『神殺し』
「ルヴィエラが神竜デウスノーヴァを喰ったって、それホントなの!?」
「うん、ホントだよ。10000年に1度の生命の儀式で、デウスノーヴァが弱ったところを狙い撃ちしたらしい」
「竜界全体に生命エネルギーを送って、自然を維持するんだよね」
「そうそう」
私の質問に、こくこくと頷くアルンフィード。
「デウスノーヴァって、竜界の神だよね。神を喰うって、とんでもないことをやったな。まあ、私もハレスを殴り飛ばしたから人のこと言えないけどね」
「サレちゃんから聞いたよ。やっぱり、創造神の最高傑作で一番まともなのはアズリンしかいないね」
「いやいや、アズリオンも大概だと思うけどね。それで、話は戻るけど、デウスノーヴァを喰ったルヴィエラはどんなふうになっているの」
私に質問され、アルンフィードはふうっと息を吐く。
「ルヴィエラの力は知っているよね」
「うん、殺した相手の魔法を使えるようになって、自分の魔力も増やすクソチートだよね」
「デウスノーヴァの魔力を取り込んで魔力保有量が神レベルになったのと、生命魔法を使えるようになっちゃった」
「なにそれ、勝率皆無さよならバイバイじゃん」
「そういうわけだから、カレイアに助けてほしいんだよ。アズリンだけじゃあ、どんなに頑張っても今のルヴィエラには勝てない。君が人間界で仲間たちとのんびり過ごしたいのはサレちゃんから聞いているけど、アズリンの次はカレイアを狙うだろうし……どうだろう、私たちに手を貸してくれないかな」
真剣な表情で、アルンフィードが握手を求めてくる。
デウスノーヴァの力を得たとなれば、アズリオンだけでは勝率皆無だろう。私が協力したとしても勝率は低いままである。
私が協力しなければ、アズリオンは殺される。そうなれば、アズリオンの魔力とクソチート魔法もルヴィエラの物になってしまい、いよいよ手が付けられなくなる。
「協力するしかないよね」
「ありがとう。それとボクが人間界に来た理由はもう1つあってね。人間界のどこかに封印されているっていう魔剣ドラゴスティアを探し、その封印を解除することができる滅竜魔導士と友好な関係を築くこと」
「「えっ」」
会話を聞いていたサツキと、私の声が重なってしまう。
「その反応、心当たりあるの?」
「あ、あの……」
苦笑を浮かべながら、静かに手を挙げるサツキ。
「よわよわメイド、君に構っている時間はないよ」
「え、えっと、私がその滅竜魔導士です……唯一の生き残りです……」
「えっ」
アルンフィードが、ポカンと口を開ける。
「この通り……」
魔剣ドラゴスティアのレプリカを生成し、地面に突き刺すサツキ。
「……」
「封印は解除できていませんが……レプリカを生成できることが立派な証拠となりますので……」
魔剣ドラゴスティアのレプリカを見て、アルンフィードはひとこともしゃべることなく地面に両膝を附く。
――そして。
「すいません」
「……」
完璧なフォームで繰り出された、最上位悪魔の土下座。
これは真似できない。
「よわよわメイドとか言ってすいません。殺そうとしてすいません」
「……」
「足でも舐めたらいいですかね」
「……」
「ああ、ボクなんかに舐められたら汚いですよね。あははは、死にますね」
「ストォォォォォォォォォォォォップ!!!!」
アルンフィードが首を斬り落とそうとしたので、私は急いで妖刀を取り上げる。
「カレイア、邪魔をしないで」
「死ななくていい!! サツキそうだよね!!」
「妖刀を鞘に戻してください。私が弱いのは自覚していますから」
「ふえええっ、なんと寛大なお言葉……」
おでこを地面に擦り付けるアルンフィード。
「私はラードニアを殺したいのです。そのためには修業をして強くならないといけません。アルンフィード様、貴方の剣技は素晴らしいです。今までの行為は無かったことにしますので、私に剣技を教えていただけないでしょうか」
「ほええっ、身に余るお言葉」
最上位悪魔に土下座をさせる人間なんて、この世界が誕生してから1人たりとも存在してないよ。サツキはもう世界最強のメイドを名乗っていいよ。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!!
とうとう判明しました、竜王ルヴィエラの能力。カレン曰く、殺した相手の魔法を使えるようになって、自分の魔力も増やすクソチートとのことです。
相当やばいことになっていますが、これからどうなってしまうのか。
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