『熾天使と白銀の天馬』
「召喚術式――起動、しろちゃんおいで」
魔法陣が輝くと同時、白銀の天馬が現れた。
美しい翼を広げ、赤色の目で私たちを見下ろしてくる。
「こいつがペガサスですか、初めて見たですよ」
「ペガサスは森林の泉にしかいないからね。エーテルノ、むやみに近づかないほうがいいよ、蹴り飛ばされるから」
「おっと」
私に言われ、エーテルノは1歩下がる。
アメルは咳払いすると、1歩前に出てしろちゃんに話しかけた。
「しろちゃん!! 私たちを背中に乗せて!!」
「……」
アメルに命令されるが、しろちゃんはそっぽを向く。
「こうなっちゃうわけ」
「あちゃ~」
アメルが、やれやれと肩を竦めてくる。
ペガサスの耳が後ろに倒れているのは、不機嫌な証拠である。しつこくすれば襲い掛かってくるだろう。
「私に任せるですよ」
自信有り気な表情で、エーテルノが向かっていく。
「後ろに回ったらダメだよ。まともに蹴られたら首が吹き飛ぶからね」
「じゃあ、正面ならいいですね」
「あっ」
私が注意しようとした瞬間、しろちゃんが口を開く。次の瞬間、青白い稲妻がエーテルノの身体を焼く。
「ひぎゃああああああああああっ!!!!」
稲妻に焼かれ、エーテルノが悲鳴を上げる。
ペガサスは雷を扱うことができるため、真正面に立つことはおすすめしない。
「あちゃ~」
「あちゃ~じゃねえですよバカタレ!! 危うくバーベキューになるところだったですよ!!」
黒焦げになったエーテルノが、私の胸ぐらを掴んでくる。
なんとも香ばしい。
「不死身だし、別にいいかなって」
「不死身でも痛覚はあるって言ってんじゃねえですか!!!! クソ天使!!」
「ごめんごめん」
笑う私と、怒るエーテルノ。
そんなことをしていると、しろちゃんの魔力が上がる。
「カレン、なんだかやばそうです」
「うん、遊びはこれまで。本気で怒ったらめんどくさくなる」
サツキに言われ、私はしろちゃんに近づいていく。
私の正体に気づいていないのか、大きく口を開けるしろちゃん。
「てめえも焼かれちまえ。天使のステーキになっちまえ」
「あはは、私には効かないもんね」
しろちゃんの口から、青白い稲妻が打ち出される。
しかし、私は無傷。
「……!?」
「あは、私に攻撃を仕掛けるんだ」
驚愕の表情を浮かべるしろちゃんに、私は微笑みかけた。
そんな私を見て、アメルが口を開く。
「エーテルノちゃん、カレンにはなんでダメージがないの?」
「クソみてえな魔力を身体に纏わせているからですよ。あいつの魔力壁を突破できるのは天魔竜のトップ層だけですよ。殺戮天使の名は伊達じゃねえですよ」
「かっこいいねえ」
かっこいい頂戴しました。
こうなったら、もっとかっこいい姿を見せないとね。
「しろちゃんだったかな、私を誰だと思っているのかな」
私は天輪と白翼を顕現させると、熾天使カレイアを降臨させた。
腰まで届く銀色の髪。燃え盛るような紅色の瞳。黄金に輝く天輪。太陽の光によって輝きが増す3対6枚の白翼。
「……!!」
私を見た瞬間、しろちゃんが目を見開く。
「おて」
ぽん。
私の手に、右前脚を乗せるしろちゃん。
「おかわり」
ぽん。
私の手に、左前脚を乗せるしろちゃん。
「おとなしくなったよ」
「さっすが~」
うきうきとした表情で、アメルが近づいてくる。
「しろちゃん、もっかい言うね。私たちを背中に乗せてくれる?」
「……」
「ゲホンゲホン!! ゴホンゴッホーン!!」
「……」
私がわざとらしく咳をすると、しろちゃんはおとなしく姿勢を低くするのだった。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!!
なんだかすっごい更新が遅れてしまいました。
正直に言いますと、最近モン〇ンを買っちゃいまして、すっごいハマっていました。
クリアしたので更新速度は戻るはず!! 一狩り行こうぜ!!
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