の子供達も同行することになった。城に行く荷馬車が集荷に来たので、それに便乗するという。


土地神は名残惜しそうに村を眺めている。


「寂しくなったら帰ってくれば良いさ」


土地神は頷いてから僕によじ登ろうとしたが、すでに先客が居た。


もえが僕の肩を占領していたのだ!


土地神は仕方なく僕の背中にしがみつく。


ふと、荷馬車の中を見ると数人の子供に混じってルラーニャが乗っていた。


「え、えっと!ルナール先生のところに遊びに行くの!」


周りの子供達の「ルラーニャは目的が違うと思うよ?」という表情が面白い。


「それじゃおとなしくしているんだよ!」


ちなみに魔族の方々は明け方くらいに迎えが来たとランサーさんに聞いた。


念の為、村に数名バラの騎士団と魔導士の皆さんが残って警戒をするようだ。


赤竜王はすし詰め状態のためハッチを開け放ち、精霊女王や地精霊、土地神は外に足を投げ出して座っている。


オートマタは結構な重さがあるので歩いてもらった。生身ではないので疲れは無いという。


途中、姫さまに赤竜王の操縦を任せてみたが、まっすぐ歩くだけならまぁまぁ安心できるかなという程度には成長した。


行きかう行商の荷馬車が精霊女王のふとももに見とれて大惨事寸前になった他は、これといってトラブルの無い帰路となった。


---


護送した黒ずくめの外套一味を引き渡した後、ルナール先生が会いに来た。


親戚の子供達は学校に通うための下見も兼ねて遊びに来ているという。


「勇者さま。子供達に聞きましたが、村を救ってくださったそうで本当にありがとうございます…。あの、ルラーニャ?さっきまで他の子供達と一緒だったはず?あれ?」


ルナール先生はかけていためがねをはずしてハンカチでぬぐっている。めがねをはずしても美人だ。


「ルナール先生、この子は精霊です。村を救うためにがんばってくれた一人です」


土地神はルナール先生のぴこぴこと動く狐耳を目で追っている。


「はむっ!」


「ひゃあ!」


狐耳のふわふわした毛に土地神がかじりつき、先生は押し倒されてしまった。


どうして今日はスカートなんですか…。


動物のアップリケが見えた気がしましたが、見なかったことにしておきます。

勇者の目が釘付けになったかどうかは謎です。

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