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第4話

   

 行きつけとはいえ、毎日(かよ)うわけではない。私が次にスーパー「尾塚屋」を訪れたのは、3日後の月曜日だった。

 私にしては珍しく、夕方ではなく午前中。開店後1時間くらいのはずの時刻だったが……。


 灰色のシャッターは完全に閉ざされていた。布製ひさしも力なく垂れ下がっている。定休日みたいな有様(ありさま)だった。

 とはいえ、そんなはずはない。月曜は営業日であり、事前の告知もなくいきなり臨時で休むような店ではないのだから。

 実際、何人かの買物客が店の前をうろうろしている。

「一体どうしたのかしら?」

「ご主人も奥さんも二人とも寝坊というのは、ちょっと考えにくいわよねえ」

「何かの事故に巻きこまれた……みたいな話じゃなければいいけど」

 常連客なのだろう。名前は知らないが、顔には私も見覚えある者たちだった。

 彼らは口々に、ご主人たち二人を心配している。その気持ちはわかるので、私も会話に加わろうかと思ったのだが……。


 そのタイミングで、真っ黒なワゴン車が店の前に停車する。

 降りてきたのは、スーツ姿の男たち。買物客とは雰囲気が違っていた。ジロリとこちらを睨みつけると、うるさいハエか何かのように、手で私たちを払いのける。

「どいて、どいて!」

「あんたたち邪魔だよ! 店の前でたむろしないでください!」

 私は素直に場所を譲ってしまったが、主婦らしき常連客の中には、真っ向から食ってかかる者もいた。

「あんたたちこそ何様だい!」

「この店の関係者じゃないだろう?」

 スーツ姿の男たちは、憮然とした表情で対応する。

「いや、関係者だよ。合法的に品物を引き取りに来たのだから」

「いくら待っても、もうここは開店しないぞ。このスーパーは倒産して、店主夫婦は夜逃げしたのさ」

   

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