現実逃避を辞めてみた in異世界
練習ように書いたものです。
感想などで続きがみたいなどあれば連載として投稿するかもしれません。
よろしくお願いします。
―――痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い。
激しい鈍痛によって意識が覚醒した。
普段より小さく感じる視覚からどうにか現状の理解を図ろうとする。
しかし今まで感じたことのない感覚と、何より目の前で起きている光景に理解が及ばない。
眼前には赤黒く滲んだ革鎧を付け、楽しそうに女性を嬲る数匹の緑鬼たち。
その傍らでは、両手両足を押さえつけられた男に短剣を刺し、男の身体から小石の様な粒を取り出す狼男。
どの化け物もここ数日でよく見た存在だ。
そして、その化け物たちの背後では空気を焦がしながら燃え上がり、その炎をよりいっそう大きくする建物たち。
―――何だよこれ。
痛みに耐えながらどうにか立ち上がろうとするが上手くいかない。
視線をより強い痛みの方へと向けると、そこには赤黒くボロ雑巾のようになった右足。その原因となったであろう大男の姿があった。
「……おい、こいつが本当に渡り人ってやつなのか?」
「えぇ、間違いないですね、確かに魔無しのようですね。ここまで痛めつける必要はあったんですか?」
大男の影で見えなかった仕立ての良い服を着る神経質そうなの男が答えた。
「俺の仕事に文句をつけるな……約束だこいつは好きにしろ、その代わり俺達の家業については不問にするということだったが」
「はぁ……えぇえぇ、王国としてもいけ好かない移民が減るくらい問題ないですからね。それよりも渡り人を手にする方が何倍も大切ですよ」
――何だ、何の話だ、てかなんで俺こんな目にあってるんだ。
「……うっ……がっ………」
声を上げようにも痛みで呻き声しか出ない
「おや?起きてしまいましたか、生け捕りとは言いましたけど随分軽く気絶させましたね?」
「黙れ、お前のやった足の痛みで起きただけだろう。俺の仕事は完璧だった」
「ははっ、実験対象の記録を残すことは私の仕事でもありますからね」
「ふんっ、どうだかな?俺たち魔族を頼る時点で王国自体が腐っているだろう。なら貴様も同じだ」
「ははっ、」
急に頭に強い衝撃を受け意識が遠のいていく。
「あまり我々関…口に出さないで頂…い、あなたが…もその方が得……るでしょう?」
2人の声が掠れて聞こえる
「どう…な、帝国…邪…、お互い…害が一致……だけ……」
意識はそこで途切れた。
異世界滞在期間【4日】
まぁ拙いながらに頑張りました。
頑張ったで賞☆☆☆☆☆を下さい