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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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番外編「勇者の波紋(っゃっゃ)事件調査報告」

勇者が針のむしろでダンス中、お城でもいろいろな事件が起こりました。

・ケースそのいち 勇者邸


「んんーーーー!」


今日もこの「家」で一番早く目覚めたナタリア。


勇者と先輩メイドが出かけ、家の管理を任された彼女は張り切っていた。


洗面所で顔を洗おうとして、ふと鏡に目が行く。


「だ…だれですか!」


そこには知らない人物が映っていた。いや、従姉にも似ているがここにいるわけも無く。


「そばかすが無い…それにこれは私?」


紫外線対策など無縁なこの世界。外で働くことの多かった彼女にはかなり目立つそばかすがあったのだが、一晩できれいさっぱり消えていたのだ。


ふと気がつくと、隣にも同じように鏡を覗き込む少女がいた。


「アルマ?なのです?」


すこしだけ大人びた雰囲気になっていたアルマ。しかし一瞬目を放した隙にいつものアルマに戻っていた。


二人で顔を見合わせる。そして二人とも肌が異様に「っゃっゃ」な事に気がついた。


---


・ケースそのに はうはうどっぐ


「ねぐるしい かえで」


「おねえちゃん…」


二人、いや二頭の「はうはうどっぐ」は勇者が日曜大工で作成した箱の中にきっちりと納まって寝ていた。


姉妹が暖かく寝られるよう、絶妙なさじ加減で密着できるよう大きさが整えられていたはずだ。


「っゃっゃ」具合を確認中のナタリアが、うんうんと唸る二頭に気づいて様子を見に行く。


「ルティリナちゃん!かえでちゃん!どうしたの!」


ナタリアが見たのは、箱からあふれんばかりに成長したルティリナとかえでの姿だった。実際溢れていたのだが。


急いでルティリナとかえでを引っ張り出すと、体のサイズは元に戻った。いや、それでも一回りくらいは大きいようで、箱に収まらない。


そして二頭とも「っゃっゃ」なのであった。


---


・ケースそのさん バラの騎士団


「あれ、胸当てが入らない…どうしよう」


朝の訓練に参加するため、早起きした面々。更衣室できゃいきゃいと騒ぎながら着替えの最中だ。


いつもならすこし余るくらいの胸当てがきつきつになっていたのだ。


隣で見ていた同じ班の子がその様子を見てうらやましがる。そして肌がきれいになっていることにも気づいた。


あなたも入らないの?わたしも!と、あちこちから声が上がったが、すぐに落胆の声に変わった。


大きくなったぬか喜び組と大きくならなかった安堵組の「はーーーー」というため息が同時に上がる。


その後の訓練で、ダミー人形に打ち込んだ木剣がへし折れるという事故が起こったが、幸いけが人は無かった。


---


・ケースそのよん 魔導訓練所


「「「ファイヤボール」」」


練習用の魔導リングを装着し、数人が横一列にならんで数十メートル先の的に向かって握りこぶし大の炎の塊を投げつける。


ここは半地下の訓練施設だ。周囲には何重にも土嚢が積み上げられ、攻撃魔法を受け止める結界も張られている。


「それじゃ次の組にリングを渡して。準備が出来たらリングをつけていないほうの手を上げなさい」


程なく全員が手を上げる。


「的を狙え、詠唱はじめ!」


「「「ファイヤボール」」」


そのとき異変が起きた!


「「どーーーーーーーーーん!」」


「「「「「きゃーーーーーーーーー!」」」」」


両端の二人から一抱えほどもある高温の火の玉が撃ちだされ、着弾後に的を蒸発させ、後ろの土嚢も消し飛ばしたのだ!


慌てふためく魔導士の皆さん。訓練を指揮していた副隊長がなんとか場を収めた。


その日の訓練は中止となり、巨大な火の玉を生み出した二人は原因を調べるためシルビアの元へと連れて行かれた。


---


・ケースそのご お掃除部隊


「班長、迎賓館浴室の定時清掃完了しました!」


狐耳の浄化魔導士が日誌を持って本部へ報告に行く。


日誌を受け取った班長は時計に目をやり


「早すぎるだろ!今から私が直接確認に行く。ついてこい」


浴室の清掃魔導具は操作パネルに一定量の魔力を注ぎ込むことで自浄作用を維持する。その魔力を充填するのに見習い魔導士数人がかりでも数十分はかかるはずだが、まだ二十分も経っていない。


往復の時間を考えれば数分程度しか注ぎ込んでいないことになる。


ちなみに操作パネルは一定量の魔力を蓄えると緑色に光る仕組みだ。


狐耳の子は何故怒られているのかわからず、しょんもり状態で仲間の見習い魔導士と共に班長の後に続く。


「お前たち、いつからこんなことができるようになった!」


操作パネルはいつもより濃い緑色で光り、清掃魔導が流された床や壁は新品以上に光り輝き、浴槽のお湯も無駄にきらきらと輝く。


「疑ってすまなかったな。お詫びに昼飯は私がおごろう」


手を取り合って喜ぶ見習い魔導士の面々。やはり「っゃっゃ」であった。


---


・ケースそのろく シルビア


特盛ファイヤボールの報告を受けたシルビア自身にもさまざまな変化があった。


ブラのボタンがばっちん!と飛ぶ。化粧とは無縁なはずなのに肌がすべすべ。(エルフなのですべすべだろうという話もある)おまけに体の中の魔力が尋常ならざるレベルに高まっている。


「サバンナは例の黒ずくめ引取りの護送馬車に同行して居ないし、どうしたらいいのかしら」


ため息をつくために息を吸い込んだら「ばっちん!」という乾いた音が響いた。


「ふえええええ」


ブラすら要らないほかの魔導士の視線が突き刺さるのを背中に感じながら、とぼとぼと更衣室へと向かうシルビアであった。










この後、原因となった勇者がどうなったのかは記録に残されていない。

番外編ですが一応ネタ振りとなっております。

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