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『中級冒険者になりました』 

「昨日の夕方に提出してくださったインクルスネークの素材、無事に確認しました!! おめでとうございます!! アメルさん、カレンさん、昇級試験合格です!!」


 翌日の朝。

 冒険者協会に行くと、リンから合格を言い渡された。


「やった―!! やったよ、カレン!! これで中級冒険者だよ―!!」


 合格を聞いた瞬間――

 嬉しい気持ちを抑えきれないのか、アメルが抱きついてくる。


「あは、嬉しいのは分かるけど、そんなに抱きつかれると苦しいよ」

「むふふ、すっごく嬉しくて、全力で抱きついちゃった」


 顔を赤くして、照れくさそうにするアメル。

 仲間と喜びを共有したい気持ちは分かる。うん、すごく分かる。私だって騒ぎたいもん。るんるんとダンスでも踊りたい気分だよ。


 ――しかし。


「オゴォォォォォォ――!! アメルたんとカレンたんのイチャラブでござる――!!」 

「アメルちゃん羨ましいよう。俺もカレンママに抱きつきたいよう……うわさで聞いたんだけど、カレンママの銀髪、すっげえ甘い香りするらしいぜ? 俺も近くで匂いたいな~すんすん、すんすん、ここまで匂ってこないかな~」

「きゃぴぃぃぃぃぃぃ!!!!! 百合よぉ!! 百合きたわぁぁぁぁ!!!」

「ぎゃあああああっ!! ナンバー3が倒れた!! 死ぬな!! 死ぬんじゃねえ! ナンバー3が息をしてない!! 死ぬなぁぁぁぁぁぁ!!!」


 酒場から、冒険者たちの悲鳴が聞こえてくる。

 気になって振り返ると、床に倒れたナンバー3と呼ばれる女性が苦しそうに吐血していた。

 確実に致死量である。


「リン、あそこの冒険者――」

「気にしなくていいですよ。そんなことよりも昇級についての話をしましょう」

「血とか吐いて――」

「気にしなくていいですよ。そんなことよりも昇級についての話をしましょう」

「ええ……」


 冒険者たちの行動が気になったのでリンに訊ねてみるが、操り人形みたいに真顔で同じ発言を繰り返してくる。このまま質問を続けても教えてくれなさそうだし、後で個人的に調べてみるか。


「アメルさんとカレンさんは昇級試験に合格して、正式に冒険者協会から中級冒険者と認められました。それにより冒険者活動の幅が格段に広がります。まずはこちらをお受け取りください。中級冒険者カードです」


 酒場の床に飛び散った血液を拭く冒険者を見ていると、リンから銀色の冒険者カードを渡された。


「カードの色が変わってるよ!! カレンの炎魔法と同じだね!!」


 冒険者カードを指差しながら、アメルが微笑んでくる。

 あまり他人の前で『銀ノ焔ぎんのほむら』のことを言わないでほしいが、アメルの笑顔を壊したくないので黙っておくことにした。


「それは中級冒険者であることを証明する冒険者カードです。それにより冒険者登録の際に渡された銅色の方は効力が無くなるので注意してください。よろしければ、私の方で処分しておきましょうか?」

「うん、ありがとう」


 処分方法を知らなかったので、すごくありがたい。

 私とアメルの冒険者カードを受け取る際、リンの顔に笑みが浮かんだように思えたが、おそらく気のせいだろう。


「昇級試験を突破して中級冒険者になったことで、Bランクまでの依頼を受けられるようになりました。Cランクからは依頼の難易度が跳ね上がりますので気をつけてくださいね。凶暴な魔物と過酷な環境が首を長くして貴方たちを待っています。どうか死なないように頑張ってくださいね」


 不敵な笑みを浮かべながら、リンが脅してくる。

 死ぬとか物騒な事を笑顔で言わないでほしい。それを聞いて、うちのアメルさんが怖がったらどうするのか――


「すっごく楽しみだな―!! これでカレンといろんな場所を冒険できるよ―!!」


 どうやら心配なかったらしい。怖がるどころか、嬉しそうに瞳を輝かせている。

 予想外の結果に驚いたのか、リンが目を丸くしている。


「……まあ、とにかく頑張ってください。続いて、ギルド設立についての説明をします」

「はーい!!」


 元気よく返事するアメル。

 精神力が強いのか。それとも何も考えていないのか。アメルという人間を完全に理解するのは時間が掛かりそうだ。


「アメルさんとカレンさんは、中級冒険者になったのでギルドを設立することができます。昇級試験の前日にも言いましたが、ギルドの設立には3名の初期メンバーが必要で、ギルドを設立すると冒険者協会から活動拠点を借りることができます。活動拠点を借りるには、月々10万カレイアの支払いをして頂かなければなりません。家賃の滞納は2年まで大丈夫です。遠征や怪我などで支払いが難しいこともありますからね。それ以上、家賃の支払いが行われない場合は、強制的に退去。ギルドの解散。厳しいですが、これらの措置を執らせて頂きます。詳しくは、こちらの書類に書いてあります」


 リンから書類を渡された。

 軽く目を通してみると、説明されたことが分かりやすく書かれていた。


「助かるよ」

「いえいえ、その書類には規定だけでなく、中級冒険者に与えられる特典なども記されていますので、時間に余裕がある時にでも確認しておいてくださいね」


 リンの説明が終わると、私は渡された書類を折り畳んでポケットに入れた。


アメルたんとカレンたんのイチャラブでござる――!!

ゆんげもファンクラブに入りたいでござる――!!


現在、アメル&カレンファンクラブ会員募集中です。

詳しくは謎の受付嬢Rまで。


最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!!

みなさんに楽しんでいただけることが、執筆活動の原動力になっております!!

これからもよろしくお願いします!!

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